「もうひとつ」の“ポップX”がデビュー。その正体は?



規格外ペンシルベイト・メガドッグのバス用モデルをリリースして間もないMPW(メガバス・パフォーマンス・ワークス)から、さらに驚きのアイテムが登場! あのポップXのアナザーエディションだ!



ポップX

メガバスが1995年に発表し、数々の逸話を残した伝説的トップウォータープラグ。それがポップXだ。

ポップX●全長64ミリ●1/4オンス

リアルとデフォルメを突き詰めたデザイン。
ウォーターダクト、ハイドロカップ&ウォーターダクトなどの搭載機構。
時代を先取りし、それまでの概念を破壊したとも言えるコンセプト。
圧倒的な釣果。

メガバスの顔とも言えるルアーの実力は、発売から20年以上たってなお衰えることなく、多くのアングラーの記憶に残る1尾をもたらしていることであろう。

アナザーモデル?

実はこれまでにも、ポップXの派生モデルとも呼べるアイテムは登場している。

単なるサイズアップではなく、異なる設計思想の下で生まれたポップMAXや、タフコンディション化した現代のフィールドに対応したベビーポップX。ウッド素材のポップXや、バルサ素材のポップMAXも登場した。

しかしそのどれもがポップXの領分を犯すことのは無く、言わばポップXシリーズによる水面攻略戦術をより盤石なものとするためのラインナップであった。

つまり、ポップXの唯一無二という立場は揺るがなかった。

2019年までは。

アナザーポップX

もうひとつのポップX。

これまでに無い、大仰な二つ名を与えられた、ルアー。

それこそが

MPW ポップS

ポップXの名前がオマージュされたポップS

そのスペックは

全長:60ミリ
重さ:1/4オンス

オリジナルのポップXよりも4ミリ小さく、ベビーポップXよりも10ミリ大きい。

曰くそのアクションは、ポップXの得意とする首振りを、より高速でできるという。

それもそのはず。

実はこのポップSだが、今期、クロダイ用のトップウォータープラグとして登場し、すでに全国各地から釣果の報が届くSWING HOT-水砲-をベースにチューニングされたモデルなのだ。

スイホウ●全長:60ミリ●7グラム

水面に対して強い反応を示すものの、口が小さく、バスのような強烈な吸い込みバイトが無いクロダイ。

その魚を釣るために突き詰めたのが、高速かつ短い移動距離で首を振らせて誘い続けることのできる性能だった。

そしてその性能が、バス相手に効かないはずは無い。

そこでMPWは、スイホウをバス用モデルとして適したルアーにするべく、下記の調整を行ったのだという。

①浮力チューン
②ターンアクション軸のチューン
③ローリング・ターンアクションへの変更
④トータルバランシングのリ・セッティング
⑤キャスタビリティチューン(キャスティング性能の向上化)
⑥シルエットチューン
⑦専用フックの装着
⑧専用のフレッシュウォーターカラーフィニッシュ

海から淡水へ、クロダイからバスへ。

大きく変化するシチュエーション。

しかし、優れた基本性能を変えることが無いように調整する。

常にルアーのブラッシュアップと向き合い続けているメガバスだからこその技術と言えるだろう。





ディティールチェック

その存在は発表されたものの、ポップSの現物はメガバスにしか存在しない。

ここでは、ベースモデルとなっているスイホウとオリジナルのポップXとを比較する形でポップSに関する考察をしてみたいと思う。

サイズ感

上:スイホウ 下:ポップX

全長で4ミリ小さいだけなのだが、かなり小さく感じるサイズ感になっている。

余談ではあるが、アイのサイズがポップXは4.3ミリなのに対し、スイホウは5ミリと、ボディサイズに反して大きめにデザインされている。
ポップXはデフォルメの効いたカッコよさを持つルアーだが、ポップSはより可愛いらしいルアーになりそうだ。

カップ形状

左:スイホウ 右:ポップX

特徴的なポップXのカップに対し、スイホウは比較的シンプルな形状を採用。この形は、ベビーポップXに近いと言えるだろう。

横長にデザインされたカップは、アクションレスポンスとポップ音を両立させた設計。ポップX同様、上側に設けられたラインアイからは、ロッドアクションによる首振りのしやすさに重きを置いていることがうかがえる。

