スモールマウスバスの聖地・桧原湖で、人生初のスモールマウスバスを釣りたいと考えたルアマガモバイル編集部アズマ。助っ人を頼んだ相手は、JBトップ50でも活躍するとともに桧原湖のガイドも務めている鈴木隆之氏。ガイドついでに、氏のタックルボックスの中身からおすすめグルメまで取材させてもらった。
初めての桧原湖に到着した。
聞いていたほど寒くはなかったが、下界より涼しくて心地が良い。あえなく天候には恵まれなかったものの、空気は美味いし、水もキレイ。時折、雄大な磐梯山が覗く最高のロケーションに、都会で濁りきった心が洗われていく。
右も左も、釣り方も、釣りの酸いも甘いもまったくわかっていないドヘアン(ドヘタアングラーの略)な筆者に、今回桧原湖スモールの釣りを教えてくれたのはこの方!!
JBトップ50で活躍する鈴木隆之プロだ!!
では、さっそく見せてもらおうか、”桧原湖のプロフェッショナル”の技能とやらを!
バーン!!!!
でっ、でた!!
レア度高し40アップ!!
そして、バンバン釣りまくる〜!! さすがは泣く子も黙るトップトーナメンターだ。
「これ、小さいから別に写真いいッスね〜」とランディングしてから電光石火でリリースし、名キャメラマンのニッシー殿がテンパるくらいな編集者泣かせっぷりも大物アスリート感が漂う。
だがしかし、そこに痺れる、憧れる〜!!
達人のタックルボックスを公開! 初夏の桧原湖はコレを持っていけ!
さて、ホームの桧原湖においてTOP50の実力を魅せてくれた鈴木プロだが、ここでお待ちかねの”達人のタックルボックス”を公開したい。
今回は、鈴木プロが梅雨〜初夏にかけて必ずボートに積んでおきたい1軍タックルボックスの一部をご覧いただこう!!
①虫ボックス
こちらが、鈴木プロが愛用している虫ケースだ。何やら、謎の曜日と時間帯が割り振られているが・・・。
鈴木「何か謎が隠されていると思ってしまった方、すみません。これには何の意味もありません(笑)。ただ、100円ショップなどに売ってあったピルケースが、愛用のオリカネ虫を入れるのにちょうど良かったからそのまま使っています。このようにして分けておくと、取り出しやすいんですよね」
今回のロケでは、天候が悪く虫パターンへの喰いが渋かったが、それでも鈴木プロはバットコンディションの中でも良型のスモールを愛用のオリカネ虫で仕留めた。
鈴木「この時期の桧原湖で釣りをするなら、“ちょうちん”は覚えておきたいパターンです。ちょうちんとは、ブッシュやオーバーハングなどにルアーを入れて吊るします。そして、水面下でピチャピチャと音を立てるようにしてバスを誘う釣り方です」
鈴木プロがオリカネ虫を愛用しているのにも深い理由がある。それは、圧倒的なまでの根掛かり回避性能だ。あるコツさえつかめばほぼ90%の確率で帰ってくる。残りの10%はボートで近寄って回収だ。ちなみに、ルアーロストマイスターの筆者もちょうちんを長くやっていたが、アドバイス通りにやってみるとロスト数はゼロだった。感動!
オススメはアメリカシロヒトリカラー。
鈴木「パール系の明るい色が視認性が良く、遠くでちょうちんをやっていても、ルアーの状態がどうなっているかがわかりやすいんですよね。ヘッドの色は特に気にしませんが、ボディカラーはこの色を多用しています」
②I字系ボックス
続いては、アイ・ウェーバーに埋め尽くされたこちらのI字系ルアーボックス。今回使ったタックルに繋がっていたものや、ボートに転がっていた数点の総数を考えると、このボックスがほぼアイ・ウェーバーで埋まるはずだ。
鈴木「私が桧原湖で最も愛用しているI字系がアイ・ウェーバーです。本当に釣れるルアーですね、コレは。ただ、”表層ピクピク”では使いません。水面直下やその下のレンジを漂わせるようにして泳がせます。また、使っているモデルはSSS一択です。さらに、そこにそれぞれ重量の異なる板オモリを貼って、状況ごとに使い分けています」
③ベントミノーボックス
最後に、今回のロケではお目見えすることはなかったが、初夏までの桧原湖でもっておきたいルアーがベントミノー。
鈴木「ベントミノーは、朝夕マズメのフィーディングタイム用として使います。バスにスイッチを入れる、スイッチが入ったバスにさらにアピールができるのでポテンシャルの高いバスには効果的なルアーです」
④桧原湖攻略シークレットルアー
最後に、シークレットルアーを一部公開!! これは、HPシャッドテールの尾をちぎってイモ型にしたノーシンカー。
鈴木「正直、人に教えたくないほどに釣れます(笑)ボトムをとってズル引き&ステイで喰わせます。ただ、サイトの場合は以外と放置が釣れるんですね、コレがまた! ぜひ、試してみてください」
追伸:桧原湖に行くならココがオススメ!! 桧原湖周辺情報
①さざなみ荘
②こたかもり
昼時になって、一旦釣りを休止し昼食をとることになった一行が向かった先は、”こたかもり”。
そこで、鈴木プロもオススメするという、こたかもり自慢の一品”カツ丼”を頼んでみることに。
・・・。
おいぃぃぃぃぃいいい〜!!? 何だこれは、丼の蓋が直立しているではないか!!?
普通、こんなことは超常現象でも起こらない限り見られない光景だと思うが、事実我々はこの目で目撃したのだ。そして、これがこの店の”通常”であるらしいから驚きだ。決して、取材陣へのゴマすりでも嫌がらせでもない。あやうく掛けっぱなしだった偏光グラスが破壊されるところだった。
しかし、これで話が終わることはなかった。筆者は、その”カツ丼”の大盛りを無言のプレッシャーで注文させられたのである。
やれやれ、参ったぞ。これほどまでに暴力的なランチは見たことがない。
美味い!食べ応え抜群!
しかし、あまりにパンチが効きすぎて、パンチドランカーのような眩暈を覚える。
ちなみに、写真だからわかりづらいだろうが、左斜め上の味噌汁の器を見て、それと同じくらいの器に盛られたご飯をイメージしてほしい。この丼の器が、いかに異常かがわかるだろう。そしてこの器、まことに残念なことに深皿なのだ。
ちゃんと美味しくいただいたが、これから半年はソースカツ丼を見ると拒絶反応で手が震えそうだ。みなさん、オススメするほど美味しいが、頼むときは覚悟されたし。