夏から秋へ季節の狭間の岸釣り必釣ソフトルアーセレクト【”ネバリスト”金森隆志&”ランガン派”岡友成の考え】



季節は夏から秋へと移行するタイミング。晴れると夏が戻ったような暑さ。かと思えば、雨が降った翌日には表水温が10度台まで下がっていたり。撃つべきか? 巻くべきか? とどまるべきか? 移動すべきか? 何かとアプローチに迷いが生じてしまうもの。そんな移ろいやすい季節の変わり目に、とにかく1尾を手にするための必釣ルアーとは? 真逆のスタイルを持つ2名の岸釣りスペシャリスト、”ネバリスト”金森隆志氏と”ランガン派”岡友成氏に尋ねた。



スタイルは違えど、答は…同じ!?

金森隆志さんといえば、シーズナルパターンを軸に、特定した一級エリアをじっくり釣り込む”ネバリスト”タイプだ。

金森隆志(かなもり・たかし)/岸釣り最強を決する『ルアーマガジン』の大人気企画『陸王』で2011年と2013年にチャンピオンカーニバルを制覇。2012年には歴代陸王の集うレジェンド戦で頂点に立った稀代の岸釣りエンターテイナーにしてレイドジャパン代表。ここぞというスポットをつかんだらテコでも動かない? 自他ともに認めるネバリスト。

対する岡友成さんは、目ぼしいエリアを次々にチェックしていくランガン攻略が身上。

岡友成(おか・ともなり)/『ルアーマガジン・モバイル』の看板コンテンツ『特命釣行』のドSなお題を、岸釣りで初めてクリアしたオカッパリスペシャリスト。レイドジャパン・プロダクトディレクターの顔も持ち、主にロッドとソフトベイトの開発を担当している。健脚を生かしたラン&ガンの展開は、ときに取材スタッフが音をあげるほど!?

そんな真逆のスタイルを持つ二人が、“必釣”をテーマに現場と向かい合ったとき、どんなルアーを選ぶのかはとても気になるところ。

ここでは9月下旬~10月に彼らが多用するソフトルアーを「先発→抑え→切り札」の順に挙げてもらおう。

まずは”先発”をガツンと

金森隆志の先発:フルスイング5インチ(ネイルリグ)「ネイルの挿入でスピードとレンジの対応幅が広がる」

金森「とにかく場所を選ばない便利なルアー。岸釣りで浅い場所を釣っていくならネイルリグ。スピードと狙うレンジの対応幅が広がるし、流れがあってもグイグイ引いて来られます」

フックはT・N・Sオフセット#5/0[ハヤブサ]、ネイルシンカーはバザーズワームシンカーTGネイル[DAIWA]を使用。

ネイルシンカーはこの位置からボディと平行に挿入。「ウエイトは1.8グラム。太くて短いものがオススメです」。

岡友成の先発:フルスイング5インチ(ノーシンカーリグ)「太軸で重めのフックにセット。ロールを抑えたスイミングが可能」

岡「9~10月はまだ浅いレンジで釣れるし、表層直下も巻きやすいのでノーシンカーですね」

フックは、カバー絡みならフッキングマスターヘビークラスリミテッドエディション#5/0[ノガレス]をチョイス。「気持ち太くてハリ自体にウエイトがあるので、ロールを抑えられるんです」

オープンエリアではインフィニ#5/0[リューギ]。「ハリ先がちょっと外向きなので初期掛かりがイイ」

続いて”抑え”をキメる

金森隆志の抑え:バトルホッグ2.6インチ「バスが夏寄りだと判断したらスモラバにセット。季節が進行したらヘビダン」

金森「バスが夏寄りの状態なら、カバー狙いでスモラバ(写真はプロトのエグ玉タイプカバー/レイドジャパン)+バトルホッグ2.6インチが有効になる。それから、秋でも岸際のボサとかイバラとかしょぼいカバーに立ち寄る個体を狙う時に出番があります。季節が進んだら縦スト狙いのヘビダンですね。フリーフォールでストンと落として短く2回シャクる。使い方のイメージはメタルバイブです」

ヘビダンのフックはフッキングマスターライトクラス#2[ノガレス]、シンカーはバザーズワームシンカーTGペアーハリス止め[DAIWA]の1/8もしくは3/16オンス、リーダーは20センチ以内。

岡友成の抑え:バトルホッグ3.8インチ(テキサスリグ)「カバーをランガンで撃つときの岡的マストアイテム」

岡「これはもう、カバー撃ちが前提のセレクトです。ランガンでバンバン撃っていく(笑)。アクションはフォールを中心に、水深があれば上からちょっとずつ誘いながら落としていく感じですね」

フックはザ・スタンダード#3/0[リューギ]、シンカーはバザーズワームシンカーTG バレット[DAIWA]3/16もしくは1/4オンス。パーフェクトストッパーM[アクティブ]で固定。





最後は”切り札”の投入

金森隆志の切り札:ファットウィップ3インチ「釣っている場所に合わせられるオールリグ対応。本当の意味での切り札」

金森「ノーシンカー、ワッキー、ジグヘッドワッキー、ヘビダン、瞬テキ、なんでもござれのワーム。自分が釣っている場所に合わせたリグに組んで、どうとでもできるのがファットウィップの3インチ。窮地に立って、何かでアジャストしなきゃというときの本当の意味での切り札がコレです」

写真のノーシンカーリグなら、フックはダブルエッジ#1/0[リューギ]。


岡友成の切り札:ファットウィップ5インチ(ネコリグ)「食わせに長けた、フットボールの現代版的存在」

岡「もともとこの時期にはフットボールを多用していたんですが、コレはその現代版的なリグ。スピニングPEのシステムで使うので、下手すると3/8オンスのフットボールよりストンと落とすことができる。深いところで、柔らかく、速く横に動くものを見慣れていないので、ハッキリ言って釣れると思います(笑)」

フックはライトガードタリズマン#2[リューギ]、シンカーはバザーズワームシンカーTGネイル7/64オンス[DAIWA]。

フックのセッティングには、ワッキーストッパーM8[バスマーク]を使用。ボディ下部からストッパーを挿し込み、反対側に抜き出したアイにフックをちょん掛けする。ホールド性が高いため身切れの心配がなくフルキャストが可能だ。

9月26日発売の『ルアーマガジン11月号』では、ソフトルアーだけでなく、ハードルアーに関しても金森さんと岡さんの「先発・抑え・切り札」を網羅(なんと、お二人ともまったく同じセレクト)。さらにリザーバーと野池を舞台に取材を行ない、季節の狭間を意識した彼らのゲーム展開をレポート。この時季に“必釣”したいアナタはそちらもチェックを。

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