山木一人&黒田健史が選ぶ、バンタム・クランク5選!



日本のブラックバスシーンを黎明期から引っ張ってきたベテラン、山木一人プロ。そして、今、トーナメントシーンで活躍中の黒田健史プロ。経験豊かな二人のシマノのバスプロスタッフが選ぶ、人気バンタムクランクとは? 特濃コメント付きでご紹介します!

黒田健史(くろだ・けんし)国内最高峰カテゴリーJBトップ50メンバーであり、今期開幕七色ダム戦では見事3位入賞。年を追うごとに確実に存在感を増してきている注目株だ。今度な技術と豊富な知識に裏付けられたタックルに対する造詣の深さは特筆すべきもの。バスのみならず、ソルトゲームにも精通している。
山木一人(やまき・かずと)日本のバスフィッシングのルーツ、神奈川県芦ノ湖で生まれ育ったベテラン中のベテラン。幼少期から積み重ねた経験値をシマノ・バンタムルアーの開発に注ぎ、流行り廃りに左右されない本当に釣れるアイテムを生み出し続けている。JBプロ戦26勝は歴代2位(令和元年5月現在)

Bantam マクベスフラットAR-C(シマノ)

●全長:57ミリ●自重:9グラム●タイプ:フローティング●潜行深度:約1.3メートル

フラットサイドのデメリットを解消!!
シャッドとクランクの隙間を埋める選択肢

マクベスシリーズ最新作は、これまた伊豫部プロが愛してやまない“フラットサイド”。特筆すべき点は多々あるが、なかでも注目はキャストのしやすさ。黒田プロ「シャッドじゃ弱いと感じた場面で、通常のクランクタックルで、クランクよりもちょっと控え目な動きで使えるのがいい。シマノ独自の重心移動機構“AR-C”が入っているので、とにかく投げやすいんですよ」。ハイピッチなアクションを生み出す基盤リップは、コフィンとラウンドのいいトコどりの形状。硬軟問わず障害物回避能力に優れ、コンタクト後の立ち上がりも早い。

Bantam マクベス(シマノ)

●全長:63ミリ●自重:16グラム●タイプ:フローティング●潜行深度:約1.5メートル

本場アメリカでも実力を証明した
カバークランキングの雄

伊豫部プロの要望をカタチにした、対カバー攻略クランクベイト。「ウッドカバーのなかをガンガン巻きたいからちゃんと作れって言われて、ちゃんとできた(笑) 」by 山木プロ。カバー回避後の立ち上がりの良さは秀逸のひと言だ。スクエアビルと独自の低重心ウエイト設計が、絶妙なアクションピッチと高い障害物回避性能を両立する。

全長で13ミリ、ボディの体積もまったく違うマクベス(上)とマクベス50(下)だが、実はリップの形とサイズはあまり変わらない。カバーを回避するための“絶対解”ということだ。



Bantam マクベス50(シマノ)

●全長:50ミリ●自重:12グラム●タイプ:フローティング●潜行深度:約1.2 メートル

新規格ダウンサイジング。
臆せずカバーを攻めよ!!

オリジナルよりひとまわり小さいボディながら、リップサイズと形状はオリジナルとほぼ変わらない。一見アンバランスに思えるが、それこそが、釣れるアクションと高次元の障害物回避能力を生む黄金比。「場所や状況、タックルの対応幅が広いので、 “より日本向け”と言えるかもしれませんね」by 黒田プロ。愛称「コマック」。

Bantam コザック(シマノ)

【SR / MR / DR】●全長:54ミリ●自重:8グラム●タイプ:フローティング●潜行深度:約1.0メートル/約1.5メートル/約2.5メートル

中層で食わせられる新ジャンル・ラウンドクランク

「ラウンドボディで、強いけれど弱いクランクを作りたかったんだ」。山木プロの頭のなかにあったのは、純然たるクランクベイトのデザインを踏襲していながらもロール主体でプレッシャーを与えにくい動き。初期プロトを削り出したのは3年前…内包する矛盾を完全解消した意欲作こそがコザックだ。

右から順に、SR、MR、DR。当然のことだが、潜行レンジが深くなるほどリップは大きくなる。しかし、バスに訴えるアクションの質は変わらない。これぞシステムクランク!!

Bantam ラトリンサバイブ/ワンケーサバイブ(シマノ)

【53 /オリジナル(1K)/ 70】●全長:53ミリ/ 62ミリ/ 70ミリ●自重:13グラム/14グラム/ 19グラム●タイプ:シンキング●ラトル:スチール/スチール(ブラスワンノッカー仕様)/真鍮&ガラス

オリジナルから派生した
4兄弟で死角ナシ!!

バスフィッシングを成立させるうえで絶対に欠かせないものをシリーズにラインナップしているバンタムルアーの、これもまた代表作にして名作。黒田プロ「6月の霞水系ならローテーションのベースは、やはりオリジナルモデルです」。山木プロ「僕も基本はオリジナルだけど、すぐ70に替えちゃうことが多いかな。リップレスクランクを使うのは、素早くバスを探したいとき。だからあえてよりハイアピールにして速いペースでチェックしていく」。そのペースを崩さない、根がかりにくさもラトリンサバイブならではだ。ラトリンサバイブとワンケーサバイブは同型で、ワンケーサバイブは濁った水質・オープンウォーターでも魚にアピールできる音量を内部構造を変えて構築したものだ。