
マリアから発売されているコンパクトサイズのサウザーS75。宮崎県の凄腕アングラー・郡山善充さんは、このルアーをどう使っているのか。シーバスからチヌ、そしてマゴチまで、いろいろなパターンで使えるテクニックを紹介してもらった。
●文:ルアマガプラス編集部
1投目からサウザーS75の実力を実感!
宮崎県であらゆるターゲットを日々追っている郡山さん。サウザーS75を使ってみた感想は?
「第一印象は、これは今までにないコンセプトの面白いルアーだなと思いました。まず、投げる前に足元でフォールさせたら、水平フォールでゆらゆら落ちていく。これは甲殻類パターンに効果的だなと思いました。エビ・カニがボトムから跳ねて、それがゆっくり落ちていくようなイメージですね。そして、いつものチヌポイントに行って実際に使ってみたら、なんと1キャスト目で釣れたんですよ。これはすごくいいルアーになっているなと思いましたね」
⚫︎サイズ:75mm⚫︎重さ:15g⚫︎タイプ:シンキング⚫︎フック:太軸 #6 ⚫︎リング:#3
トゥイッチ・ジャーク後にタイムラグ無く姿勢が戻りフォール
では、このサウザーS75の気に入っている点は?
「75mmというサイズ感で、テナガエビやイナッコ、稚鮎などをイミテートするのにぴったりの大きさ。これはリップがついているけど、基本的にはシンペンの要素を強く持ったルアーです。ですので、水平フォールでゆらゆらと落ちていくのが特徴。そして、リップがついているのでトゥイッチ・ジャークさせればヒラを打つ。なによりいいところは、トゥイッチ・ジャークをさせた後に、すぐに姿勢が戻って水平フォールしてくれることですね」
「アクションを入れてルアーの存在に気付いた魚が、その後のフォールですぐに口を使わせることができるんです。アクション後にすぐに釣れるフォールに移行してくれることは、ルアーの見切られにくさにもつながってくる。ほかのルアーでは、なかなかこうはいかないんです。ボディのテール付近にフィンが付いていて、これがアクション後の素早いフォールと、フォール姿勢を安定させてくれるんですね。これはヤマシタのエギから継承されている特性なんだと思います」
アクション動画はコチラ
狙う魚や釣るポイントでアクションをいろいろ織り交ぜて
ではこのサウザーS75は、どんなエリアで、どんなターゲットで効果的なのでしょう?
「自分は河川でよく使ってみました。ターゲットはシーバス、チヌ(クロダイ・キビレ)、マゴチなど。自分がホームにしている小~大規模のさまざまな河川で、砂地やゴロタ、ストラクチャーまわり、上流域などいろいろな場所で使ってみました。使う場所は選ばず投げることができますね。アクションはトゥイッチ・ジャークからのフォール、そしてシーバスはドリフトでも釣れましたね。コンセプトはシンペンなので、ゆっくり巻けば水面直下をゆらゆら泳いでくる。流れに乗せてゆっくり巻きながら、たまにテンションを抜いて流し込んでやる感じです。ここぞというピンポイントでトゥイッチを入れて食わせる、というのはおすすめのパターンですよ」
「甲殻類パターンならトゥイッチ・ジャークからのフォール、ベイトフィッシュをイメージしたい時は巻きを主体にするのがおすすめですね。マゴチを狙う場合はフォール毎にボトムを取るといいですね。フォール中に、そろそろボトムにつくかなぁって時にゴツンとバイトが出ますよ」
ちょっとやそっとでは壊れない屈強なボディ
アクション以外にも気に入っている点はありますか?
「元々は沖縄エリアのタマンをターゲットに作られているので、ハードに使っても壊れにくいところは気に入っていますね。コンパクトなんだけど、強度がある。ボディが厚くなっているし、エイト感も太いものが使われているので、大物が掛かっても安心。自分のエリアなら、エバ(ヒラアジ類)などの魚がヒットしても大丈夫。橋脚や岩などにルアーをぶつけても壊れにくい。ストラクチャーをタイトに攻めたい場合も安心です。ギリギリを攻めないと食わない場合も多いですからね」
稚鮎パターンのピンポイント戦もサウザーS75で楽々攻略!
郡山さん的におすすめカラーはありますか?
「甲殻類・稚鮎パターンならクリア系、濁っている時はアカキン、白濁りのような状況ならクロ系がおすすめですね。カラーラインナップは8色で、全国の幅広いシチュエーションに対応できるようになっていますよ」
これまでサウザーS75で釣った、印象的だった釣果はありますか?
「春に河川の上流部で稚鮎を捕食している状況で釣ったランカーサイズですね。魚を食わせる場所は20cmほどしかない、超ピンスポットで、稚鮎の群れもシーバスも若干見えていたんです。そこで、このサウザーS75をキャストしてちょっと沈めてジャークさせたら一発で食いました。黒々としたカッコいい魚体で、釣れ方的にも満足の思い出深い1匹になりましたね」。
「サウザーS75は、シンペンでありながらジャークベイトでもあり、フォールでも食わせることができる。ひとつのルアーでいろいろな誘いができる便利なルアーです。全国のさまざまな場所で、いろいろなターゲットが釣れるルアーだと思うので、皆さんもぜひ使ってみてください!」
郡山善充(こおりやま・よしみつ)
1970年2月21日生まれ。宮崎県在住。魚種豊富な地域柄を活かし、四季折々で旬のターゲットを追うマルチな釣り師。特にシーバス・ヒラスズキ、チヌ、マゴチなどのを狙っていくことが多い。多くのプロアングラーから慕われる凄腕ローカル。
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