鉄は熱いうちに!
素手での戦いを強いられた親善試合(@ふなばし三番瀬で潮干狩り)で非凡なセンスを垣間見せ、わくわく市場探検隊(@船橋市場)の「模擬せり体験」ではハートの強さを披露してくれたうちの息子。
過去記事は↓こちら
究極の初心者は、潮干狩りに食い付くか!?
まず手始めは「ふなばし三番瀬海浜公園」。息子3歳の初秋、初めての潮干狩りです。
まずはロケハン。TOKYO BAYの全体感をチェック!
獲れるのは、アサリやハマグリ、などなどなど。
図貝(ずかい)。
素手でも可。道具があればな…
「模擬せり体験」に釣られて
前回の「激闘!ふなばし三番瀬潮干狩り」に続く近場レジャーを物色していたところ、おあつらえ向きの企画を見つけました。
↓前回のレポートはこちら
子連れでブラり。ふなばし三番瀬で季節外れのアサリ獲り[少年釣り師育成ものがたり] – 釣りPLUS…
各方面から届いております。この未来の釣り師の“実戦配備”を求める声が。ところが、指揮官たる僕、なかなかどうして首を縦に振りません。重い腰を上げません。
それではここで問題です。どうして僕は、息子を連れて釣り場に行かないのでしょうか?
①まだ3歳だし、時期尚早だと思うから
②出不精だから
③釣りをやったことがないから
Are You Experienced?
正解は③、”釣りをやったことがないから”! そうなんです、実は僕、れっきとした釣り”未経験者”なんです。”初心者”ですらないんですよ。ほとんど釣り竿握った記憶もない、ホンモノの未経験者なんです。
とはいえ編集たる者、読者の声を無視するわけにはいきません。編集部で朝イチのコーヒーをすすりながら、気だるい眠気に耐えて考え込んでいたそのとき(本業は書籍の編集です)、[釣りPLUS]主催の「釣り研修」のしおりが僕の机にハラリと舞い降りてきたのです。
釣りエリートたちとの夢の競演、その後酒宴
D-デイは雨天決行、ターゲットはイシモチ。なかなかうまい魚らしい。
持ち物は、食料、長靴、カッパなど。慣れない人は酔い止め推奨とのこと。釣り竿、仕掛け、エサは幹事サイドで用意。至れり尽くせり。そのうえ、釣り編集部員の熱血指導が受けられるなんて超贅沢。夜は釣った魚を肴に宴会だって⁉
「僕、行きます!」と名乗りを上げ、参加者リストに名前を書き、研修前日はいそいそと準備を済ませて早く寝ます。研修当日の早朝、まだ夢の中にいる息子を起こさぬよう、そっと玄関のドアを閉め、父は静かに出発します。
曇天ナレドモ波低シ
船橋から電車を乗り継ぎ、やってきたのは羽田の「えさ政釣船店」さん。
幹事おすすめの乗物酔い薬アネロン「ニスキャップ」をあわてて服用し、いざ乗船。間もなく出港となりました。
歴戦の釣りプラスメンバーは、飛行機一機くらいでは動じません。その表情はこの日の波のように穏やかです。
釣り針とオモリのセットの作法は、[釣りPLUS]メンバーから直伝してもらいました。恵まれているなあ。しばらく進むと、横浜付近のポイントに到着。そしてプレイボール!
海の洗礼、あるいは通過儀礼
開始後間もなく、[釣りPLUS]メンバーのみなさんが、鬼神の如き勢いで釣っていきます。今回のターゲットであるイシモチのほか、小さなアジもよくかかっているようです。サバやカマスを釣り上げる猛者までいる。
「さすがですねぇ」などと笑いながら、僕の竿は微動だにしません。そのうち、釣れていないのは、「昨夜ワクワクしちゃって眠れなかった」社長と新入社員の僕だけというスリリングな展開に。サラリーマンとしては出過ぎた真似は慎みたい、でも内心は焦ってもいる。
釣りプラスメンバーのみなさんにかわるがわるレクチャーしてもらっても、うんともすんとも釣れません。やがて船上に響き渡る「社長ヒットー!」の大喝采……。
2時間後……
船上には、船酔いに見舞われ、死んだ魚のような目をした一人の男の姿が。果たして彼は、かわいい息子が待つマイホームに獲物を持ち帰ることができるのか⁉
踊るぽんぽこりん
息子はもう、寝てるだろう。
夜10時半、帰宅した僕が玄関のドアを開け、そろりそろりと居間へと足を進めると、物陰からパジャマ姿の息子が出てきました。
「なんだ、まだ寝てなかったのかー?」
なんでも、僕が釣りから帰ってくるのを待っていたかったそうです。いい子だね。
僕はおもむろにバッグを床に置きます。好奇心丸出しの息子ですが、その一方で警戒も怠らず、結果バッグの周囲を旋回します。
僕は息子に声をかけます。「バッグを開けてみてごらん、何か入ってるよ」
僕「今度お父さんと、釣り行ってみるか?」
息子「おとーさんはびよーんってやって、僕はぐるぐるぐるーってやるんだよー」
僕「びよーん、ぐるぐる?」
「びよーん」は竿、「ぐるぐる」というのはリールのことのようです。一体どこで覚えたんでしょう??
プレイバック、ファーストフィッシング
振り返ってみましょう。社長に当たりが出てからしばらく後、そろそろエサでも変えるかなと、竿を上げてみたら、小さなアジがかかっていました。
反撃の狼煙を上げた僕は、やがて船酔いに倒れるまで、イシモチとアジを6、7尾くらい釣ったでしょうか。釣りプラスのみなさんは軽く20~30尾釣ってましたから、力量の差は天と地ほど。でも、個人的には上々の釣果です。
というわけで、翌日の夕食のおかずはイシモチの塩焼きと煮つけとなりました。
身のやわらかさが気に入り、もくもくとイシモチを食べる息子を横目に、僕は身と骨とをできるだけ丁寧にはがしていきます。なんとなく食育。
KLP(子育てレジャー・パフォーマンス)
KLPとは、「子連れでどうか?」という基準で、訪れたレジャースポットを5点満点で総合評価してみるコーナーです。
【『釣りPLUS』主催 東京湾釣り研修】…3.2ポイント
・コスト…5
・アクセス…2
・参入容易度…2
・安全性・快適性…2
・グルメ…5
船酔いのダメージも体験した結果、いきなり息子を船釣りに連れていくのはハイリスクと判断。
でも、いつかは親子で行ってみたい。まずは近所の釣り堀あたりから始めてみようかな。
急がず、焦らず、一歩ずつ。というわけで、また次回。
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