シーバス釣りに慣れたら”ウェーディング”にステップアップしてみよう!【シーバスフィッシング超ベーシック講座#04】



ソルトルアーフィッシングに興味を持ち、これから始めて海へ釣りにいこうとしているソルトアングラー初心者の方々に向けて、基本のキに立ち返ったベーシックな記事をお届けする「シーバスフィッシング超ベーシック講座」。第4回は、ベーシックな釣りからちょっとステップアップしたウェーディングシーバスについて。もっとシーバスフィッシングを楽しみたいという方は必見だ。

ウェーディングシーバスの魅力とは?

岸からの釣りは手軽に楽しめる。ビギナーや短時間釣行が多い方にとっては、スニーカーでも行けるフィールドでの釣りが最適だろう。しかし、釣りやフィールドの知識が深まって、別角度のアプローチを試してみたい気持ちが生まれたアナタには、ステップアップとしてウェーディングシーバスに挑戦することをオススメしたい。

ウェーディングとは、「ウェーダー」と呼ばれる専用のウェアを着用し、海や河川、干潟、サーフといったフィールドに入水した状態で釣りをすることを指す。その最大の魅力は、何といっても釣り場との一体感。水の中に入っているため、流れや水温の変化を直に感じながら釣りができるのだ。魚の泳ぐ姿を間近で見られたり、広大な自然を感じることができたりと岸からでは感じることができない釣りの魅力がそこにある。

岸からではキャストできない位置・角度で釣りが楽しめるので、釣果アップにも繋がる。そして何よりも、水面が近く、水を感じながらダイレクトかつエキサイティングなファイトが味わえる。手軽さを捨てて苦労してキャッチした魚は、一期一会ならぬ『一魚一会』という感動を得られるはずだ。一度経験した釣り人がこの釣りに取り憑かれてしまうことは時間の問題であろう。

身にまとうはウェーダー&フローティングベスト

ウェーダー

ウェーディングというからにはウェーダーがないと始まらない。ウェーダーにも、写真のようなブーツと一体型になっているものもあれば、ウェーダーを履いた状態でシューズをさらに着脱するソックスタイプもあり、丈の長さもモデルごとにさまざま展開されている。素材も、高価で快適なゴアテックス系や安価なナイロン系、冬の釣りで使うネオプレーン性などあり、用途によって選びたい。

フローティングベスト

もしもの時に身体を浮かせてくれるのがライフジャケット。ウェーディングを行う上では欠かすことの出来ないマストアイテムだ。水の中に入るため自動膨張タイプではなく、写真のようなウェーディングゲームに特化したフローティングベストを着用しよう。全面に大きなポケットが付いているのが特徴で、ルアーケースや貴重品も十分に収納できるスペースが確保されている。また、カラビナやコードを接続するDカンも複数取り付けられ、オプションで装備品を取り付けてカスタマイズすることも可能。歩きやすさ、投げやすさを重視した製品も多いので、ウェーディング向けのフローティングベストを探そう。



ウェーディング攻略例:流芯狙い、ストラクチャー狙い等々…

準備をして、いざウェーディングを始めようとしたものの、どのエリアにエントリーすれば良いの? どこに投げれば良いの? とお困りのアナタに、ウェーディングの代表的な釣りであるリバーシーバスを例に、その攻略法の一部をお見せしよう。

河川といえば、写真のように強い流れが発生しているエリアも多い。

ここで、ルアーをどうトレースしていくかというのがキモとなるのだが、まずは流れが最も強く効いているコースを見つけよう。そこは”流芯”とも呼ばれ、ベイトが流されやすく、待ち構えたシーバスが捕食するポイントでもある。流芯のあるコースの上流にキャストして、流芯やその外側の流れに乗せながら弱ったベイトを演出してみよう。自分の立ち位置までルアーが流されたら回収し、それを繰り返すのがセオリーだ。

流れが比較的緩やかな場所では、目に見えるストラクチャーは大事にしたい。橋脚周りなどは絶好のポイントだ。そういった場所は目み見えなくても水深が深くなっていたりと魚が好む変化がある。流れを意識しながら、どういう立ち位置でどのようにルアーを狙ったエリアのレンジに通していくかを考えよう。

気をつけたいのが、少しレンジを下げるだけでバイトがあることが往々にあるということ。特に、春はまだ活性が低いのでバイトゾーンは狭い。そこで、数十センチ単位でトレースレンジを変えてやることがバイトを引き出すコツ。アクションはスロー巻きを基本に、合間に軽く2〜3回トゥイッチを入れてやると良い。

下の写真は河川上流。上流は満潮のタイミングで入るのがベスト。その理由としては、満潮時に最も流れが効いているのが上流だからだ。満潮は上流から下流へ、干潮は反対に下流から上流へと釣っていくのがセオリー。さて、流れというキーワードを意識したとき、どのような場所を狙えば良いのか。

写真右上部に写っているのは『流れ込み』。他にも、本流と支流がぶつかるような変化のあるエリアは要チェックだ。下図のように、本流と支流の合流地点などは、支流が本流に巻かれてしばしば反転流という現象が起きる。反転流にはベイトがつきやすく、そして、それらを移動せずに捕食する魚がいることも多い。潮の流れなどで反転流ができる場所が少しずつ変わるので、それを読んでピンスポットで撃ち込んでみよう。

ウェーディングのメリットは、岸釣りからでは届かないエリアで一歩踏み込んだ釣りができること。そして水の中に入って一体感を楽しめること。また、シーバスだけでなくヒラメ、渓流とさまざまな釣りでも使えるので、釣りの幅が大きく広がること間違いナシ。ただし危険を伴う釣りなので、きちんと装備を準備し、意識をしっかりと持った上でチャレンジしてみよう!

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