釣り師の前に“せり師”になった!? わくわく市場探検隊@船橋市場・前編[少年釣り師育成ものがたり|2話]



東京市部から10年ぶりに、生まれ育った千葉県沿岸エリアにUターンした、三十路後半・編集者です。せっかく地元に戻ってきたので、釣り初心者の息子(3歳)に狩猟のイロハを叩き込んでいこうかという、いくぶん親バカ趣向のレポートです。

「模擬せり体験」に釣られて

前回の「激闘!ふなばし三番瀬潮干狩り」に続く近場レジャーを物色していたところ、おあつらえ向きの企画を見つけました。

↓前回のレポートはこちら

「わくわく市場探検隊」なる船橋市場の見学ツアー(無料・定員40名)。

「船橋市場で楽しく過ごす」ことを目的に、「見る」「学ぶ」「食べる」の3つの要素を取り入れた体験型の見学ツアーです。
一般の方が普段入ることができないエリアもご案内いたします。

「体験型」。

この文句に、われわれ父親は弱いわけです。喜々として鮮魚たちと触れ合う息子の姿が、手に取るようにイメージできます。ホームページでひときわ目を惹く「水産物卸売場で模擬せり体験」というのも、ぜひ、息子にやらせてあげたい。しかも無料。これはもう、体験するしかないでしょう。

早速ハガキをしたため応募。定員40名の狭き門ながら、後日わが家に当選通知とツアーの案内が届きました。

参加者は子供からシニアまで幅広く

というわけで、10月の土曜の朝イチに、息子と一緒に船橋市場にやってきました。広~い駐車場は無料。大型トラックや関連業者さんの車が頻繁に往来するので、子供から目を離さないよう要注意です。

この管理棟の正面で受付を済ませると、パスがもらえる。
“市場感”あふれたパス。このひと手間が、隊員たちをその気にさせる。
子供からシニアまで、幅広い年代の探検隊が結成された。


青果卸売場でミステリー

集合場所に集まったら、いよいよ市場見学ツアーがスタート!

ツアーの行程を入念にチェック!

探検隊がまず案内されたのは、青果卸売場。野菜や果物の段ボールがたくさん積まれています。

それではここで、クエスチョンです。
青果を入れた段ボールの側面に押してある「優」と「秀」の2種類のスタンプ。果たしてどちらがおいしいでしょうか?

正解は「秀」!

第2問。スタンプの色には「赤」と「青」の2種類があります。どちらがおいしいでしょうか?

正解は「青」!

「模擬せり」でまさかの…?

続けて探検隊は、水産物卸売場の奥深く、「模擬せり」体験エリアへと進みます。係のお兄さんから「ここで何をするかわかる人?」と質問されると、うちの息子がピーンと挙手!でも答えられません(だって教えていないもの…)。

「わからないときは手を挙げなくてもいいんだよ」

優しい係のお兄さんに、こっそり「せ・り」と教えてもらって、今度は元気よく、「せりー!」

「せり」といえば、誰もが思い浮かべるのが、指で買値をアピールする仲買人のあの合図。あれ、「手やり」といいます。係のお兄さんの掛け声とイラストに合わせて、息子も張り切って練習します。

いよいよ、お目当ての「模擬せり」本番へ。せり人の威勢のよい掛け声に合わせて、仲卸業者に扮した隊員たちが、ちょっとたどたどしい手やりで応じます。

ハイテンポで、せりは続きます。

どうやるんだっけ?

でもしばらくすると…、

集中切れちゃった?

ここで息子がまさかの「×」サイン!

交代を要求するエース。

本日最大の見せ場と踏んでいた「摸擬せり」でのエースの離脱、首脳陣(僕)のベンチワークがあわただしくなります。

場外から戦況を見つめる息子。帽子が暑かったそうです。

勝負は「仕込み」で決まる

仕事も育児も料理も釣りも、勝負は「仕込み」で決まるもの。そもそも、3歳の息子に「せりってなに?」を説明していなかったのは、ひとえに僕の準備不足。幼いお子さんをお連れの方は、ツアーの前にちょっと時間を作って、レクチャーしてあげるといいかもしれません。

気落ちする父を尻目にツアーはまだまだ続きます。

【後編】は、さらにアトラクションが目白押し。果たして、父の巻き返しなるか!?


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