緊迫の決勝戦で市村直之が逆転優勝、悲願のゲーリーCUPを制す!【バストーナメント2017JBトップ50開幕戦[遠賀川DAY3]現場レポート】



明暗を分けた「1尾」の差

決勝戦、ウェイインのラストは予選暫定上位5位から1位へ順に進む。

ステージ上にはそれまでの首位が座を温めるチャンピオンシート。

昨日まで暫定2位だった市村直之選手が待つのは、同1位の今江克隆選手の出番。

その差は「498グラム」…。

30センチ台のキーパーを今江選手が1尾持ち込めば、勝負に決着がつく計算。

…が、しかし!

今江選手がま・さ・かのゼロ申告…。

その瞬間、市村選手は拳を天へと突き上げた。



6年ぶり2勝目! 今年は市村イズムが花開くか!?

本日をもって2017TOP50開幕戦「ゲーリーインタナショナルCUP」が無事に終了。

優勝は、冠スポンサーのサポートプロでもある市村直之選手!

2011第5戦北浦以来、実に6年ぶりの2勝目。今戦は昨季立ち上げた自身のメーカー「ism(イズム)」のプロトロッドを初の実戦投入。発売前からウイニングロッドに輝くという異例の事態となった。

メインエリアは最下流の「しょぼい」シャローフラット。敢えて他選手の手薄となるであろう「差してくる上がり口」を探して、十八番のプロセンコー・ネコリグをはじめとする武器で攻略。

プレッシャーがMAXまで高まった最終日は、値千金の1尾をフローシャッドismカラーでキャッチ。

たかが1尾、されど1尾。公式プラクティス2日間から予選、そして最終日決勝の計5日間、フィッシングプレッシャーがMAXに高まった遠賀川において、この1尾は大きな価値を持つ。

前日までの存分な貯金に利子を加え、猛追する下位選手を振り切ること成功した。

1984年生まれの32歳。バストーナメンターとして、メンタル、フィジカル共にピークパフォーマンスを発揮する30代に差し掛かったばかりの市村選手。今戦の栄冠を機に、常勝選手の一人としてその名を連ねる可能性は大いにあるだろう。

市村直之選手「プロ生活を始めて最初にスポンサードされたのがゲーリー(インターナショナル)。ゲーリー CUPでどうしても勝ちたかった…」

感極まり、ステージ上ではゲーリーインターナショナル河辺裕和代表とハグ。見ているだけで胸が熱くなった。

準優勝は、前日までの3位から1ランクUPの佐々一真(さっさ・かずま)選手。1スポットを執拗なまでに攻め上げ、たった1つのシャッドプラグを幾度も根掛かりから救出。虎の子のキロアップが奏功した形だ。

本日は当サイト記者が同船。その模様は、いずれお届けすることにしよう。

第3位は昨季、年間5位にランクインして悲願のエリート5を制覇した関和学選手。暫定8位から、最終日に脅威の追い上げで今季は開幕戦から表彰台を獲得!

一昨季は不慮の事故から戦線離脱を余儀なくされたが、昨季は完全復帰&完全復調。「まさに怪我の功名ですね」と今戦後に語ったのが印象深い。

惜しくも予選首位から3つ順位を落としてしまったのが今江克隆選手。「最終日の集中力がいまひとつ…。3年越しの反省点」。

6年ぶりとなる9勝目にも期待したが、また別の機会にその勇姿を魅せていただくことにしよう。

表彰台の末席に滑り込んだのは、ルーキー・藤田夏輝選手。埼玉県さいたま市出身。魔物が潜むTOP50デビュー戦ながら十分な存在感を魅せてくれた1994年、平成6年生まれの23歳。今後のTOP50シーンを盛り上げる存在として期待しても良さそうだ。

今大会の詳細は「ルアーマガジン6月号」にて!

各選手のタクティクスやタックル、そして大会詳細は4月26日発売のルアーマガジンで公開予定。しばし待て!

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