フックアイ

上:スイホウ 下:ポップX

スイホウの特徴の一つとして、ベリーとテールのフックアイにスイベルを採用している点がある。

フックの向きが自由になることで、フックアップした魚体が暴れてもハリに余計な負荷がかかりにくく、バラシを軽減させる効果がある。

バス用ルアーでは、クランクベイトのナックルLDに採用されているシステムだ。

そしてそのスイホウがポップSとなるために、先にも挙げているチューニングが施されることとなるのだ。

①浮力チューン
②ターンアクション軸のチューン
③ローリング・ターンアクションへの変更
④トータルバランシングのリ・セッティング
⑤キャスタビリティチューン(キャスティング性能の向上化)
⑥シルエットチューン
⑦専用フックの装着
⑧専用のフレッシュウォーターカラーフィニッシュ

カラーラインナップ

バス用モデルのリリースということで、やはり気になるのはそのカラーリング。

現在、メガバスファクトリーオンラインストアに掲載されているカラーは全8色。

ALオイカワ♂

婚姻色がはっきりと出た、雄オイカワのカラー。ハンドメイドルアーのアルミ張りのような美しい色合いにより、派手さと渋さが見事にマッチしているといえるだろう。使用されている色も多く、かなり手間がかかっているように感じられるが、その分奥行きを感じられる生命感あふれるカラーとなっている。

GGレッドフィンパーチ

ポップXの人気カラーのひとつ、GGピーコックを彷彿とさせる横縞が特徴的なカラー。今期発売となったヴァタリオン190にはGPレッドフィンパーチというカラーがあるが、こちらはそのグアニウムゴーストバージョンだ。

GGベイビーバス

名前の通り、バスの稚魚をモチーフにしたカラーであり、そのサイズ感やアイのサイズと相まって、子バス感満載! ちなみにGGバスはこれまでも多くラインナップされているカラーだが、”ベイビー”がつくカラーは恐らく初。

HTトライヤルワカサギ

日本全国のフィールドで基本となるベイトフィッシュ・ワカサギをモチーフにしたカラー。HTはハーフトーンの略称であり、体側の上側にフラッシングの強いミラーゴースト、下側には透け感のあるグアニウムスモークをそれぞれ用いたメリハリの利いたカラーの組み合わせのこと。これにより、小型ベイトフィッシュの持つ透明感を再現している。

カスミITOレッドアイ

アイバイアイシャッドからラインナップに加わった人気カラー・カスミITOは、霞ヶ浦産ワカサギのように体側部の青~紫を強めに入れることで、色鮮やかな仕上がりとなっている。ポップSでは、白目の赤いアイを使用したスペシャルカラーで登場だ

PMセツキアユ

ワカサギと並ぶ、ベイトフィッシュの王道・アユを模したカラー。シンプルになりがちなモチーフではあるものの、流れの強い瀬に縄張りを持つ個体のような、色鮮やかなカラーで再現しているのが特徴。また、使用している塗料の特性により、滑り感のある仕上がりとなっている。

ファイヤークロー

ポップXシリーズではおそらく初となる、アメリカザリガニをイメージしたカラー。ある種、トラディショナルなカラーでもあり、明滅効果の期待できる配色となっている。ポッパーは水面を逃げ惑う甲殻類をイミテートする際にも活躍する。そんな定説を思い出させてくれるだろう。ポップSのラインナップでは唯一の白目無しの黒目アイを採用。

マットタイガー

熱狂的なファンも多いメガバスの伝統カラーのひとつがこのマットタイガー。今や多くのメーカーで採用されているカラーだが、実はメガバスが発祥。背中の黒から緑、チャートイエロー、腹部のオレンジへと続く流れるようなグラデーションが美しい。シルバーで入るタイガーパターンの静かな主張もニクイ。マット、つまりつや消し仕上げは、シルエットをはっきりさせられるというメリットを持ち、トップウォータープラグとの相性は非常に良い。

販売はメガバスオンラインショップ限定なので注意を!

新時代を築き上げたポップXのアナザーエディション・ポップS

その注目度の高さとは裏腹に、販売はメガバスのオンラインショップ限定とのこと。

8月23日(金)18時予約受付スタート

なので、気になる人、特に推しカラーがある人は忘れずに予約することをお勧めする。