ルアーマガジン誌上でも詳報してきたNEWファンタジスタが、いよいよデリバリーを開始しました。ブランクスの素材と製法を刷新し、劇的な軽量化と強靭化を達成! 強度を平均48%向上しつつ、平均21%の軽量化も実現しています。ルアーマガジン4月号と5月号では、開発者視点の情熱やプロデュースしたトッププロのこだわりをご紹介してきました。
ここでは、「でも、それって実際のところどんなフィーリング?」「買い換える価値はホントにあるの⁉」 と思った皆さんのために、「一般ユーザー」の生の声を中心にお伝えします。
完全フルモデルチェンジ! 軽くて強い100%カーボンの新ブランクス
まずは、あらためてNEWファンタジスタの注目ポイントをおさらい。大きな変化点は、何と言ってもブランクスです。新たに採用されたCPCブランクスのプリプレグには、一般的に補強の目的で用いられるガラス繊維が一切使われていません。
縦横2軸の繊維方向を持つ100%カーボンをベースに、倍の密度で巻き上げることにより軽量でネジレやツブレ方向の負荷にも強いブランクスに仕上げています。製法やテーパーデザインについても、独自の新技術「TAF製法」(タフ製法)を惜しみなく導入。
最先端のパーツや素材で完全武装。デザインもより洗練された
ガイドは新ブランクスの特性を引き出す「チタンフレーム+トルザイトリング」を搭載し、機種ごとにセッティングを最適化。ブランクスにはナノカーボンも採用し、ベイトモデルのグリップは富士工業とのコラボによって新規に開発した高剛性かつ軽量なABUオリジナルリールシート。ベイトフィネスモデルのグリップは、「C6カーボン」を採用した機種ごとに設計した完全オリジナルの仕様です。
「一般ユーザーの視点」でファーストインプレッション!
ここからは、NEWファンタジスタの体感レポートをご紹介します。
レビュアーは、一般アングラーの上原龍一さん。大阪府出身で、淀川などをホームとする陸っぱりアングラーです。トッププロがトーナメントで駆使する「武器」でもあるNEWファンタジスタ。
先鋭的すぎて一般アングラーには使いこなせないのか…? 本当に軽く、強くなってるの? 新旧同番手のモデルを比較する形で、いざインプレスタート!
「思わず笑ってしまうほど、本当に軽くて強いですね」(上原さん)
清水「まずは、新旧のモデルを同時に持ってみてください」
上原さん「……か、軽い。全然違いますね! 何と言うか、ティップ側が自然に浮き上がるような感覚です。前作も重くはないんですけど、同時に持ち比べてみると明らかに新作は軽いです」
清水「NEWファンタジスタは、ガラス繊維を使用しないピュアカーボンのCPCブランクス。軽さの大きな要因です」。
上原さん「普段はクリアな池で警戒心の強いバスを相手に釣りをすることが多いので、繊細なロッドが必要不可欠なんです。軽さは、感度に直結しますからね。このロッドなら、ちょっと深い場所を軽量なダウンショットリグで丁寧に攻めるときにもバッチリだと思います。でも、これだけ軽いと、正直、強度の面がちょっと不安ですよね」。
清水「ご心配なく。強さもNEWファンタジスタの特徴のひとつです。CPCブランクスは、軽くて強いピュアカーボンを従来の倍の密度で巻き上げています。2キロのペットボトルも余裕でリフトできますよ」
上原さん「……!! 一見すると繊細で折れそうのに、持ち上げても全然怖くない。もう、あまりにも衝撃的で、笑えてしまうレベル(笑)。良い意味で、軽さと強さにギャップがありすぎるというか…」
清水「これまでの繊細なロッドは折れてしまうリスクが高く、取り扱いに慣れているトッププロしか使いこなせなかったイメージもありましたが、NEWファンタジスタは誰にでも「普通」にお使いいただけると思います。」
上原さん「たしかに、破損を気にせず扱えそうです。ところで、最近の一般的なロッドは4軸とか6軸が主流ですよね。このロッドも同じような仕様ですか?」
清水「一般的な多軸系のロッドは、外周などに補強材としてクロスシートを巻きつける手法で軸数を増やしています。NEWファンタジスタのCPCブランクスは、メインマテリアル自体が縦横2軸の繊維方向をもつピュアカーボンを採用しているため、ネジレやツブレ方向の負荷に強く、重量増の原因となる補強材を使って多軸化する必要がないんですよ」
上原さん「だから、軽くてシャープなんですね。デザインもシンプルで良いですよ。他のモデルも含めて、早く実際に使ってみたいです!」