今から時をさかのぼることジャスト1年前。その男は千葉県・高滝湖に現れた。彼は「特命」という名の魔物を倒すために一人湖上に立った。
その男の名は・・・、ご存じ、田辺哲男(さん)!!
当時の高滝は、全然釣れなくて、近々の大会とかでも軒並みノーフィッシュの状態。いくらなんでも、キツいんじゃなかろうかと思われた特命釣行R。
しかし、さすが田辺さん!
真冬に強めのスピナーベイト・パワーロールでパターンを見出し、40アップを連発! なんと特命を見事クリアし、「特命釣行R」史上初となるお題を達成してしまったのです
そんな事件が起きた1年前の今日のことを思い出し、私は友人と二人で高滝湖へ向かったのです。
意気込みだけはストロング、湖上に出ればただの人。
朝寝坊し7時に高滝湖到着。
今回、私は前回の将監川での教訓(第一回備忘録参照)を生かして1タックルだけ持っていくことにしました。
用意したのは、もちろんパワーロール用タックル。
これで逃げ場はもうない。
デコを覚悟で、パワーロールを巻き切るのだ!
朝の水温は8.6度、湖もかなり濁り気味で厳しいかも? そうは思ったものの、元々はデコ覚悟のこと。気持ちはだいぶ楽でした。
そして、あの日の田辺さんを脳内でイメージしながら釣りをすること40分。
事件は起きたのです。
「またバックシーターに釣られたんか、俺は…!」
この瞬間、脳内でイメージしていた田辺さんの映像は消え去り、私の頭の中では「ふるちゃんはバックシーターに釣らせるの上手いからな~(笑)」「ふるちゃんは小技を使わないよね、プププ」とあざ笑う人たちのイメージ(被害妄想)に変わりました。
それでも、パワーロールを!と信じていましたが、1時間後にはその心も折れ、血迷った私は、愚行に出ました。
そう、ボート屋でワカサギ釣りの仕掛けとエサを買い、Yくんのスピニングタックルにワカサギの仕掛けを結び、魚探を駆使してワカサギの群れをエレキで追いながら釣りをし始めたのです。
ワカサギに癒やされつつ、気が付くと時はあっという間に過ぎていました。それでも、私はワカサギ釣りを止めなかったのです。
「ワカサギのキャスティングゲーム、これぞワカサギ界のニューウェーブだ!」と狂った発言にYくんも呆れ始めた頃、ちょうど連絡を取り合っていた某誌編集部Sさんから一言。
この喝で我を取り戻した私は、パワーロールを再び握りしめ、強い気持ちで立ち向かったのです。
「ワカサギ釣りの時間は無駄じゃない。エサの行動を知ることができた。そして、このエサを捕食するプレデター、バスの気持ちも今ならわかる! 僕にはもう、見えているッ‼」
暗黒面から帰ってきた私は第三漁礁→境橋→道路跡とポイント移動しました。
そして・・・・‼‼
キターーーーーー‼‼‼ 背中が丸々っとした、ナイスバディの45アップ!
え、持ってるタックルがおかしいって?えっと、えっと・・・、レッグワームのダウンショットでテールをパワーロールさせていたら・・・・。
ごめんなさい、YくんのファンタジスタDeezフィネス2を借りてやってしまいました・・・。こんなこと、師匠には言えない・・・。
でも、うれしいんです。釣れることこそ、正義! だから私は思いました。
「レッグワーム、これが僕のパワーロール」うれし顔の横持ちとご一緒にどうぞ(ドヤァ)
こうして、フルカワの長き自分との戦いは今後も続いていくのです…。
今回の反省
単純に時期と場所とルアーだけ真似ても無駄。やはり、その時その時の状況を見抜き、信じて投げ込むこと。それが合致したときこそ、本当のストロングフィッシャーマン!
まずはちゃんと魚を探せるようになりましょう、と思いました・・・。
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