あらゆる魚種をターゲットに捉え、攻略し、名作と謳わているルアー「アスリート」シリーズ。初代登場から20年以上が経った今もなお、なぜ愛され続けているのか? 製造元・ジャクソンのソルトプロスタッフ・井熊亮氏にその秘密を明かしてもらうとともに、ルアマガソルトのヒラメ実釣取材でも驚きの釣果を叩き出したおススメルアーを紹介しよう!
ジャクソンの”アスリート”シリーズが凄い本当の理由
井熊さん「ジャクソンの初代アスリートミノーが登場してから、すでに20年以上が経ちました。そして現在もアスリートの名を冠したシリーズは続々と登場しています」
あらゆる魚種をターゲットに捉え、攻略し、名作と謳わている「アスリート」シリーズ。なぜ今もなお、愛され続けているのか。
井熊さん「それは、初代が持っていた圧倒的な完成度に起因します。初登場から20年以上経過しても通用する完成度の高さ。現在のソルト用ミノーの原点であり、黎明をもたらしたと言っても過言ではありません」
数十年先でも通用する性能を持って生まれた初代アスリート。その派生系が現在、第一線で活躍し続けているのは至極当然のことなのだ。
ヒラメを獲るための「アスリート」
『ルアーマガジンソルト8月号』のために、ヒラメの実釣取材を快諾してくれた井熊さん。氏が取材の際に使用した、ヒラメを獲るためのアスリートを紹介しよう。
アスリート12SS
基本にして強力! 対ヒラメ用秘密兵器
長時間遠投を繰り返すヒラメ釣りを想定して開発された秘密兵器。スムーズな重心移動による快適なロングキャスト性能に加え、ストレスフリーな巻き心地も実現している。ただでさえ完成度の高いオリジナルの持つ味付けを損なうことなく、見事にブラッシュアップがなされた傑作だ。
井熊さん「取材地のメインベイトはカタクチイワシであると想定し、マッチ・ザ・ベイトを意識したこのルアーを先発としてチョイスしました。ですが、釣れたヒラメのサイズが小さく、またソゲサイズのライズも見られたため、サイズアップのためには少し違うアプローチが必要かなと判断しました」
アスリート14SS
大きいことはいいことだ! カッ飛び&快適ミノー
たとえ向かい風に見舞われたサーフや磯であっても、安定したロングキャストを決められる14センチミノー。その秘密は、内蔵されたウェイト5個中4個がリアへと移動する重心移動システム。ジグさながらの抜ける様なキャストは病みつきになること請け合い!! また、そのサイズ感からは想像できない、軽やかで安定した泳ぎも魅力的だ。
井熊さん「サイズ感の違いからくるアピール力アップをもとめ、12SSからのローテーションで使用しました。ですが取材の際はドリフトの釣りがキーであったため、水の抵抗を受けやすい大きいミノーは浮きあがりやすく、思ったレンジを通せませんでしたね」
アスリート115MDS
レンジにうるさいヒラメを黙らせろ!!
セミロングリップを搭載し、1.5メートル潜行のミディアムダイバーとして設計されたアスリート。リップの抵抗を感じさせない絶妙なデザインとなっており、アンダー20グラムとは思えないほどのロングキャスト性能を獲得している。また、ヒットレンジがシビアになりがちなヒラメを攻略するべく、しっかりと潜行しつつも浮き上がりを抑制。レンジキープ能力も高い。
井熊さん「浅いレンジでは小型のヒラメが活発だったことから、少し深い場所を狙う必要があると考え、12SSよりもおよそ50センチ下のレンジを狙えるこの115MDSをチョイスしたところ、これが見事的中(笑)」
アスリート12SSP
アスリート最新作! 高機能の次世代型シンペン!
アスリートシリーズ最新作となるのがこのシンキングペンシルの12SSP。120ミリ30グラムのシンペンがもつロングキャスタビリティは最早説明不要! その一因ともなっている、ボディの半分近くまでがウェイトに占められた超後方重心が生み出すのは、素早い着底感。テールを下にしてストンと落ちるように沈むことで、一瞬にして着底させることが可能。リーリング速度によるシビアなレンジコントロールをしなくとも、ストップ&ゴーでテンポよく任意のレンジをトレースさせることが可能なのだ。
井熊さん「ヒラメの着き場を広く探りたい場面では、ロングキャストして巻いてきて、ロングキャスして巻いてきて…の繰り返しになるわけですから、テンポの良さも大切です。そこで12SSPはシンペンでありながら、素早くボトムを取れるように設計することで、着底させるまでの時間を省略させているんです。また適度な引き抵抗を感じさせてくれるアクションも秀逸で、ゆっくり巻けばウォブリング。ミディアムリトリーブならウォブンロールと、ミノーの様な感覚で使えるんですよ」
圧巻の釣果、そしてメソッド。偉大なるルアー「アスリート」。その真価が発揮されれば、難攻不落とされるヒラメすらもあっけなく釣れてしまう。『ルアマガジンソルト8月号』では、その釣れっぷり、そして具体的なメソッドも紹介中!! 読むべし!!