世界をマタにかけるエリートツアープロ・清水盛三さんが釣りプラスに!!
ルアーマガジン本誌で毎月掲載している、語りおろし連載企画「ネバギバ。」
アメリカで試合がないオフシーズン…冬の寒い時期限定で行われている
恒例Q&A企画『ネバギバクエスチョン』を釣りプラスでも期間限定公開だ!!
ということで、早速質問です。
群馬県・堀越さん、18歳の方から。
『アメリカではテキサスリグやラバージグなどでもPEラインを使用しているプロが多いのですが、なぜなのでしょうか? パンチングでもないのに…』
ということですが…。モリゾーさんは現在、PEラインをどのように使い分けていますか?
「ボク自身、アメリカに行き始めた頃はPEラインをいろんな状況で使ってたけど、今は試合でもホンマに適所のみって感じになってきてるかなぁ」
適所というのは具体的に言うと?
「太番手のPEに関しては、堀越さんの言ってるようなパンチング的な使い方やね。分厚いウィードマットの中にブチ込んだりするときとかにPEを組んだりするよ。ライン自体がしなやかやから、突き抜けたウィードのすき間からスルスルと落ちていってくれる。太いフロロに比べても全然レスポンスがいいからね。
細番手のPEは、主にスピニングシステムやね。ドロップショットも状況に応じてやけど、もっと繊細なリグ…例えば軽めのジグヘッドやノーシンカーを遠投したいときなどにも、PEシステムが重宝しますワ」
アメリカに行き始めた頃と比較して、それがすでに過去形になっている…要は今はPEを使っていないルアーやリグがあるということですよね。
日本はともかく、アメリカでもその変化が起きている背景には、何か理由があったんですか?
「これはボク自身が感じてることやし、現状を見ると理解できることなんやけど、特にB.A.S.S.では、昔に比べて圧倒的にオフショアの釣りを展開する機会が増えたことに起因していると思う」
いわゆる、シャローカバーゲームを展開する度合いが減ったということですか?
「減ったというか…そうやね、昔みたいに完全無欠のシャローゲームが展開できるような試合が少なくなったということかな。ハイプレッシャー化してるっていうのもあると思う。
10年ほど前まではオフショアの試合って後半の試合だけやったし、一時は春ばっかりのシーズンもあった。けど今は違う。本場アメリカも、そのスタイルは変化してきているね」
なるほど~。
「といっても、ファルコンレイクのような複雑なウッドカバーがあるような湖ではメインで使うけどね。あそこはサカナがデカいうえに、ゴチャゴチャしたカバーの中を攻めていかないと獲れないから逆にPEが必須なんですワ」
PEを使うときにオススメな結び方「モリゾーノット」
ちなみに、モリゾーさんがPEを使うときに気を付けていることってありますか?
「結び方かな。それこそ、アメリカで使い始めた頃は結びも余りこだわってなくて…シングルイージーノット(シングルユニノット)とかやった。そしたら、あわせる度にブレイクしてね(笑)、号数上げてもブチブチ切れて、なんでやねん、と」
「それからかな、結びについて自分でものすごく研究したのは。いろいろ試行錯誤した結果、たどりついたのが、モリゾーノット…ダブルユニノットの5回結びなんですワ」
モリゾーノットは5回なんですね?
「PEは特に滑るからね。最近はフロロカーボンラインでも5回巻くようにしてるよ」
ロッドについてはどうですか?PEはアタリもダイレクトだから、少し軟らかめにするとか…
「いや、ボクは全くないね。フロロカーボンのときと同じフィーリングでPEを扱ってるよ。PEだから…って、特別に何か施したりするってことはしないかな。使うロッドの本数こそ多いけど、そういった感覚的なところは、なるべくシンプルにしてる。まずはサカナを見つけることに全神経を集中させたいからね」
「PEラインをバス釣りに投入して何年も経つけど、ボクの今の傾向としては、さっきの話じゃないけど“シャロー”よりむしろ“ディープ”での活用が多い気がするね。細いPEを駆使して、ディープのサカナを獲る、みたいなスタイルがね。
まあ、みんなも、一度いろんな状況で使ってみるといいよ。そうすることによって、PEラインシステムを組むことでのメリット、デメリットってのが、自分なりに理解できるようになるから。ステップアップは何事も経験から、ですワ!!」
*モリゾーさんへの疑問質問、随時受け付けています!
件名:「清水盛三・ネバギバクエスチョン係」にて、下記アドレスまでお送りください。
luremagazine@naigai-p.co.jp
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