ルアーマガジン本誌で最長期連載を誇る「菊元俊文のQ&A一刀両断」コーナーから、選り抜きの名回答をお届け。特に初心者にピッタリなクエスチョンを一刀両断!
Q.「春を意識した釣り方を教えてください」→ A.「春のバスは産卵を中心に行動することを理解しよう」春は年間を通じて最もシャロー(浅場)が熱くなる季節。それは基本的にバスが浅場にスポーニング(産卵)に上がって来るため。産卵の進み具合を想像し、バスの着き場を探してみよう!
今回のテーマは「春のバス釣りで意識すること」です。
Q.春を意識した釣り方を教えてください。
A.春のバスは産卵を中心に行動することを理解しよう。
春は年間を通じて最もシャロー(浅場)が熱くなる季節です。それは基本的にバスが浅場にスポーニング(産卵)に上がって来るからです。
バスの動きを簡潔に言うとスポーンをピークにして、だんだん浅くなりだんだん深くなりと言った感じです。もし、ホームグラウンドでスポーニングベッドを見た、あるいはベッド(産卵床)が多いエリアを知っているなら、今、バスがどの状態かを季節のずらし加減で推測します。
ベッドを釣る。釣らないに関わらず、実際にどんな場所でスポーニングするか?を知ることはプリスポーンやポスト、アフタースポーンのみならず年間を通じてバスの居場所を探すのに物凄く役に立ちます。
産卵の進み具合を想像しバスの着き場を探す
春先にまだスポーニングには早いと感じたら、例えばリザーバー(ダム湖)なら岬からワンドに回り込んで、一つ目の岬に一番近いブレイク(水中の落ち込み)で、浅場に上がるタイミングをみているのではないか?といった考え方です。
そこで釣れないならその場所のもっと深いレンジ(水深)なのか?あるいは岬よりなのか?ワンドの奥なのか?などの可能性を試して行きます。
一般的には、南に面したワンドなどで、日が長く当たり北風をブロックする山などが後方にあるエリアは水温が上がりやすく、スポーンが早い傾向が強いです。
ちなみにバスがスポーニングする水温の目安はだいたい15度くらいです。春は特に水温は意識したほうが、バスの状態が把握しやすくなります。
産卵前後のバスの状態に合わせたルアーをチョイス!
プリスポーンのバスはけっこう、荒食いします。産卵で大きく体力を使うのと水温上昇でアクティブになるからです。プリの初期段階で強いルアーはサスペンドジャークやロングビルミノー、バイブレーションなど。カバーではラバージグやテキサスリグなどです。
しかし、スポーン直前となると特にメスのプリスポーナーは口を使いにくくなり、ネコリグやドロップショットなどのスローな釣りで攻めざるを得ないこともあります。
菊元的にはボウワーム12インチといったロングワームのネコリグは、そんなナーバスなスポーン直前のバス狙いで物凄くイイ思い出があります。ロングワームは時に強烈な破壊力があるリグとなりえます。
気候の移り変わりや動植物の変化からバスの動きのヒントを!
ところで春先は、三寒四温と言われるように寒い日が続くことより暖かい日の割合が多くなって行き、だんだんと温かくなります。水温上昇中だけに、三寒の最後の日はかなりタフになります。
逆に四温の最後の日はいい釣りが出来る傾向が強いです。また、三寒の最初の日は急に冷え込んでタフそうですが、水温は急には下がらないので意外と寒く感じても釣れるコンディションであること。
そうかと思えば、四温の最初の日はまだ水温上昇が追い付かないので、人間は暖かく感じても魚は寒くタフなことが多いと僕は感じています。
また、魚の状態を知る目安として僕は桜の開花に注目しています。
桜が満開になるとプリのバスが上がって来て荒食いシーズン近しという感じです。桜の花が散り切ったらそろそろスポーンの気配かなと感じます。自宅で飼っているクサガメが起き出してエサを荒食いし出したら、いよいよプリスポーンの季節だなとワクワクします。
このように自然界の植物や動物の行動をバスの行動と関連付けて感じる習慣を付けておくことは、どのルアーを選ぶかなどより、実はとっても重要なことなのです。
この記事はルアーマガジン2014年4月号に掲載された内容を元に再編集しています
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