巻きルアーロジックを披露し、大好評を呼んだ伊藤雄大さん。今回はその核心となるルアージャンル3つを徹底フィーチャー! シャッドテールワーム、バズベイト、スピナーベイトの3アイテムを新たに捉え直し、伊藤流の観点で斬る! オカッパリでもボートでも、エキスパートも初心者も、今釣れる巻きモノ新定番を試してみては?
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伊藤雄大(いとうゆうだい)
総合メーカー・オフィスZPIのメインプロモーター。ハードルアーのみ使用可能なバストーナメント2019年H-1グランプリ亀山湖戦では3位表彰台を獲得。エリアフィッシングでは絶対王者の異名を持ち、そこで培ったレンジコントロールを武器に様々な魚種を追いかけるプロアングラー。
伊藤さんの愛用するアルカンセロッド。バーサタイル、ジグワーム、ファーストムービングの3つのカテゴリーに分けてラインナップ!もちろん「巻き」の釣りにも完璧に対応可能だ
シャッドテールワーム、バズベイト、スピナーベイトの3つが伊藤推し!
伊藤「野池、川、リザーバー。オカッパリでもボートからでも、岸際のシャローをリトリーブの釣りで攻略しようと考えると、この3タイプのルアーは外せませんね。どれもよく飛び、引っ掛かりにくい特長を持ち、巻きの釣り入門に最適なルアーです」。
よく飛び、引っ掛かりにくいルアーの必要性は前編で詳しく解説してもらった。その中でも特にオススメとして3タイプのルアーを伊藤さんは挙げる。それぞれの使い分け、タックルセッティングを教えてもらおう。
ワームの巻きこそ激効き! シャッドテールワーム+α
伊藤「巻きの釣り=ハードルアーとは限りません。ワームの中にもリトリーブで真価を発揮するアイテムがあり、シャッドテールもその一つです。オフセットフックを使用して、フックポイントをワームの中に隠せるため、スナッグレス性能(引っ掛かりにくさ)は抜群で障害物に強い。スキッピングもしやすいので、オーバーハングの下も狙い易いです」。
伊藤「ミスキャストしてブッシュの中にルアーが突っ込んでしまっても無事回収できることがほとんどなので、臆せずキャストしていけます。そんな事を繰り返していくうちにキャストも必ず上達していき、他のルアーもブッシュギリギリに投げ込めるようになっていきますよ。」
リグ、リトリーブスピードは?
伊藤「リグは、基本はノーシンカーですね。速く巻くと水面に飛び出してしまうので、テールが規則正しく左右にフリフリとアクションするスピードでゆっくり巻いてくればオッケーです。巻きの釣りの中ではスローなアプローチになるので、魚の活性がそこまで高くない状況でもバイトを得られ易いです。そういった意味でもハードルアーと通常のワームの間を埋めてくれる存在とも言えますね」。
伊藤「魚がチェイスしてくるがなかなかバイトしない場合は見切られないように少しスピードアップするのも有効で、その際にはフックのシャンクにシンカーが装着されているウエイテッドフックを使うとアクションが安定します。それでもチェイスのみという場合、ワームをサカマタシャッドのようなフィッシュテールタイプにチェンジしてアピールを下げて食わせる「デカI字」という裏技もあります。これはスーッと直線的に引いてくればオッケーです。」
タックルセッティング
アルカンセロッド ジグワームV72MH(ZPI)
アルカンセリール XSレフト(ZPI)
フロロカーボン14~16ポンド
伊藤「カバー最奥でのヒットを想定してMHのロッドに14~16lbのフロロと強めなセッティングです。バイト時にラインのたるみを素早く巻き取って力強くフッキングしたいので、XS(エクストラハイスピード)のリールをチョイスしてます。長めのロッドはリトリーブコースの調整がしやすくロングキャストも決め易いです。」
ローライト&広範囲サーチなら鉄板! バズベイト
伊藤「トップウォータールアーの一つですね。ブレードで水面を掻き回してジョボジョボと音と光でアピールできます。広範囲のバスにルアーを気付かせやすく、曇り~雨のローライトコンディションではバズベイトの独壇場となるケースも珍しくありません。バイトの瞬間が見えるのでとてもエキサイティングで、大好きなルアーの一つです。」
リトリーブスピードは?
伊藤「リトリーブが遅過ぎると沈んだままなので、着水直後から、水面にブレードが出てくるスピードで巻いて下さい。とはいえ速過ぎるとバイトが減ってしまうので、水面をキープしつつその中でなるべくゆっくり巻いてもらえるとベストです。ゆっくり目のリトリーブにバイトが集中するなら、トレーラーとしてワームをセットするとよりスローに引きやすくなります。いずれにしても着水後すぐに巻き始め、障害物のそばでなるべく早くブレードを水面に出してやるのがバイトを増やすコツです。」
タックルセッティング
アルカンセロッド バーサタイルV72MH(ZPI)
アルカンセリール XSレフト(ZPI)
フロロカーボン12~14ポンド
伊藤「ロングロッドを高めのポジションで構えると、バズベイトを上に引っ張れるので立ち上がりが良くなります。立ち上がりをさらに意識するならリールはギア比の高いXSかHS。タックル本数を絞りたい場合には後で紹介するスピナーベイト用タックルでやるのも全然アリです。」
全レンジ対応! 根がかり回避能力もピカイチなスピナーベイト
伊藤「king of巻物といえるルアー、それがスピナーベイトです。内向きのフックがワイヤーアームで守られていて根掛りしにくいので障害物ギリギリをキッチリ攻められます。ブレードの輝きと振動で広範囲のバスにアピール。ベイトが吹き寄せられる風下の立ち位置で爆発するケースの多いルアーなので、逆風でもカッ飛ぶウインドレンジを愛用してます。」
リトリーブスピードと狙うレンジは?
伊藤「沈み込みも浮き上がりもしないスピードで、なるべくゆっくり一定のレンジを巻くのが基本です。適正スピードはヘッドの重さとブレード形状のコンビネーションで決まります。ヘッドが重いほど速く、軽いほど遅く巻けます。細長いウィローリーフブレードは速めの巻き、丸っこいコロラドブレードはスロー巻きを得意としています。シャロー攻略なら3/8オンスと1/2オンスのタンデムウィロー(フロント:コロラド リア:ウィローリーフ)のタイプをまずは揃えてみましょう。」
タックルセッティング
アルカンセロッド ファーストムービングFM66M(ZPI)
アルカンセリール NSレフト(ZPI)
フロロカーボン12~14ポンド
伊藤「スピナーベイトに限らず、巻き物系の釣りはキャスト数と釣果がある程度正比例してくる傾向があります。短めで取り回しの良いFM66Mで手返し良くガンガン投げていくと釣果が伸びますね。ルアーが沈んで見えない状態でも一定に巻きやすいようにリールはギア比の低いNSかLSがベストです。」
精力的な新製品リリースが続くオフィスZPI。製品情報はもちろん、ブログや実釣動画等のコンテンツも多彩なHPも要チェックだ。
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