フライリールのシンプルさに驚愕…。これでいいのか?いいんです!【どちゃくそ簡単フライフィッシング 番外編】



さて、不定期に連載しておりますフライフィッシング入門講座ですが、少しだけ横にそれまして、あまりにもシンプルすぎて笑えてしまう、フライリールのお話をしたいと思います。釣りもシンプル、タックルもシンプル! 構えず楽しもうフライフィッシング!



フライリールは、ラインの収納庫に過ぎませぬ!

ルアー釣りにおける、リールの役割は重要。魚をやりとりするための根幹的なパーツですし、ロッド、リール、ラインの三位一体が成って釣りが成立します。そんなことを前振りするってことは、フライはそうじゃないのかって?

あらゆる疑似餌ジャンル(テンカラ除く)の中で、リールがなくてそれなりに釣りが成立のするのはフライフィッシングだけかもしれません。エギング、アジング、シーバスのルアー釣り、バスフィッシング…。リールないと釣り無理! ってなっちゃいますが、フライの場合は…

「ん? なくてもなんとかなるかな。ただ、ないと面倒くさいなぁ…」という代物。

極論を言うと無くても釣りが成立してしまいます。そうなんです、フライリールはある意味、フライフィッシングならではと言える太〜いラインの収納庫でしかないんですね(そう、極論ですよ)。手で持つより処理がしやすですし、ないより圧倒的に釣りはしやすくなります。

時々、大物がかかっちゃったりしたらリールでやりとりすることもありますし、そうでないときも敢えてリールを使うこともあります。が、だいたい掛かった魚は手で太いフライラインをたぐって引き寄せてランディング!(魚をキャッチすること)なんですよね。

Made in England。Hardy社のマーキス。


ギア比1:1! ドラグはラチェットで上等!

見てください、このシンプルな構造を。ギアをラチェットと呼ばれる部品でテンションをかけ、回転時に回り過ぎなようにしているだけ(申し訳程度にテンションをノブとバネで調整できます)。ギア比はスプール径か巻き込まれた分のラインの厚さに合わせた1:1と、どちゃくそシンプル!

あらゆるフライリールの規範となるHARDY社のマーキス。ラチェットライプのリールの構造の代表例。ちょっとした金属加工が出来る人なら作れちゃいそうな構造…。下側がスプールでこちらに下巻き糸と、フライラインを巻き込むのがスタンダード。ラチェットの方向を少し爪で変えてやると、右巻き、左巻きの変更が可能。

こんな構造で3万円超え。ですけども、理不尽だと思わず、このブランドとスタイルを楽しめるというタイプの方でなければ、ある意味フライフィッシングを楽しめないかもしれません。



ディスクドラグタイプもあるよ!

フライリールなめんな! ということで、実はディスクドラグタイプもあったりはします。でも、だいたいのディスクドラグ搭載のフライリールは、そんなに複雑な機構にはなっていません。

機構には多少ですが、種類があったりします。複雑で緻密なドラグを持つフライリールももちろんあるのですが、それが必要かと聞かれると、必ずしも必要ではないんですよね…。ほぼほぼ趣味の世界です。そのムダを楽しむのがスタイルです。

ある意味、スピニングリールの王様、超洗練されたステラ(シマノ)のドラグに匹敵するか!?というぐらいの素晴らしいドラグ性能を持つフライリールだってあったりします(数十万円する超高級リール*S.E.ボグダン等)。けど、必要な機能ではありません。

例えばラムソンというアメリカのメーカーのGURUというリール。デザインは超おしゃれ。
ギアを押し出してスプール側のディスクに押し付けることで抵抗を与えてドラグとして機能させるディスクドラグシステムになっている。なかなかスムーズな滑り出しを見せる高性能なドラグ。

なので、フライリールはデザインとブランドを楽しむもの。釣りのオシャレギアなのであります。という背景もあり、連載では「ブランドモノを買ってくれ」と常々アドバイスしている次第です。だからこそ…、次々と違うリールが欲しくなっちゃったりするんですけどネ!