次世代バスアングラー発掘企画:史上最強のツリーター”カンタ”植盛幹太のホリディアタック!前編【勝手に特命釣行PLUS#03】



バス釣り界の次世代アングラーを発掘するべく、ルアーマガジン編集部フルカワがスタートさせた”勝手に特命釣行PLUS”。山本訓弘氏・馬場拓也氏に続いて第3回に登場するのは、岡山出身、レイドジャパンスタッフの”カンタ”こと植盛幹太氏。果たしてその実力はいかに?

バス釣り界のNEWヒーロー候補は誰だ?

釣りプラスをご覧のみなさま、こんばんにちは! ささ、バス釣りの次世代を背負って立つアングラー発掘企画第3弾! 今回は岡山まで遠征じゃぁ~!!

<第2回まではコチラ ↓>

「俺の職業、ツリーター」。バス釣りに専念すべく、フリーターの道へ!

植盛幹太(うえもり・かんた)20歳。岡山県出身、レイドジャパンプロスタッフ。少年時代、誕生日にUFOキャッチャーの景品で手に入れた釣り竿でドンコや小魚釣りに目覚める。ある日、父親が買ってきた金森隆志さんのVHS「岸道1」「岸道2」(販売元:地球丸)を見たことがキッカケでバスフィッシングの虜になり、以降金森さんのイベントやセミナーに足を運ぶようになる。日々の努力の末、その腕が認められ憧れであるレイドジャパンのプロスタッフとなり、さらに経験を積む傍らフリーターとして働く、自称「ツリーター」。「レイドから声を掛けてもらった以上、中途半端は許されないし、やるなら何事も本気でやる。だから僕は釣りするために時間を作りやすいフリーター、いやツリーターを選んだんです」

8月26日(土)、ホームである岡山界隈のメジャーリバーを休日に攻略!

カンタ「おはようございます!」

朝から元気にご挨拶してくれたカンタくん。この光景はどこかで・・・。二日酔いでぐったりな私に4時半集合とは、さすがヤングだぜ。

案の定、現場について日が昇るまで車の中で朝飯を食べることになりました。

川村光大郎さんかよっ!!

しっかり日が昇り、カメラの撮影が可能になったタイミングでお題を渡します。

「5尾で7キロ」

「ハードベイトとソフトベイトでそれぞれ50アップを1尾」

カンタ「え?なんで2枚入ってるんですか・・・」

よくぞ、聞いてくれた! 説明しようッ!

まず「5尾で7キロ」のお題は6年前、金森さんが本家・ルアマガモバイルの「特命釣行」にて達成し、昨年カンタくんが達成できなかったお題。

もうひとつ、「ハードベイトとソフトベイトでそれぞれ50アップを1尾」はさすがに「5尾で7キロ」は無理だろうとフルカワが用意したお題。

さぁ、どちらか好きなほうを選べ! これでおぬしの器のデカさを見せてもらうぞ!!!

カンタ「じゃぁ、遠慮なくこっちで!」

フルカワ「え?5尾で7キロじゃないの?」
カンタ「ハイ。レイドジャパンファン的にはビッグバス狙いの展開の方がいいかなって思いまして」
フルカワ「そんなこと言って簡単そうなお題を選んだんでしょ?」
カンタ「そんなことないですよ! どっちも同じくらい難しいと思います。だったら、でかバス狙いに絞られる展開の方が面白い釣りをみせられそうなんでこっちにしました。」
フルカワ「ふーん(ムキになっちゃってかわいいなぁ)」

カンタ「よしっ、準備OK! 丸一日釣りできるのは久しぶりなんで全力で行きます!」

スタスタスタと軽快に進んでいくカンタくん。朝イチは足守川の上流部のクリークへエントリー。

カンタ「あ、なんか逃げた。バスっぽいなぁ~」

なにかが引き波を立てて逃げる先に放った第一投はダッジ。

そして!!

カンタ「いきなりいったかもしれないっすね、コレ」

フルカワ、唖然。ま、ま、マジかよ(((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

で、でかい!! 気になるサイズだが・・・・

49センチ、1650グラム!!! 惜しい!!

カンタ「うわ~!! マジっすかぁ!」

あ、あっぶね~・・・、痩せてたら50センチいってたなコレ。侮れないぜ、カンタくん。

そして、フルカワは見てしまった。バスが水路の左岸を泳いで行ったのに対し、カンタくんはその進行方向の先の右岸にアプローチしていたのを・・・。

一瞬、「え?そっち!?」と思ったが、見事に捕えよった・・・。どういうことなんですかーーー!?

カンタ「狭いスポットだったんで、バスの遠くから斜めにトレースして近づけたかったんです。その方が流れの強い水路の中央、つまり流心を絡めて引いてこれるんで単純に騙しやすい。あとはなんとなく、バスも右岸に向かいそうだったっていうのもあるかな」

え、あの一瞬でそこまで考えてたの・・・。絶対フルカワだったら、そのままバスの進行方向である左岸の先に投げてたわ・・・。こやつ、もしやホンモノか!?

