ディスカバリーチャンネルとアニマルプラネットで放送されていた人気番組「怪物魚を追え!」でお馴染みの“神”釣り師ことジェレミー・ウェイドの新番組が8月15日に遂にスタート!!新番組の公開記念により、来日していたジェレミー氏と急遽取材をすることを許されたルアマガプラス編集部!
世界中の怪魚を釣り上げてきた“神釣り師”とはどんな人物なのか?
ジェレミー・ウェイドとは何者か!?
今なら期間限定で「怪物魚を追え!」が見れたりもします!!⇩⇩
まさかの来日初釣りはボウズ・・・・
ジェレミーさん「今朝弁慶堀に行ったのですが何も釣れませんでした(笑)」
と挨拶や自己紹介を早々に済ませると、通訳の方を通じ早速釣りの話題に。こちらの緊張を察してか、すごくにこやかな表情でお話をスタートさせてくれました。
当日取材に伺ったのはルアマガプラス編集部のO木と、カメラマンとして同行してくれたルアマガソルト編集部フクシゲ。二人とも弁慶堀で釣りをしたことがあって、会話も弾みました。
ジェレミーさんは東京の暑さと弁慶堀のウィードの多さにビックリしたとか笑
そしてルアマガ編集部から琵琶湖野郎Tシャツをプレゼント!!
ジェレミーさんは琵琶湖には2010年に訪れたことがあって、スピナーベイトでバスを狙ったら、ナマズが釣れたとか。やはり世界各所の有名な釣り場は大体訪れたことがあるんですねw
弊社釣り編集部から集まった沢山の質問をジェレミーさんに聞いてみた!
今回急遽本人とのインタビュー形式の取材となったため、弊社釣り編集局からジェレミーさんへの質問を募集!!
ルアーマガジンの総合プロデューサーで海外への取材経験が多いマイケルPを除くと、他の編集部員はあまり海外の釣り事情を知らないものばかり。それもあってか編集部から多くの質問が集まりました!
1時間という限られた取材時間の中、ジェレミーさんへ全て質問をぶつけられるのか???
Q1:怪魚を釣って食べたことはありますか??
ジェレミーさん「通常はキャッチ&リリースです!狙う魚があまりにも大きいので捌いたり調理するのも難しいのでw
小さめの魚を釣ったときにはたまに食べることがありますが、数が少ない希少な魚は勿論リリースです。
その中でもピラニアは食べたことがあります。ピラニアは魚ごとに味が違うので、不味いものと美味しいものの個体差が激しいです。刺し身にして食べたこともあります、その時は非常に美味しかったです!
怪魚の中で1番美味しかった魚はアマゾンで釣った「タンバキ(コロソマ)」という魚ですね。ルックスはピラニアに非常に似ているのですが、フィッシュイーターではなく、木の実を主食としている珍しい魚です。
木の実を食べているが故に顔面の筋力が発達しているのが特徴。木の実ばかり食べているせいかタンパク質も豊富で身も弾力があり、シンプルな味付けで食べても非常に美味しい魚です!」
Q2:釣るのが1番難しかった魚は??
ジェレミーさん「ゴライアスタイガーフィッシュ(ムベンガ)です。
中部アフリカのコンゴ共和国の熱帯雨林に生息している魚で、普通に国に行くこと自体も難しいですし、釣れる場所の情報も少ない。釣り場にたどり着くまでがまず非常に大変なんです!
そして実際にそのような過酷な環境下の中で「釣りをする」という行為も非常に大変でした。
魚自体も見つけずらいですし、中々餌にも食いつかない。2日で釣れる場合もあれば、1週間以上時間がかかることもある。また歯が異様に発達しているのでラインやフックすらも噛み砕くことがあります。ルアーも試したことはありますが、中々釣れないので生きた魚を餌に釣りをしました。
Q3:ジェレミーさんの故郷のイギリスの怪魚といえば?
ジェレミーさん「イギリスではやはりパイクが有名ですね。あとはコイ、キャットフィッシュなどですね。コイは他の魚を食べないのであまり怪魚という感じではないですが(笑)
またキャットフィッシュはもとからイギリスには生息していなかったので外来種にあたります。
パイクは原点というわけではないが、私が今主に釣っている怪魚系の魚の中で、初めて釣ったのはパイクでした。数年前には30kgクラスのものも釣り上げましたよ」。
Q4:危険なロケを数多く経験されていると思いますが、1番危険だったエピソードを教えて下さい。
ジェレミーさん「2002年、『怪物魚を追え!』という番組の前作で、アマゾンを中心としたシリーズの番組をイギリスのディスカバリーチャンネルで制作していたのですが、その中で小型機でジャングルを撮影していたときにエンジンが爆発し、墜落しました。
墜落したのは熱帯雨林の中。パイロットの隣に私は座っていたので、高度が下がっていくのが、木が徐々に近づいてくるので分かるんです。そして、徐々に木が当たる音、葉っぱが擦れる音がどんどん大きくなり、森の木々の中へ突っ込み、真っ暗闇に包まれました。
墜落した飛行機は木の下の沼地に飛行機が入っていました。
状況としては実際に森の中に突っ込んで追突した木が、そのまま折れ曲がるようにしなり、そこで飛行機の追突の衝撃を吸収したのです。木は衝撃を吸収したあと、そのまま折れてしまいました。
追突した木のサイズが良かったのと、パイロットの腕に助けられたのです。
追突した隣のさらに大きい木にぶつかっていたら命はなかったでしょう。
実はこれが1番最初のテレビ取材で、初めての墜落事故だったのです」。
Q5:日本で狙いたい魚はいますか?
ジェレミーさん「実は昨日、日本の怪魚ハンターの平坂さんとのトークセンッションがあって、その際に平阪さんが話されていた『アカメ』に非常に興味があります!!
