春のエギングは”産卵の流れ”を読むべし! 敏腕船長が語る、春アオリイカ完全攻略法【長崎・佐世保のガイド船Seasonal寄稿】



崎・佐世保の人気ガイド船『Seasonal』。

若き船長の森下さんが、今一番アツい佐世保の釣りモノを提案し、徹底したプランニングをしてくれること大人気。九州本島の最西端である佐世保の地でも、全国各地から彼のもとを尋ねるアングラーがとぎれることはない。

“人に釣らせる”技術は県内随一の腕を持つ名ガイドなのだ。

森下史貴もりした・しき 佐世保生まれ、佐世保育ちの生粋の佐世保っ子。平成生まれの若手ガイドだが、釣りに関する実力は底知れない。ソルトゲームはもちろん、バスや渓流までマルチに魚を追い求め、ルアーだけでなく、フライやエサ釣りも得意という、釣りを知り尽くした男。オーストラリアの地に赴いてはバラマンディを釣り、タイに行ってはジャイアントスネークヘッドを釣る。いつの日も最高の魚たちとの出会いを求める。

毎月、この釣りプラスにおいても佐世保の旬な釣りモノを紹介してくれているが、今回のゴールデンウィークで筆者が現地を訪れ、彼に会いに行った。

元旦以来の再会であるが、いい色に日焼けをしている。

森下「お久しぶりです!じつは、今年の4月下旬にクリスマス島に行って、先日帰ってきたばかりでして・・・」

インド洋にあるオーストラリア連邦領の島で、マリンアクティビティの楽園と呼ばれている『クリスマス島』。日本からだと、片道なんと3日もかかる! もちろん、彼はただ観光に来ていたわけではない。

無数のカニの大行進で有名なクリスマス島だが、スポーツフィッシングの聖地と名高い。想像を超えた空と海の色、そして手付かずのまま残された自然を、釣りを通して満喫することができるのだ。

森下「とても素晴らしい島でした。釣り人のあこがれの地であることも頷けます。また、良い具合に年をとったら行きたいですね〜(笑)」

今月のSeasonalおすすめの釣りは、『ボートエギング』!!

さて、そんなマルチに釣りを提案できる敏腕ガイドがオススメする、5月の釣りモノとは、一体何だろうか。

森下「今回ご提案したいオススメの釣りモノはアオリイカです。例年だと、4月の半ばからシーズンインし、5月のゴールデンウィークから本格的に始まってきます。私のガイド船で人気なのは”ヒラスズキゲーム”が圧倒的なんですが、エギングに関しても2枚看板と言われるほどの人気を誇るゲームです」。

ボートのエギングということは、船を流しながら釣る『ティップラン』になるのか。筆者は、この釣り方でまだアオリイカを釣ったことがないのだ(いつの間にか小さいアオリイカが釣れていたことはあるが・・・)。

森下「いえいえ、この時季はティップランではなく、『ボートエギング』になります。

春は、アオリイカの産卵シーズン。ということは、カレントの効いた場所である深場から、比較的流れの穏やかなワンド内のシャローエリアへと移動しているんですね。ですから、ティップランよりもボートエギングの方が釣果の方も可能性は高くなります。

これは、岸釣りにも言えることです。堤防の先端の流れが効いたところよりも、堤防の基礎部分や、そこからブレイクになっているところの方が以外と釣果が高いんですよ。だから、是が非でも先端に入らなきゃ! ということではない」。

アオリイカの産卵はバスのスポーニングと一緒!?

森下「イカも魚類と同じシーズナルパターンがあって、魚類に比べて水質変化に弱いためその行動パターンの変化は魚に比べて顕著です。そして、春の産卵期に関してですが、じつはブラックバスの”スポーニング”と一緒です」

ということは、プリスポーンやアフタースポーンなどがあるということ?

