【奥田学×カルカッタコンクエストDC】シマノ2019年最新リールを奥田学さんがインプレ!



2009年の登場から長きに渡り、巻きの最前線で活躍してきたメタルラウンドシェイプの雄、カルカッタコンクエスト。ここ2年はカタログから姿を消し、役割を全うしたかに思えたが、否、さらなる武装で戦線復帰。「抵抗の大きいルアーをしっかり軽く巻ける。この進化は大きい」そう言って、奥田さんは大型スイムベイトをキャスト&リトリーブし続けた。

■奥田学(おくだ・まなぶ)

シマノのブラックバスインストラクター。冷静沈着、そして大胆不敵にでかバスを捕獲する様からついた異名が「ロボ奥田」。ストロングとフィネスの両極端な釣りを武器とし、独自のロジックで時に異次元的な釣果を叩き出す。



パーミングカップ側は超小口径で50相当か!?

ラウンドシェイプは大型で手に余る……そんな俗説たるや今は昔。大型ギアを内蔵するハンドル側こそリールシートに大きくオフセットされ、パーミングカップ側はまるで50クラスを彷彿とさせる超小口径。ロープロファイル同等のハンドリングが実現されている。

ローギア化とMGLスプール大口径化の黄金律

奥田「マキモノってね、如何にテンポ良く巻いていけるか、如何にリズムを崩さずにできるかが釣りに大きなプラスになる」

常に安定がマキモノの第一義なのだと奥田さんは言う。そこから生まれる違和感が地形の変化であることもあれば、魚からの着信であることも。19カルカッタコンクエストDCなら、そこに瞬時に気づけることは言うまでもない。

奥田「シマノ独自のマイクロモジュール機構によるシルキーな巻き感は今や誰もが知る。ギアの精密感が増した上に、ローギア化の黄金律。間違いなく、さらに巻きの精度が上がった感がある」

ギア比は5.0から4.8へさらにローギア化
MGLスプールは径37×幅24mmから、38×22mmへと幅を狭めつつも大口径化

奥田「ハンドル1回転の巻き取り長はほぼ変わらず、巻き感が向上した一方でスペックに変化がないことは乗り換え時に違和感を覚えず、スムーズに切り替えられる部分は大きい」

実戦の武器を不用意に切り替えれば、ともすると己のポテンシャルを半減しかねない。ユーザー本位なフルモデルチェンジに奥田さんは賞賛。巻きのみならず、キャストもスムーズでなければリズムは崩れる。

I-DC5は5段階ダイアル、新たにWモードを設定

1~4へとブレーキ力を増して、さらにはW(ウインド)モードを設定した19コンクエストDC。空気抵抗の強いビッグベイトやスイムベイトでもルアーの姿勢を崩さず美しい飛行姿勢を実現。ライントラブルを防ぎ、より遠くへと到達させるべくDCブレーキがまたさらに進化を果たした。

奥田「DCブレーキは5段階設定。1~4と徐々に強くなるダイアルで、今回はさらに最大値としてWモードを設定。ビッグベイトって空気抵抗が強いから、風の方向次第でルアーの姿勢が変わりやすい。どんな状況下でもスプール回転のオーバーランを防ぐばかりか、ルアーを正しい姿勢で美しく飛ばしてくれるね」

その時、奥田さんは華麗なフォームで、重量級スイムベイトを遥か彼方へとキャストを決めた。

奥田「DCに関しては力んで投げても飛距離は変わらない。初速が高速化しても制御してトラブルがない。普通に投げるだけで、安定して飛距離を稼げる設定になっているんだ。だから、キャストがラク」

スイムベイトを始めビッグベイト、ビッグスピナーベイトを軸に、20lb.以上のフロロカーボンを乗せた19コンクエストDCはバンタム1711H-SBにセット。

奥田「マグナムクランクも使うよ。巻き抵抗のあるルアーはこのリールが一番ラクやと思う」

そうなると気になるのが、DC非搭載のカルカッタコンクエストとの使い分けだ。

奥田「DCはね、PEラインとの相性が特にいい。キャスティングの釣りでトラブルが少ない。これに関しては他DC搭載機も同様。それと現時点では19コンクエストDCは200しか存在していない。他番手はDC非搭載モデルで対応するかな」

稀代のモンスターハンター、2019年の武器がこれで出揃った。近い将来、世界記録級をその手に叫ぶ奥田さんの姿を目にすることになるだろう。





本気で世界記録を狙うためのロッド、バンタム170UH-SB

MAX800gのマグナムベイトを自在に扱える究極のビッグベイトロッド。8ftを超えるロングレングスが乱立する中、シマノの最先端ロッドテクノロジーが存分なパワーを保持しつつも取り回しの良い7ftを完成。EVAロンググリップが飛びと巻きをサポートするバンタムSBシリーズ最強モデルだ。

一昨年末に受注生産を開始した生産本数限定モデルだったが、超好評につき4月19日まで受注期間の延期が決定! 今を見逃すな!

「長さは必ずしもメリットじゃない。短くても飛ばせて強靭さを確保できるなら、テクニカルな操作性を重視したい」と奥田さん。投げて巻くだけではないマグナムベイトの真髄がそこに。

ロッドスペック

リールはグラップラー300HG(シマノ)、ラインはフロロカーボン30lb.をセット。奥田さんが「11inch以上」と捉えるマグナムベイトを扱う基本セッティングがこちら。参考にしてみてほしい。

●全長:7ft
●パワー:UH(ウルトラヘビー)
●ルアー:MAX800g
●ライン:フロロ30~50lb. / PE MAX10号
●価格:44,800円(税抜き)


19カルカッタコンクエストDCの詳細はこちら!


[ルアマガ+]の関連記事はこちら