
●文:ルアマガプラス編集部
アマゴとは?
アマゴは、サケ科サケ属に属する淡水魚。美しいパーマーク(幼魚斑)と、体側に散りばめられた朱点が最大の特徴であり、この朱点の有無が近縁種であるヤマメとの明確な識別点となる。「渓流の女王」とも称されるその優美な姿は、多くの渓流釣り師を魅了してやまない。おもに河川の上流域から中流域にかけて生息する河川残留型(陸封型)であるが、一部は降海して大型化し、「サツキマス」と呼ばれる。
美しい体色が特徴的なアマゴ。
アマゴの生態
アマゴの生息域は、静岡県&長野県以西の本州太平洋側/四国/九州の一部(大分県&宮崎県)の河川上流部。水温が20℃以下の清冽な水を好み、流れの速い瀬/淵/トロ場などに潜む。肉食性で、おもにカゲロウやトビケラなどの水生昆虫やその成虫/陸生昆虫/小型の魚類などを捕食する。産卵期は秋(10月~11月頃)で、川底の砂礫に産卵床を掘って産卵する。
アマゴが潜むのは主に渓流。小さな虫や魚を捕食している。
アマゴの釣りシーズン
解禁期間(3月~9月)
アマゴ釣りが可能な期間は、多くの河川で漁業協同組合が定める遊漁期間(おもに3月上旬から9月末)に限られる。解禁当初は水温が低く、アマゴの活性も低いことが多いが、水温が上昇する4月以降、本格的なシーズンに突入する。とくに、水生昆虫や陸生昆虫の活動が活発になる春から初夏にかけては、もっとも釣りやすい盛期と言えるだろう。
盛期(4月~6月)
水温が安定し、アマゴの活性がもっとも高まる時期。エサ釣り/ルアー/フライフィッシングいずれの釣法でも釣果が期待できる。瀬や淵など、あらゆるポイントでアマゴの姿を見ることができるだろう。
晩期(7月~9月)
夏になり水温が高くなると、アマゴはより水温の低い支流や湧き水のあるエリアに移動する傾向がある。日中は食いが渋くなることも多く、朝夕のマズメ時が狙い目となる。秋が近づくにつれ、産卵を意識した個体は婚姻色を帯び、神経質になる。
アマゴの釣り方
ネイティブトラウト(ルアー/フライフィッシング)
ゲーム性の高さから人気のある釣法。ルアーやフライを駆使して、積極的にアマゴを誘い出す。
ルアー、フライフィッシングで狙えるアマゴ。
ルアーフィッシング仕掛け例
- ロッド:5~6ft程度のトラウト用スピニングロッド(ウルトラライト~ライト)
- リール:1000番~2000番のスピニングリール
- ライン:ナイロン 3~5lb/PEライン 0.3~0.6号にショックリーダーを結束
- ルアー:ヘビーシンキングミノー(4~6cm)/スピナー(2~4g)/スプーン(2~5g)など
片手で投げれる短いロッドに小型のリールがオススメ。
フライフィッシング仕掛け例
- ロッド:7~8ft程度のフライロッド(#2~#4)
- リール:ロッドに適合するフライリール
- ライン:DT(ダブルテーパー)またはWF(ウェイトフォワード)のフローティングライン
- リーダー:7X~5X 長さは9ftが基本
- フライ:ドライフライ(カゲロウやトビケラを模したもの)/ニンフ(水生昆虫の幼虫を模したもの)など
フライフィッシングのタックル。セットで販売されていることもあるので探してみよう。
渓流ミャク釣り
日本の渓流釣りにおいてもっとも伝統的な釣法。竿の長さを活かし、ポイントを丁寧に探る釣りに適している。エサは川虫(キンパクやヒラタカゲロウの幼虫など)/イクラ/ブドウ虫が一般的だ。
仕掛け例
- 竿:5.3m~6.1m程度の渓流竿(硬調または超硬調)
- 道糸:ナイロン 0.2号~0.4号
- 目印:蛍光素材の目印を3~4個
- オモリ:ガン玉 B~5Bを流れの速さに応じて調整
- ハリス:ナイロン 0.2号~0.3号
- ハリ:アマゴ針 6号~7.5号
アマゴの食べ方
塩焼き
アマゴの味をもっともシンプルかつ最大限に味わえる。ヒレに化粧塩をしてじっくりと焼き上げることで、皮はパリッと、身はふっくらと仕上がる。清流の育んだ淡白で上品な旨味と、独特の風味はまさに絶品だ。
甘露煮
醤油/砂糖/みりんなどで長時間煮詰めた料理。骨まで柔らかくなるため、丸ごと食べることができる。日持ちもするため、数多く釣れた際の調理法としても最適だ。
唐揚げ
比較的小型のアマゴにおすすめの調理法。二度揚げすることで頭から骨までサクサクと食べられる。淡白な身は油との相性も良い。
刺身/洗い
天然のアマゴにはアニサキスなどの寄生虫がいるリスクがあるため、生食は絶対に避けるべき。ただし、管理された環境で育てられた養殖のアマゴであれば、刺身で食べることも可能である。その際は、購入元に生食が可能か必ず確認すること。
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