ソルトゲームで人気の高いエギング。しかし、エギングを始めたばかりのビギナーは、上級者の見よう見まねでアクションをしてもなかなか釣れないものだ。そして、その釣れない原因が“間違った準備をしている”ことだったりすることも。ここでは、そんなビギナーのために、同じくエギングビギナーの筆者が、上級者に教えてもらったエギングの“見落としがちな釣果アップの要素”をお伝えしたい。
エギングにおけるスナップの重要性
エギングは、餌木(餌木)と呼ばれる疑似餌を使って行う。上手くアクションさせられれば、本物のエビが踊るように見え、たまらずイカも喰らいつく。
このエギをラインにつける際、直に結ぶのではなく、必ずスナップを介して付ける。なぜ直に結んではダメなのか。それはエギのアクションに関係してくる。
エギを「シャクる」「止める」「フォールさせる」…。
エギングにおける基本的なアクションはこの3つ。キャストしてからエギを回収までの間に、この3つの動作を繰り返すのだが、釣果アップのコツは、それぞれのアクション中に、いかにエギをナチュラルに動かせるかにかかっている。キビキビとシャクり、ピタッと止める。スゥーっと落とす。そのサイクルの中で変にエギの姿勢を崩すと、それまで追ってきていたアオリイカも急に興味を失ったように離れていく。エギに興味を抱くのは早いが、警戒心が強く見切るのも早い。
エギに直接ラインを結んでしまうと、手元のわずかな振動や、ちょっとした動きがダイレクトにエギに伝わり、意図しなくてもイカが嫌う不自然な動きが入ってしまう。そこでスナップが重要になってくる。エギとリーダーラインとの間にスナップという”遊び”があることで不用意なアクションが伝わりにくくなり、ナチュラルな動きを再現しやすくなるのだ。
リーダーは細め、そして長めにとる
先にも述べたが、イカは不自然な動きや音を嫌う。エギから出るラトル音を好んで反応することはあっても、それ以外から発せられる不用意な音や振動で見切ることも多い。そうなると、見落としがちだがエギとメインラインを結ぶリーダーの太さも大きな要因となってくる。
リーダーを太くすると、根掛かりやファイト中に切れる心配は少なくなるのだが、エギをシャクる際に水切り音が大きくなる。これに違和感を覚えるイカは多い。そこで、リーダーは写真に写っているような8ポンドから、太くても12ポンドクラスまでに抑えておきたい。
また、太さだけでなくリーダーの長さも重要である。メインのPEラインは、人間が認識しやすい派手なカラーにすることが多いが、視認能力が高いと言われるアオリイカにとっても見切られる要素となり得る。エギとメインラインとの距離を離すためにも、リーダーの長さは1ヒロ半(約2.25メートル)程度とっておこう。
秋イカは“縦スト”を狙おう
実際にエギングの準備ができたら、あとは釣るだけなのだが、最後に秋イカを探す際のポイントについてのアドバイスを。
アオリイカは、基本的に濁りがなく潮通しの良い場所、ホンダワラなどの藻場がある場所を好むと言われている。そして、秋の小イカは、さらに“縦スト”を好むのだ。縦ストとは、縦に伸びるストラクチャーのことである。
親イカなどの大きな個体は産卵のために藻場付近にいることが多いが、生まれたての新子サイズの秋イカの多くは外敵から身を隠しやすい縦のストラクチャーに付いていることが多い。釣り場に着いたら、まずはこのような目に見える縦ストを攻め、それから水中の縦ストを狙ってみよう。