DAIWAベイトリール”タトゥーラSVTW”、スティーズA TW/ジリオンSVTWと比較レビュー



DAIWAの2017年製バス用ベイトリール「タトゥーラSVTW」。今回は同じくDAIWAの「スティーズA」、そして2016に年デビューし、すでに高い実績を持つ「ジリオンSVTW」との比較をしていこう。

タトゥーラSVTWには直径「33ミリ」のSVスプール搭載!

タトゥーラSVTWが前モデルと大きく変わったのは、SVスプールが搭載されたこと。

飛距離アップに定評のある「TWS」システムに、トラブルレス性能を追求したSVスプールを組み合わせるメリットは、「スティーズSVTW」「ジリオンSVTW」ですでに実証済み。

その2モデルともスプール経は34ミリなのだが、このタトゥーラSVTWのみ「33ミリ」というコンパクトなスプールを採用。この選択がこのリールの特性を決定づけた。

33ミリのスプールは高速で立ち上がり、低弾道でのアキュラシーキャストがしやすくなっているのが最大の特徴。プロジェクトTの動画でも分かるように「スキッピング」キャストのしやすさは、DAIWAベイトリールでもナンバーワンと言っていい。

スキッピングがしやすいということは、通常のキャストは「もっとやりやすい」ということだ。

ミドルグレードの常識を打ち破る「光輝塗装」

タトゥーラSVTWの取材で、実機を手にした時「まるでフラッグシップ」というのが第一印象だった。その理由はボディ表面に施されたつややかな光沢だ。

その光輝塗装の完成度は、初代「スティーズリミテッドSV」のAgフィニッシュすら思い起こさせる。

「TWS+SV」による、優れたキャスタビリティ、そしてハイクラスモデルに匹敵する外観をもつのが新製品タトゥーラSVTWの主だった性能だ。

そして、驚かされるのがその価格。

ギヤー比は3タイプ(6.3/7.3/8.1)あるのだが、すべて同じ2万5900円(税別)。

店頭価格で考えれば、2万円あまりのベイトリールとしては破格のコストパフォーマンスと言える。



新作「スティーズA TW」、人気モデル「ジリオンSVTW」とどこが違う?

実際に、タトゥーラSVTWの購入検討をするとなると、主な比較対象となるのが、スティーズA TW とジリオンSVTWではないだろうか。

まず次の3モデルの主なスペックの比較を見て欲しい。そのうえで、比較レビューをすすめていこう。

飛びの抜け感と高剛性フレームがもたらす巻きの安定感が光るスティーズA TW

実際に「スティーズA TW」を投げて感じたのは、マグフォースZがもたらす「気持ちのよいキャストの伸び」。自分が普段使っているSVコンセプト搭載リールとは一味違う、遠投時の着水間際の「ひと伸び」は気持ち良いものだった。

SVを搭載した、ほかの2モデルと大きく異なる点はここだろう。一方で、キャストにはSVよりもやや注意が求められることも事実。ベイトフィネス的な使い方を重要視するならば、SVモデルが第一候補となるだろう。

G1ジュラルミンスプールのマグフォースZブレーキ仕様

スティーズA TWについてはルアーマガジン編集部フルカワの記事も参考にして欲しい。

さらにメインフレームだけでなく、サイド&セットフレームまでアルミニウム素材としたことで、高い剛性を実現。それでいて190グラムという自重には驚かされる。

ハンドルバーは90ミリクランクハンドル。そしてフラットタイプのハイグリップノブを装備したことで、パワフルかつブレのない巻上げを感じられた。

さらにドラグ力やATD、マグシールドボールベアリングなどの点でも魅力的なモデルだ。

熟成のSVコンセプトを実感できる「ジリオンSVTW」

昨年リリースされたジリオンSVTWは、 「TWS+SV」というテクノロジーを、タフなジリオンのフレームに搭載させたモデル。

飛びとトラブルレス、そしてタフなフレーム、そして「ハイパー仕様の大口径タフデジギヤ」による巻上げという、マルチな特性をコンパクトなボディに詰め込んでいる。加えてギヤー比設定も、「5.5」「9.1」を揃えるスキのない布陣。

特にギヤー比9.1はハンドル1回の巻取り長さが97センチ。撃ちモノ系でのスピーディーな展開では大きなアドバンテージとなる。

ライトウエイトからパワーゲームまで、その活躍範囲は3モデル中トップと言っていい。

加えて、タトゥーラSVTWと比較するならば、キャスタビリティーの点に関しては大きな差はなく、スキッピングのしやすさではタトゥーラSVTWに軍配があがる。しかし、フレームの剛性が高く、スピードシャフト仕様のジリオンSVTWは、リーリングでのパワフルさや巻き心地、静音性、そして耐久性において一歩秀でている。

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