ソトアソビの怪人・横島勝が語る、絶品キャンプ飯レシピ&逸品オールドストーブ【レジェンド降臨】



“奥多摩湖の見張り番”にしてキャンプYOKOTAの名料理人、はたまた世界大会出場のボーイスカウトリーダー…。最高級の自給自足を可能にする怪人・横島勝氏が[釣りPLUS]に登場! レジェンド肝いりの絶品キャンプ飯レシピ&秀逸アウトドアギアを紹介いただこう。釣り&キャンプ両刀使いは必見!

「番人」「怪人」「軍曹」…様々な異名を持つ男

横島 勝(よこしま・まさる)。

山岳レンジャー並みの装備とアプローチで奥多摩湖のモンスターバスを手玉に取り、かつて一世を風靡したレジェンドエキスパート。釣りはもちろん、バイク、料理(本職!なんと米空軍横田基地勤務)、ボーイスカウトのリーダー、スキー、音楽(クラシックからメタル…ジャンルを超越)と多趣味&掘り下げ系の御仁。そのレベルは”驚人”レベル(敬称)だ。

ホームレイク・奥多摩湖の疑り深いバスを全身迷彩で攻略する横島さん。完全に大地と同化しているその姿は、もはや釣りの域を超えて神々しさすら漂わせる。。。

その横島さん、『ルアーマガジン8月号』の連載企画「ドラマチックハンター」に登場! 全身迷彩でザイルで下降し、でかバスを仕留める怪人の休暇は、桧原湖キャンプ! 出演ついでにあつかましくも[釣りPLUS]向けに寄稿をお願いしてみたら、快諾してくれたぞ!

【格言】キャンプのメシは家の飯より旨くなければならない!!

〈以下、文・横島勝〉

先日の取材では、エラい副編集長(※)が来てくれた。(※筆者=名ばかり管理職)

「副編集長、晩飯のリクエスト何かありますか?」

「パエリアなんかがいいね!」

サ-、イエス、サ-!! ヨコシマ流野営メシということで、パエリア作り。今回の取材でこしらえた料理の材料と作り方を、簡単に書き上げよう。

〈材料:当日のリアル〉
●米 3合 洗わない
●玉ねぎ 大1/2個 1センチ四方
●セロリ 1本 1センチ四方
●トマト 1個 1センチ四方
●冷凍剥きアサリ 1袋(量は好みで)
●アルゼンチン産赤海老 5本
●足ナシ冷凍イカ 1杯
●ニンニク 2片 粗みじん切り 
●喜多方産アスパラガス 10本ぐらい
●赤パプリカ 棒切り
●鶏コンソメ 好きなだけ。
●ベイリ-ブ 2枚
調味料適宜
●塩
●粗挽き黒こしょう
●サラダ油
●日本酒 20ccぐらい

①サラダ油(本当はオリ―ブオイル)でニンニクを炒める(この取材の時はオリ―ブオイルを忘れてしまった 泣)

②油に香りが付いたら、玉ねぎ、セロリを炒め、その後に米を入れて炒める。

③アサリを軽く茹でて、ざるに上げる(茹で汁は絶対に捨てないこと!!!)

④輪切りにしたイカを少し焦げ目がつくぐらい、フライパンで炒める。

写真ブレ…じゃなくて料理長の熟練で素早い動き的な手さばきをカメラは捉え切れない!(ブレました)

⑤赤海老をフライパンで炒め、殻の色が変わり出したらベイリーブを1枚入れ、海老が1/3ぐらい浸る程度の水を入れる。沸騰したらすぐに海老を取り出して、フライパンの上で、頭の殻を絞り味噌を出す。(この汁も絶対捨てないこと!!!)

⑥アサリの茹で汁、エビの殻を絞った汁に水を足して、コンソメ顆粒を入れて、トマト、炒めたイカを入れ、コメ3合分の水加減より少し減らしてベイリーブ1枚と日本酒を入れて米を炊く。ここで必ず、炊き汁の味見をするべし!!(笑)

⑦炊き上がったら、アサリ入れて掻き回し、もう一度火にかけて、”おこげ”をつくる。

当日は、エビの味噌は絞らないverでDOTAMAを直ですすり、いただく

⑧おこげができたら、茹でたアスパラガスと、炒めたパプリカ、赤海老を乗せてでき上がり! レモンを絞って、キンキンに冷えた白ワインと一緒にど~ぞ‼

盛りつけるサマがプロ過ぎる!
どーん!(SNS映え)。その味は…絶品。家の飯どころか、今まで食べたしがないパエリア遍歴を遙かに超えた美味さ…。食ったら泣きますよ(泣きました)。