あと日本にはGTが生息している川があると聞きました!GTが川にいるシチュエーションは非常に興味深いので是非とも狙ってみたいです!!
Q6:釣る方法はどのように突き詰めていきますか?
ジェレミーさん「ガイドさんがいる時はガイドさんのオススメの方法を聞くこともあります、ただ、自分でイチから考える時のほうが個人的には面白いと思っています。
それと私はできるだけ番組を見ている視聴者に分かりやすく、よりシンプルな方法で釣りをします。例えば死んだ魚を餌にして、ボトムでステイさせておびき寄せるような釣りです。それが1番私のデフォルトで行う怪魚釣りです。
でも1番大事なのは“どこで、どのようにして釣るか”です。
ルアーも勿論使いますし、釣り上げる良い方法だと思います。ただ以前番組を担当する前に、世界各国を旅行していたことがありました。その際に荷物をより少なくしたいということもあったので、そのような場合はルアーよりも現地で調達できるような餌を使った釣りをする方が、持ち込む釣り道具も少ない形で釣りに臨めたりもします」。
ジェレミーさんは決して釣り方には捉われることなく、目標の魚を釣り上げることが出来る最善の釣り方を模索し、怪魚との釣りに臨むのだ。
ルアマガプラス「他にもにもこだわりがあったりしますか?」
ジェレミーさん「勿論!!例えばラインアイやフックの結び方なのですが、私は『ループノット』を使用します!!ルアーやフライ、餌の動きが自由になるので!」
Q7:怪魚を狙うにあたり理想のタックルはありますか?また、現在使用しているものでお気に入りのタックルがあれば教えて下さい。
ジェレミーさん「私は自分が暮らす近いエリアで魚を釣っているわけではなく、世界各国であらゆる魚、あらゆる釣りをしているので、どのような道具が1番ベストなのか分からないんです!(笑)
勿論自身が持っている全てのタックルを持っていくことは不可能、なので自分の基本的なタックル(ヘビーベイトロッド、リールetc)をまとめたものは一応持っていきます。
ただ、毎回何を持っていくか考えるのが非常に難しくもあるのですが、それが楽しみでもありますよね。
日本製の釣り道具は世界の中でもかなり有名、私自身も使用しています!!私はスポンサー提供を受けているメーカーはないので、自分が気に入ったタックルは自分で選んで購入しています。
その中でもシマノ製のリールは気に入っており、いくつか持っていますよ!
ティアグラは30番、50番、80番と番手違いで持っています。アマゾンでピーコックバスを釣る際にはクロナーク、クラドなんかもお気に入り!カルカッタは大きい魚を釣るには最高の道具です!フライリールはオービスがお気に入りですね!
また、最近使用しているフックも日本のオーナー製のフックです。先日深海のカグラサメの釣りでも使用しました。淡水のナマズでも使用しましたよ!川でこのフックを利用している人は中々いないんじゃないかな。ピラルクにもいいですよ!
あと、明日の朝予定が空いているので近くの釣具店に行こうと思っています!
ですが、行く前にクレジットカードと財布は誰かに預けておかないと・・・・・
釣具店行くとかなり散財しそうなんです!(笑)
最後に日本のアングラーに向けてメッセージをお願いします!
ジェレミーさん「常日頃思っていることなんですが、釣りは趣味のひとつとしても素晴らしいものですが、実際釣りにはそれ以上に大きな意味合いもあります。魚を釣る人たちは水面や水中が、どのような状況にあるか一般の方々、釣りをしない人たちへ伝える伝道師でもあるのです。
そう、釣り人は海や河川、湖など水辺環境の管理人なのです。そして実際釣りを通して感じた環境の変化を釣りをしない人々へ伝える役割があると思います。
特に釣りというのは世界共通の趣味。話している言語は違えど、魚、釣りという共通の言語があれば言葉は関係なく絆を深められます。
私は世界中の釣り人が魚を愛する人間というの大きな家族の1員だと思っています。
魚釣りをするから得られる経験を大事にしてください。そして今釣りが出来る環境が普通、永遠に続くという認識を持っていては駄目です。
3年後釣りができなくなってしまう、魚がいなくなってしまう可能性もあります。釣り人は魚を守り、釣りが出来る環境を保つ責任があるのです」。
ジェレミーさんの新番組「ダーク・ウォーターズ」が8/15(木)にいよいよスタート!!
世界中で大きな反響を呼んだジェレミーさんがホストを務めた「怪物魚を追え!」シリーズは日本でも2010年に放送を開始して以来、釣り好きの方をはじめ多くのファンを生み出しました!
そんなジェレミーさんがホストを務める新たな新番組「ダーク・ウォ―ターズ」がいよいよアニマルプラネット、そしてディスカバリーチャンネルより8/15(木)から公開されます。前作とは違い、今回の番組ではジェレミーさんが捕獲したことのない魚や、世界各国の魚にまつわる未解決ミステリーの真相を解き明かすべく、40年近く培ってきた釣りのスキルと経験、知識を生かし新たな冒険に旅立ちます。
皆さんも「ダーク・ウォーターズ」是非チェックしてみて下さい!!
そして今回、急なインタビュー取材にも真摯にご対応して下さったジェレミーさん。
想像以上のワイルド&ブリティッシュジェントルメンでした!!
O木がインタビューをさせて1番感動したのは、「釣り人は水辺環境の管理人である」というお言葉。ジェレミーさんの言う通り、今釣り出来る環境が決して当たり前ではなく、魚を守り、釣りが出来る環境を守る責任が釣り人にもあるというお話は昨今の日本の釣り場を知っていてお話しているかのようでした。
自分も釣りメディアの人間としてジェレミーさんのお言葉を胸に日々行動していきたいと思います。