釣りに関する道具・アイテムといえば、他のレジャー・趣味にもまして毎年数多くの商品が販売されるもの。それこそが釣りファンの楽しみの源でもあり、ときには悩みのタネであったりもする（あと散財の苦しみもw）。そこで我々［釣りPLUS］も、全国各地の選りすぐりの逸品や一般的な流通販売網に乗りにくいレア商品、ルアマガファミリーのコラボ／オリジナルアイテム等を厳選し、［釣りPLUSプレミアムタックルコレクション］と銘打って皆様にお届けすることに。インターネットによって誰でも世界中からあらゆる品を手に入れられるようになった今、あらためて我々の”目利き”能力にご注目いただきたい。
今回、コレクションナンバー001としてご紹介するのは、『ルアーマガジン・モバイル』編集担当・ニッシーが見出した逸品、広島県福山市のルアーブランド「ワンスタイル」が生み出した超多機能ギル型ビッグベイト『フラワーホーン』。新型ルアー開発の背景、ギミック、使い方等について全4回にわたり解説する。
全教科80点以上を目指した”オールインワン”ギル型ベイト
いつの間にか少なくなってしまったバスフィッシングのプロショップ。店主の豊富な経験と目利きによってセレクトされたは品揃えは、量販店のそれとは違い、独自のもので、お店のドアを押す楽しみを私たちに与えてくれた。
広島県福山市にある「スマイル」は、いまや数少ないプロショップのひとつだ。店長の門田和也さんは、若干31歳ながらこの職種について10年以上のベテラン。釣りのスタイルは陸っぱりがメインだが、ジャイアントベイトやアンブレラリグなどいまやだいぶエクストリームな方向に振れてしまっている（笑）。そんな店長のもとに通うお客さんも気づけばノーマルなルアーには興味を示さない人たちばかりだとか。
そんな備後地方の若きプロショップ店長は、ルアーブランド「ワンスタイル」主宰というもうひとつの顔を持つ。これまでにも、
スイムベイト史上”最低速”（超デッドスロー）で引ける「フクロウ」や、
ビッグクローラーベイトにムシの要素を取り入れた「ブルービー」や、
そしてスナッグレスアラバマリグ「フクロウトリガー」など、
…と自身のスタイルである岸釣りに特化したルアーをリリースしてきた。
そんな門田さんが今度はギル型ベイトをつくるというので話を聞きに行ってみたら、案の定フツーのヤツじゃなかったというのが今回のコトの発端。
とりあえず下の写真を見てください。最初にヒトコト言っておきますね。
なんじゃこりゃ!?
門田「最初は目指す方向としてI字系かなあと思っていたんですけど、テストしているうちにイロイロやりたくなっちゃった（笑）」…ってな感じで軽く言ってましたが、この”イロイロ”がかなりガチでして、
◎S字系が行き着く先としての中層I字系
◎スイッシャー的要素、ライザーアクションを取り入れたトップウォーター的使い方
◎スイムベイト・フクロウの必殺技であり低水温期に特に効果的なボトムでのデッドスローリトリーブ
など、トップウォーターからボトムまで陸っぱりから狙えるレンジすべてを網羅しているだけでなく、近年ギル型ベイト、ビッグベイト、スイムベイトが開拓していったさまざまなテクニックをオール・イン・ワン、ひとつのルアーで表現できるようにしたのだ。
門田「いま売れているギル型とかビッグベイトっていずれもひとつの道を極めているものばかりでどれも唯一無二。だから、本気でビッグベイトをやると結局全部を釣り場に持って行って状況ごとに使い分けたくなってくる。でもそれをやると、…こいつらデカいから、すぐにボックスがパンパンになる（笑）。そう思っていたおり、自分でギル型ベイトをつくってみたら、これらのルアーの80パーセントの出力でいいのでエッセンスをひとつの機体にまとめられたら、無駄なルアー・タックルチェンジを省力することができ、バスを手にするまでがより早くなるって気づいたんですよね」
このビッグベイトがダメなら次はこっちのビッグベイトで、だったものが、ひとつのルアーでビッグベイトの段はすべて終えることができ、ルアーチェンジはいきなり結論（たとえばワームに変えるとか）に近いものを選ぶことができるということ。
一途に陸っぱりを楽しんできた”アングラー”として、数々のルアーをお店で売る前に試してきた”バイヤー”として、門田さんが辿り着いたギル型ベイト。実際にそのチカラを見せてもらおうとフィールドに足を運んだところ…
どーんっ！ あっさりと55アップの陸っぱりマックス級が飛び出した!!
次回はこの奇想天外な『フラワーホーン』のギミックについてご紹介します。お楽しみに！
〈TP-PTC-001：フラワーホーン〉の期間限定販売は終了しました。ご注文ありがとうございました。
〈続き（第2回）の記事はこちら ↓ 〉
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