ソトアソビの怪人、引き続きアウトドアギアを語る

「Peak-1(ピークワン)」「8R(ハチアール)」

コレが解る人は、『さすらいの野宿ライダーになる本』を読んだことがあるバイク乗りか、40代後半からの登山愛好家ではなかろうか?(笑)

「Sportster(スポーツスター)」

これで解る人はかなりいるはず。そう、ここからはガソリンストーブの話。

右から、ピーク1(コールマン)、8R(オプティマス)、スポーツスター(コールマン)

今から35年前の1983年、高校3年生だった俺が、清水の舞台から飛び降りるつもりで初めて手にしたガソリンストーブが、この「ピーク1」(コールマン)。その翌年、19歳で手に入れたのが「8R」(オプティマス)。

19歳の夏、1ヶ月間の北海道野宿ソロツ―リングのお供はこの2台。この時、旭川で気温35℃を記録。

または極寒の本栖湖。大晦日から年明け2日までの野宿にもコイツら。明け方の気温-15℃ぐらい。NSTC日本ソロ・ツ―リング・クラブ、日本エレファントラリ-の相棒も務めた。台風直撃、土砂降りからの晴天埃まみれの富士スピ-ドウェイ4×4ジャンボリーも。潮風でベタベタの山口県阿知須きらら浜、11泊のボ-イスカウトの世界大会はもちろん。

いかなる状況でも確実に仕事をする。これが俺の選ぶ道具であり使う道具である。

ピーク1(コールマン)

どんな時でもキャンプの時には連れていく。燃料はホワイトガソリン。緊急時は、自動車の無鉛ガソリンがそのまま使える(多少はすすが出るが使用に問題があったことは一度もない)。

時は過ぎ、黒いピーク1や灰色のピーク1…があった気がするが、俺の中のピーク1はコイツなのだ。

8R(オプティマス)

そして「8R」。質実剛健とはこういうモノのことを言うのではないだろうか。購入以来、一度も壊れることなく、未だに現役で稼働している。コ-ルマンにはない燃焼音にメロメロな使用者も多いはずだ。四角くて小さくて、それでも単独ならコイツで充分なのだ。死んだら棺桶に一緒に入れてもらいたい道具のひとつだな(笑)

プレヒートしてから使う

最後に「スポーツスター」(コールマン)。ピーク1より熱量はないが、ゴトクが広く、多少大きめの鍋も使える。と、いうことでと、ピーク1に何かあった時用にと、手に入れたのがコイツだ。もうキャンプはあんまりやらないし、2バーナーがあるからあげるよ…と友人からもらい受けたスポーツスターが、もう1台屋根裏部屋にしまってあるはずだ。

スポーツスター。パーコレーターでコーヒーを

コ-ルマンの2台は、さすがに一度オ-バ-ホ-ルに出したが、すでに四半世紀以上前の道具である。釣り道具もそうだが、使い終えたら綺麗に掃除をして、次の出番まで格納庫に入れておく。

道具に魂が宿る…って言葉があるが、あなたの道具には”魂”が宿ってますか? 新しい物を追いかけるのもいいかもしれないが、自分と道具の関係に”あ・うん”の呼吸はありますか?

この3台のガソリンストーブには、俺と一緒に苦楽を共にした想い出がビッチリ詰まっている。キャンプで使うたび、その思い出よみがえらせてくれる、アルバムに入った写真みたいなものだね。

〈了〉

キッズ&エントリーユーザーに朗報! ヨコシマ流ルアースクール開催!!

7/22(日)に、東京トラウトカントリーさんにて不肖横島、渓流ルア-教室、初心者講習会やりまっせ~!! 詳しくは東京トラウトカントリーさんのホ-ムページで!!

ヨコシマさん登場! ルアマガ8月号「ドラマチックハンター」は必見だゾ!

…というわけで、横島さんの特別寄稿、いかがだっただろう? さらに、アウトドアな横島さんは「ボーイスカウト」でもリーダーとして活躍。子どもにアウトドアと触れさせるなら、ボーイスカウトはベストオブベスト! 最寄りのボーイスカウト団を連盟HPで検索して、体験入団してみては? ちなみにリーダーは全てボランティア。熱意ハンパない!

そんな横島さんが、『ルアーマガジン8月号』に満を持して登場! 誌面では、オールド横島ファン必見!?、本邦初公開の正装・コック姿を披露。もちろん、ラージもスモールも釣りまくる! カミイ&テッペイのドラハンコンビとの抱腹絶倒な丁々発止もお楽しみあれ!

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