夏は”グルーパーフィッシング”デビューの季節!【高級魚キジハタ・アカハタが岸から釣れる!?】



ソルトウォータールアーの釣り物として人気上昇中なのがグルーパーフィッシング。その対象魚はキジハタやアカハタなどのハタの仲間だ。根魚を愛する”ポッキン”こと辻本ナツ雄氏がグルーパー釣りのハウツーを公開してくれた。

グルーパーの釣りは真夏がピーク!

空梅雨の合間に迫りくる猛暑。例年以上に夏を感じるのが早いが、全国の釣り場から「theナツ魚」の釣果報告が! その名もグルーパー(キジハタやアカハタを始めとしたハタ系)。西日本がメインと思われていたグルーパーだけど、温暖化の影響か伊豆を中心とした関東圏でも勢力を拡大。今や多くのファンが定着し、夏に岸から釣れる人気魚に!

その人気の素は、予想以上の強い引き、それにお土産として持ち帰ってからの味の良さ。さらに、海の魚の中では見た目や性質がバスに近く、タックルもバス用が流用可能なことからバスアングラーからの支持が高いこともあげられる。そこで自身を「グルーパーコンシェルジュ」と語り、メバル、キジハタを始めとした根魚(ロックフィッシュ)をこよなく愛す、“ポッキン”こと辻本ナツ雄さんの攻略法を真夏目前に大公開します!

巻いて誘って…いきなりゴン! 釣り自体の楽しさが圧倒的な魅力

グルーパーは引きの強さ、ダイナミックなファイトが楽しめる!

グルーパーは根魚。文字通り根などに居付くのが特徴。しかし、釣れるグルーパーは種類が豊富で、特に全国的に釣れて人気なのはキジハタ。堤防の基礎、敷石、ゴロタ石、消波ブロックといった根周りでよく釣れる。でも、オオモンハタはまるで回遊魚のように、中層からボトムを泳ぎ回っている。

根に付くグルーパーだけに、磯場での釣りは超有望! あちこちにオイシイポイントが!

だから、ジグヘッドリグを巻いているだけでいきなり「ゴン!」と釣れることもあるし、根のキワをダウンショットリグでネチネチと探っていけば、いきなりひったくるようなアタリと共に強烈に引きまくる。巻いて誘うだけで簡単に釣れるときもあれば、緻密に根のシェードを狙うなど、釣り方のバリエーション、戦略性の高さなど、釣り自体の楽しさがグルーパーフィッシングの一番の魅力!

釣れるグルーパー・ハタの代表的な種類

【キジハタ】

西日本の全域から関東圏まで、岸から釣れるグルーパーの代表格。見た目も美しく、引きも強い。さらに白身で淡白ながら味の濃い高級魚としても知られ、関西では「アコウ」と呼ばれて特に人気が高い。釣れる時期は4~10月と長く、根や障害物周りでよく釣れる。

【アカハタ】

鮮やかな赤の体色のアカハタは、真夏を中心とした6~11月によく釣れる。キジハタのように障害物周りに潜み、あまり根から離れてルアーを追わないので、根周りをじっくり狙うのがキモ。

【オオモンハタ】

全身に大きめの斑点があるオオモンハタ。ボトムや障害物周りに潜む他のグルーパーと異なり、回遊魚のように中層も泳ぎ回るのが特徴。ルアーもボトムベッタリより、巻いて誘うようなルアーにも反応がよい。

【アオハタ】

黄色っぽい体色をしたアオハタは、ゴツゴツとした根周りが好きな他のグルーパーと違い、砂地を好んでいる。また、群れで行動することが多いので、1尾釣れたら連発することもある。釣れるのは8~10月頃。

【ヤミハタ】

見た目はマハタっぽいが、サイズは20~30センチと小型のグルーパー。アカハタと同じく根からあまり離れず、根のシェードにピッタリと潜んでいることが多い。釣れるのは6~11月頃。

磯はもちろん、足場のよい堤防だって一級ポイント!

ゴツゴツとした磯は根の宝庫。根周りが大好きなグルーパーが良く釣れるポイント。でも、磯はちょっとハードル高いなぁ…と、思っている方でも大丈夫! 足場のよい堤防も足元に基礎の石や敷石、消波ブロックがあればグルーパーが潜んでいる可能性は高い。気軽に挑戦可能なのもこの釣りの良いトコロ。他にもゴロタ石のある場所やジャリ浜、根や堤防のある砂浜などでも釣ることができる。



1オンス(28グラム)前後が扱えるタックルがあればOK!

