偏光グラスが釣果の決め手!? シチュエーション別おすすめレンズカラー4選



バスを釣る上でルアーやタックル並みに欠かせないアイテムが「偏光グラス」。「自分、持ってますから…」というアナタ、そのレンズ、ホントに自分の“眼”に合っている? そこで、偏光レンズの専門家が状況別推奨カラーをセレクト。この夏、偏光で釣果が上がる(ハズ)!

釣りのエキスパートにして、偏光レンズの専門家・薮下剛さんにホンネ直撃!

薮下剛(やぶした・つよし)偏光レンズ専門メーカー「タレックス」でフィッシング部門を担当。元総合釣具店の店長を務め、仕事柄ほぼ全釣種を経験、バス釣りにのめり込んだ経験もあり。釣り人と偏光レンズの専門家の視点でアングラーの眼をサポートする。レンズ選びは大阪市生野区の直営店や全国各地の認定プロショップでもアドバイスしてもらえる。

当たり前ながら、偏光レンズが搭載されたサングラスが「偏光グラス」。釣りにおける役割は、水面のギラつきを抑え、水中の魚や地形を見やすくすること。さらに、強い日差しや紫外線をカットして眼病予防。また飛んでくるルアーから眼を守る防護の役割もある。

そんな偏光レンズには、さまざまなカラーが用意されていて、シチュエーションによって見え方が劇的に変わる。その知りたい「劇的な見え方」を、伝授してもらおう!

一例として、スタンダードカラー「イーズグリーン」で見た水中の様子

【小雨の波紋】波紋の乱反射を消しつつ明るく見えるカラー

雨の日は薄暗い上に水面は雨粒の波紋で水中が見にくい状況だ。

「雨が水面を叩くと波紋が立ちます。それが乱反射して水中が見えにくくなります」

その乱反射を消すのが偏光レンズの役割ですよね?

「レンズの偏光度が高いほど乱反射は消しやすい。でも偏光度が高いほどレンズは暗くなります。雨ということは基本的にはローライトで、レンズが暗いと水中は見えにくくなる。この状況にドンズバなのが『イーズグリーン』です」

イーズグリーン。

「イーズグリーンは可視光線透過率40%。要は光を通す量が多く、薄暗い状況でも明るく見えます。個人差はありますが、雨の日でもクリアウォーターなら水深4、5メートルのボトムが見えます」



【風の波立ち】光量が多いほど波っ気の乱反射は強烈

トゥルービュースポーツで撮影

晴れて風が吹き、波っ気があると水面はキラキラ光る。

「風による波の乱反射は、オープンウォーターで起こりやすいですよね。むしろベタ凪で水面が鏡という状況のほうが少ないです」

風波の立つ状況で見やすいレンズカラーは?

「オープンウォーターでウィードエッジなど水中の変化を見たいなら、波っ気の乱反射を消さないといけない。さらに光量変化にも対応しやすいカラーが向きます。おすすめは『トゥルービュースポーツ』ですね」

トゥルービュースポーツ

「トゥルービュースポーツは、明るすぎず暗すぎず、バランスが良い。幅広い状況に対応しやすく、晴れ、曇りと光量がコロコロ変わっても乱反射を消して、ナチュラルな視界を確保できます」

【ステイン〜マッディ】ぼんやり見える黒い影が釣果の分かれ目

アクションコパーで撮影

濁っていても偏光レンズは有効?

「マッディだと水中は見えにくい。でもバスを釣るには、水中の変化を狙わないとダメ。偏光をかけると沈みものなどの黒い影がぼんやり見えて、『何かあるな!』と水中の変化を見つけやすくなります。スイムベイトの釣りもバスのチェイスやバイトが見やすくなり、例えば水面下1メートルを引いて追うけどUターン。次のエリアでは、そのレンジでヒラを打たせるとか、変化が見えることで次の狙い方が展開できます」

「マッディで水中に変化や魚のチェイスなど『何かあるな!』と認識しやすいのがこの2色、「アクションコパー」と「ラスターオレンジ」。日中に太陽光がしっかりあるときはアクションコパー、明るめの曇りや小雨のときはラスターオレンジが同じ特徴として使えます」


上に挙げた以外にも、「陸っぱりでは?」「ローライトでは?」「老眼や近眼には?」など、様々なシチュエーションが考えられる。『ルアーマガジン2018年8月号』では、「超現場主義的レンズカラーセレクト術! サイトを極める偏光レンズ」にて、もっと気にナル釣りシチュエーション&見え方改善のメソッドを大公開! そちらもぜひ参考にしてほしい。

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