森下「そういうことになります。だからこそ、エリア選びやエギのセレクト・アクションがこの時季とても大事になってくる。

冬に深場にいたイカたちは、春の水温上昇とともに産卵を意識し、シャローエリアの比較的カレントが少ないエリアに向かってきます。バスでいうプリスポーンの状態ですね。春イカと呼ばれる良型の個体がベイトを追います。そのあとは、ベッドを形成してスポーニングし、アフターへとなるにつれて釣るのが難しくなっていきます。

春の釣り方は、サイトで狙うことも多くなります。偏向グラスは必需品で、いかにイカを見つけられるか、イカが産卵しやすい場所を見つけられるかがポイントです。そして、喰わせだけでなく、リアクションの釣りも念頭に入れた方がいい」



これさえ持っておけば大丈夫!! 春のボートエギングタックル 

●ロッド

森下「普段岸釣りエギングで使っている8フィートクラスのものでも大丈夫です。8フィート6インチくらいでギリですかね」

●リール

森下「シマノ製であれば3000番台のリールです。ダブルハンドルでも、シングルハンドルでもどっちでも。ハイギアでも、ノーマルでもどっちでも大丈夫です。個人的に好きなのはシングルハンドルのノーマルギアなんですが」

●ライン

森下「メインラインは0.8号〜1.0号。リーダーはフロロ10〜12ポンドくらいを選びましょう。僕は、イカに関してはそんなにラインの細さにこだわっていません。」

●エギ

森下「ベーシックと、シャロータイプを持っておくと良いでしょう。サイズは春だからデカめ、秋だから小さめなんて関係はなく、状況によってサイズを替える方が良いと思っています。ただ、基本は3.5号。フォローで3.0号をもっておくと◎です。」

<筆者のタックル紹介>

ルアーマガジンの編集部員が、バスタックルを買わずにソルト用品ばかり買うという暴挙。今回も、この日のためにポイント佐世保店で旧モデルのセフィアCi4+を購入。やはり、良いモノは巻き心地もヤル気も全然ちがう。筆者は、個人的に今年はエギングの強化年間。上手くなりたいがために、まずは形から入る。その根性もどうかと思うが・・・。

人気の『ボートエギング』を初体験レポート!!

朝の6時に出船。今回は乗り合いで、筆者を含め3名でボートエギングを楽しむ。出船する際には名簿に氏名や住所、緊急の連絡先を書こう。

ポイントに到着し、実際にボートエギングの開始である。

森下「このような、島のシャローエリアや・・・」

森下「こういったワンド内の比較的流れの少ない、水深〜8メートルくらいまでのシャローエリアを狙っていきます。

ボトムはフラットの地形など変化があるようなところで、さらにアマモやホンダワラが生えているところが良いですね。さらに言うなら、アマモとホンダワラが混生して生えているところがベストです。

釣り始めて間もなく、同船者の一人にヒット!! 見ているとよだれが出そうになる、味としては申し分のない良型だ。
余裕のキロアップもお出まし!!  羨ましい〜! このクラスのサイズでも、比較的簡単に釣れちゃうのがボートエギングの魅力。同船者の方も、ボートエギングは初というエギンガーだったが、ご覧の通り。森下「上手い人になると、一人で半日10杯くらい釣りますね」。
筆者もボートエギング初のアオリイカをキャッチ!! 測ってみると650グラムあり、アオリイカ自己ベストをわずかながらに更新した。

この日は、4時間やって合計7杯。

同船者2名が3杯ずつ、筆者が1杯1バラシという結果だった。

森下「今回は、みなさんボートエギング初挑戦だったんですが、なんとかキャッチできて良かったですね。

諸葛亮さんの2杯目のバラシがとても悔しいですね。あのドラグの鳴りからして、かなりの大物の気配があったんですが・・・。はじめからドラグをもっと締めているべきでしたね。

ただ、それにしても・・・もう少し、キャストやアクションなど基本の部分を練習しましょう!! バス釣りもやってないの見え見えです(笑)」。

実戦経験がないのに、理詰めで頭ばかりがでかくなるというダメ編集者の末路であった。


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