使うタックルは、ベイトでもスピニングでもOK。ロックフィッシュ専門のタックルなら万全だけど、まず入り口として使用するなら、1オンス(28グラム)前後のルアーが扱えるバスロッドでも大丈夫! グルーパーを根から引き離すバットパワーのしっかりしたものがおすすめで、強烈な引き味を存分に味わって欲しい!

辻本さんが実際に使用したタックル

左 スピニングタックル●ロッド:スモーキー・ギブス73(オフト)●リール:BB-XハイパフォーマンスMg2500DHG(シマノ)●ライン:バリバス・アバニロックビート1.2号(モーリス)●リーダー:バリバス・ロックビートショックリーダー20lb(モーリス)右 ベイトタックル●ロッド:スモーキー・ギブス78(オフト)●リール:スコーピオンDC7(シマノ)●ライン:バリバス・アバニロックビート1.5号(モーリス)●リーダー:バリバス・ロックビートショックリーダー22lb(モーリス)

釣り方は中層を巻いてくるか、根付近をリフト&フォール!

基本の釣り方は、ボトムや根付近をジグヘッドリグで巻いてくるだけでOK! 辻本さんは、ジグヘッドにブレードを付けた「なんスペ」というリグでただ巻き! さらに障害物周りの際や敷石のすき間を攻める時は、リフト&フォールなどで誘っていくと効果的。

メインで使うリグは、ジグヘッドリグ。ボトムへ落としてから、中層へただ巻き。もしくは、ボトム周辺の敷石などのすき間に潜むキジハタなどは、ツンツンと軽いリフト&フォールで誘っていく。細かくはグルーパーの種類によって分かれるが、いろんな誘い方で反応が楽しめる!

使用したリグ1[なんスペ]ジグヘッドリグのただ巻きのときに、よりアピール力をUPするためにブレードを付けたもの。ネーミングは「なんちゃってスピナーベイトスペシャル」の略。キラーヘッド10グラム+ヤム・ウォールアイグラブ3インチ+ヒルデブランド・ウォローリーフ(全てオフト)。
使用したリグ2[ジグヘッドリグ]リフト&フォールで使用したのがジグヘッドリグ。ボトムや中層を巻いてくるのもできる万能リグで、グルーパーフィッシングのメインリグ。シンカーのウェイトは水深に合わせ、ワームの大きさやタイプはベイトやその日の状況でチョイス! キラーヘッド10グラム+キラーシャッド2.5インチ(共にオフト)。

例えば、オオモンハタは中層を回遊したりするので、ブレードベイトでグリグリと巻いて誘ったり、アカハタやヤミハタは障害物の際にタイトに付くので、ダウンショットリグなども有効。セオリーさえ覚えておけば、攻め方は自分流でいろいろ試して釣果をUPしていくことが可能だ。

場所や釣り方を覚えたら、豊富なグルーパーや他魚種も釣れる!

根のある堤防や磯など、グルーパーのいる場所や釣り方を覚えたらあとは釣るだけ! 釣れるグルーパーは、キジハタ、アカハタ、オオモンハタのほかにもアオハタ、ヤミハタ、場所によってはマハタやクエなども狙える。さらに、外道としてカサゴやソイなど、何が釣れるか分からないワクワク感もこの釣りの大きな魅力!

カサゴもよく釣れる外道だ。

グルーパー狙いでよく釣れる外道がカサゴ(ガシラ)。根周りに潜んでいるので、頻繁にアタック! さらに場所によってはオニカサゴやソイ、メバル、エソなども。いろんな魚が釣れるのも魅力の1つ!

一度覚えたらヤミツキレベルの楽しい釣り!

メバル、アジングなども大好きな辻本さんだが、長年釣り続け自らを「ロッカー」と呼び、その釣りの楽しさはヤミツキレベルとのこと! 

辻本さん「春から秋までグルーパーを狙いまくり! ハマること間違い無しのこの釣りを一度体験してみてくださいね!」。

あとは自分なりの楽しみ方で釣りまくっちゃってください~!

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