そして、そのまま足守川本流でリスタートし始めたカンタくん。対岸のカバーを狙い、リトリーブ。少し離れた沖でまたもダッジに猛烈バイト!!

カンタ「よっしゃ! 食った!!!」

サイズは42.5センチ、1060グラム!

カンタ「これは全然ダメですね。ベイトを追ってる魚です。秋っぽいな~」

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 開始、僅か20分でこの釣果・・・、なんなの一体!?

てか、いま気が付いたんだけどそのダッジちょっと普通じゃないよね?

カンタ「あ、ハイ。ダッジってクロールはもちろん、ピンスポットでのデッドスローもレスポンスいいじゃないですか。でも、今は状況がわからないのでより広く探りたいっていうのもあるし、僕自身クロールをメインで使うことが多いので、クロール主体のチューンを施してます」

なん・・・だと・・・? そのマル秘チューンをご教授願いたい!!!

ほうほう。んで、こうするとどうなるわけ?

カンタ「まず、フッキングがいいです。というのも、ダッジって見た目以上にウエイトが軽いんですよ。だから、バイトが激しすぎると逆にルアーが飛ばされちゃうんです。だからウエイトを付けて、喫水を下げることでより飛ばされにくくフッキングが良くなるんです。あとは喫水が下がった分、より水の抵抗を受けるので単純にアピール力が上がります。ノーマルのダッジと比べると、引き抵抗の重さが全然違いますよ。だから、クロールで広く探るのに向いてるんです。ダッジは割とハネモノの中でもフィネスですけど、僕のチューンはどっちかっていうと攻め。クリーパー(ハイフィン)やリザードクローラー(シグナル)に近い感じです」

20歳だっていうのに、ルアーもよく研究しておる・・・。

カンタ「ガンガン移動します!」

は、ハイ!!



カンタ、水門をラン&ガン! その姿はまさにあの人!

この日は、クリークに絡む水門が開いて強制的にカレントが発生していることに気が付いたカンタくんは水門をすばやくラン&ガン。

そのスピード、そしてアプローチや距離感、誘いはまさに川村光大郎さんを彷彿させる。なんとなく、後ろ姿もちょっと似てるしw

金森さんがカンタくんをプロスタッフとして迎えた意図がちょっぴり分かったが気がします。

足守川の堰でドラマが起きた!

足守川上流部の堰へやってきたカンタくん。堰からの流れと対岸の水門、そして下流側の水門が複雑に絡む地形を丁寧にチェックする。

カンタ「狙いは手前の地形変化です。堰からの流れと、対岸の水門からの流れがぶつかって、馬の背上になってるので、フィーディングを意識した魚がベイトを追いこむならここしかない。なので、まずはレベルクランクMIDってすばやくチェックして、そのあとはシンカーフリーのテキサスリグでボトムをじっくり探ります」

その言葉どおり、レベルクランクMIDで広範囲をすばやくチェックしたのち、バトルホッグ4.4インチのシンカーフリーテキサスでドリフト気味にボトムを探る。

その姿が伊藤巧さんっぽいなぁと思ったその時!

カンタ「食った!!」

強烈な引き、そしてジャンプした個体はなんとスーパービッグ!!

カンタ「うわ、でっか! これはいったろ!!」

カンタ「獲った・・・」

恍惚な表情を浮かべるのも無理はないほど、美しい金色のビッグバス。

見よ、この丸太のようなスーパークオリティを!! サイズはなんと51センチ、2350グラム!!!!!

カンタ「さすがに、手が震えますね。気が付いたら、足が水に浸かってました・・・w」若干、放心状態のカンタくん。いや、フルカワも感無量ですよ・・・。

時間はまだ午前8時50分。スタートして3時間も経たないうちにまさかのお題を半分達成。あとはハードベイトで50アップを釣るのみ。

しかも、現在3本でのウエイトは5060グラムという驚異的なスコア!!!

カンタ「こうなると、5本で7キロのお題の方が簡単でしたねw あとキロ2本で達成ですからね。でも、こっからはハードベイトしか使いません。お題通り、ハードベイトで50アップを狙います。僕なりのフィネスももっと見せたかったけど、もうソフトベイト使えないのか~ww」

カンタくんのフィネス、見てぇ・・・。

なにはともあれ、すごすぎる! この後の展開も気になるところだが、「勝手に特命釣行プラス」史上初の二部構成ということで、結果は後編に持ち越しで!!

二部構成になったということは・・・・・まさか!?

そして、カンタくんが向かった先はまさか!!!!

次回も勝手に特命釣行プラス、カンタくんが大暴れするぞ!!

〈後編へ続く ↓〉

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