“初めてのサクラマス釣り”の準備をしてみる【タックル&フィールド事始め】



サケと同様に降海し、春に各地方の名だたる本流へと遡上するサクラマス。その希少性と美しい容姿に惹かれてフィールドに足を運ぶアングラーも少なくない。そんな魅惑の魚を釣るためのファーストステップを老舗プロショップ「渋谷サンスイpart.2」に聞いた。

都心に店舗を構える老舗プロショップ・渋谷サンスイpart.2。ネイティブからエリアまで豊富なアイテムを取り揃える人気店。マニアックな掘り出し物が見つかることも!? 

シーバスタックルが流用可能だが、ルアーは専用のものを使用したい

シーバスを熱心に楽しんでいた人がサクラマスの釣りに転向した、また、どちらの釣りも並行して行っているという話はよく耳にする。その理由は双方の釣りに共通点が多いからである。

8ft前後のロッドに3000番クラスのリールというタックルの組み合わせが基本となるサクラマスの釣りには、シーバスタックルを流用している人も多いと言う。リバーシーバスの釣りに関しては、同じポイントで釣りが成立することもあるほどだ。

シーバスと共通点の多いサクラマスの釣りでは、シーバスタックルを流用して釣りをすることも可能。

ただし、ルアーに関しては専用のものを使用するべきだろう。その大きな理由はサクラマスの釣りでは流れを攻略するシーンが多いことが挙げられる。つまり、“流れを攻略することを前提に開発された”サクラマス専用ルアーは、いわずもがな流れに対するレスポンスが秀逸なのだ。

流れの中でルアーを思い通りに操り、繊細なアクションを加えるためには、やはり専用のタックルがおすすめ。参考タックル:ロッド/メジャークラフト・ファインテール バンシー ストリームカテゴリーFBS-882H、リール/DAIWA・セルテート3012

専用のルアーは大きく分けて4タイプ

多くのアングラーが基軸としているのが、この〝MDタイプ〟なのだそう。これを軸として、低活性時はディープダイバー、ハイシーズンの瀬の釣りにはショートリップモデル、広範囲のボトムを探るシーンではスプーンという使い分けが一般的。

以下では、ローテーションの一例を紹介

①パイロットルアーとして使用されることの多いMDタイプ。攻略レンジは表層から1メートル前後までのワイドアクションのものがオススメ。
②サクラマスを釣るためにはディープダイバーモデルも欠かせない。とくに早期の低水温時にはサクラマスは底に定位しやすくなるため、有効な1手となる。
③ショートリップタイプのミノーは主に表層付近を攻略するものが多い。地域にもよるがサクラマスが瀬に入ってくる3月下旬〜4月のハイシーズンに最も活躍してくれる。
④遠投して広範囲のボトムレンジを探る能力に長けているのがスプーン。リトリーブスピードでレンジをコントロールしながらサクラマスを狙う。


フィールド選択のポイント

なんとかしてサクラマスが釣りたい。そのカギを握るのがフィールドの選択である。そのうえで、ビギナーの方に最もおすすめしたいのが、富山県や新潟県に代表される〝抽選&定員制〟河川だ。

当選すれば、少ない人数の中で釣りをすることができるうえ、土日など混雑する日程で釣りをしても比較的ポイントに入りやすいというメリットがある。

もちろん、〝当選すれば〟の話になってしまうが、1尾への近道になるだけに、ぜひともチャレンジしてみたいものだ。

富山県黒部川。抽選による定員制のサクラマス河川ではあるが、美しい景色の中で大型のサクラマスが狙えるとあって、多くのアングラーから注目されている。この他、富山県黒部川や新潟県荒川、新潟県三面川などでも抽選による定員制のサクラマス釣りを開催している。ww3.et.tiki.ne.jp

<さくらます漁の承認証申請について>
受付期間:11月1日(水)〜12月28日(木)午後5時
申込方法:官製はがきに必要事項を記入の上、黒部川漁業協同組合事務所まで郵送。(組合窓口に直接持ち込みも可)。※申し込みは1人1通まで。当選者は免許証コピーの提出が必要。
抽選日:平成30年1月26日(金)午前10時
定員:非組合員竿釣り80人(組合員 網漁30人、組合委員竿釣り80人)
料金:非組合員2万5000円(組合員は網漁・竿釣り共に2万円)
遊漁期間:平成29年3月1日〜5月31日
遊漁区域:四十八ケ瀬大橋下流端から上流愛本堰堤下流端の下流右岸堤420m地点と左岸堤390mを結ぶ線までの黒部川本流
当選について:当選者には平成28年2月5日頃までに通知(本年度より説明会の開催はなし)
その他詳細は漁協HP参照

福井県九頭竜川はサクラマスルアーの聖地とも呼ばれるほど、古くからトラウトアングラーに親しまれて来た。解禁から多くの釣り人が訪れる激戦区ではあるが、この川に挑戦しサクラマスをキャッチすることができれば、誰からも賞賛されることだろう。

寒い時期の釣りはウエーダーのチョイスも重要

まだ雪の残る冬場に解禁を迎えるフィールドが多いサクラマスの釣りではクロロプレーンタイプのウエーダーを着用するアングラーが多い。この素材は空気を含んだ特殊なゴムで、保温性に優れるという特徴がある。

クロロプレンタイプのウエーダー。保温性が高く冬の釣りに向く。ソルトの釣りでも着用するアングラーは多い。
胸部から膝までが透湿防水素材、膝から下がクロロプレンというハイブリッドタイプのウエーダーも存在する。動きやすさと保温性を兼ね備えたスグレモノ。

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第一特集:サクラマスの釣り方。

特集ページではサクラマスの釣りにフィーチャーしていきます。エキスパートたちのストイックな釣行記を始め、プラッギングやスプーニングのノウハウ。さらには、最新ギアや防寒ウエアのカタログも紹介していく予定です。難しい釣りというイメージが先行しがちな釣りですが、より分かりやすく、魅力的な内容でお送りすることをテーマにお届けします!

第二特集:冬期釣り場・C&Rガイド

オフシーズンとは言え、やっぱり渓流釣りがしたい! そんなアナタのために、まだまだ釣りが出来るフィールドとして、ニジマスを対象とした冬期釣り場やC&R(キャッチ&リリース)区間をメインにご紹介します。もちろんエキスパートの解説による釣り方のノウハウも一挙公開。自宅でメンテナンスに励むのもアリですが、やっぱり釣りができるんなら外に出なくちゃ!

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