1998年に彗星の如く世に現れた初代モデル以降、代を重ねてもなお最前線で輝き続けるシマノベイトリールの最高峰。それが『アンタレス』という名の一等星。その眩い外観は言うに及ばず、爽快なキャストフィール、優れたスプール回転性能と圧倒的な飛距離、そしてシルキーな巻き心地と全てにおいて並ぶものを許さない。常に最高峰であることを使命に光を放つアンタレスが2019年、次なる着地点として求めたものは、はたして……。
フィッシングショーの展示でも注目の2019年新製品、新たに生まれ変わったアンタレスをご紹介したい。
その飛び、圧倒的。スプールが劇的進化へ
フィッシングショー会場で、店頭で、ひと目見た瞬間、そのコンパクトな筐体に驚きを隠せないだろう。19アンタレス、大きな進化のひとつはそこにある。
エンジン部となるスプール寸法は従来モデルの36φとは異なり、34φを採用。太糸を収納して慣性モーメントを高め遠投性能に優れる大口径の前者に対して、質量が少なくなることでより軽快な回転を実現する後者。従来より幅広いルアーへの対応力、キャストの正確性を高めているのは言うまでもないが、驚くべきはそこだけに留まらない。
19アンタレスに初搭載されたマグナムライトスプールIIIは、第2世代マグナムライトスプール(第2世代MGL)のスプール幅22mmから、3mm狭めた19mmのナロー形状。存分な強度を維持しながら薄肉化を果たしたスプールの長所をさらに引き出すことに成功した。瞬時に回転は立ち上がり、最後の最後まで伸びていく爽快なキャストフィールを実現するのだ。
奥田学さんによるインプレッションも掲載しているので、その進化、いや真価をご確認いただきたい。
薄肉小口径&幅狭で超回転! マグナムライトスプールIII
最新鋭のマグナムライトスプールIIIはよりコンパクトに仕上げられただけではない。切削精度を格段に向上したS3Dスプール構造やサイレントチューンが、キャスト時の静粛性とブレのない滑らかな回転を実現して遠投性能に貢献している。
定評のSVS∞(インフィニティ)外部調整のみで対応可能
シマノ遠心力ブレーキの最高峰。スプールサイドに見えるブレーキシュー4個をONで、あとは外部ダイアルの調整のみで多くのシチュエーションに対応可能。さらに細かいセッティングが必要な場面では、内部ブレーキシューで微調整できる。
シルキーな巻きの要、マイクロモジュールギア
精巧かつ高剛性のボディハウジングに、歯面精度と強度を高め滑らかなフィーリングを実現する超小型精密ギアを搭載。振動レベルは格段に低く、噛み合う歯数が増えたことで優れた強度にも貢献する。
滑らかな回転を支持するサイレントチューン
ベアリングの内外径や軸受外径にOリングを投入して、シャフトやフレームとの密着度を高めてガタ付きを大幅に低減。その高い静粛性はスプールの回転ロスを排除して、滑らかな巻きをサポートする。