ショアソルトゲームにおけるターゲットの代表格ともいえるシーバス。産卵を控えた秋は活性も高く一尾を手にできる確率も高いかも?! そんなシーバス釣りの基本を教えてくれるのは、シーバスのことを熟知した村越さん。今回は初心者が“最初の1尾”のシーバスを秋の河川で釣るためのヒントとなるシーバス釣り3要素を徹底解説して頂きます。
教えてくれるのは黎明期からシーバスを追い続けるレジェンド
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最重要項は「ベイトの有無」流れ&にごりは絞り込む条件
秋の河川で最初の一尾を釣るなら何を気にしたらよいでしょうか?
村越さん「必ずしも秋だから、というわけではないけれど、ベイトと流れとにごりという3つの要素は念頭にいれたいね」
どれが最も重要ということはありますか?
村越さん「ベイトがもっとも重要だね。まずはベイトを探して、それから喰ってくれる条件を探していく。これが川なら流れやにごり、ということになるかな」
ベイトを探すとは?
村越さん「鳥山ができているとかなら、シーバスも高確率でいるね。あとはベイトがどこに集まりやすいか、ということ。アユなら深い淵より浅い瀬にいるから、深みにいるシーバスが瀬にアユを追い込んでいくだろう、とか。だから、シーバスのことだけじゃなくて、ベイトのことも知らなければいけない」
シーバス釣りの3要素①ベイト
最も重要なのは、その時期に何を捕食しているか
村越さん「シーバスを釣る上で最重要な項目がベイト。シーバスは年中ベイト次第で動きを変える。コノシロが河口に寄ってるからそれに付いてるとか、落ちアユのシーズンだからそれを狙ってるとかさ。シーバス釣りだからってシーバスのことだけ考えるんじゃなく、ベイトの動向を知らなくてはならない。もちろん、そこがおもしろいところなんだけどね!」
ベイトは鳥山などの外的情報で知ることも可能
現場でベイトの存在を知る情報となるのは、鳥が水面の小魚を狙って旋回している鳥山と言われる状態。その他、定置網情報や沖の漁船でベイトの存在を認識するのも手段のひとつ。
上層のベイトに意識があるため下唇が発達
村越さん「シーバスって上唇よりも下唇の方が出てるでしょ。これって漂っている水深より上にいるベイトを喰う習性があるからなんだよね」
ベイト探しができない場合は?
村越さん「その場合、釣るための条件をさらに絞っていく。流れのある満潮からの下げを狙うとか、雨が降った後の濁りを狙うとかね。ただそれでも射程内にシーバスがいなければ当然だめ。場所選びが重要になってくるというわけだね」
シーバス釣りの3要素②流れ
流れは速ければ速いだけ◎
村越さん「流れは速ければ速いほど魚にとってはいいだろね。シーバスは流れに適応し、そうした流れの中で、回遊してくるベイトを捕食する。だから、いたとしても流れが効いていなければ、捕食しないということもあるね」
橋脚などの流れのヨレに定位していることも
河川の場合、橋脚は流れが当たり複雑な流れが発生するポイント。他にもストラクチャー(障害物)が存在するエリアなど、流れの変化が生じる部分はシーバスが定位している可能性がある。
シーバス釣りの3要素③にごり
捕食などに対する警戒心を解くカモフラージュ効果
村越さん「にごりは、シーバスの警戒心を緩くする。夜の釣りならば、その暗い環境自体が警戒心を解かせるけど、日中のにごりはその代わりといったところ。これが磯場なら、波が砕けて泡立ったサラシがにごりと同等と言えるね。絶対条件というわけではないけれど、カモフラージュ効果になるから、あったほうがより良いと思うよ」
ベイトが豊富な秋は3つの要素が組み立てやすい!
秋✕「ベイト」
秋に捕食対象のベイトは海でも川でも豊富
村越さん「河口部では大きくなったハゼがいたり、上流域からは落ちアユ、コノシロやカタクチイワシの接岸などベイトが豊富だね。シーバスはベイトに固執する傾向があるから、どういったベイトに意識に向いているかを見定めるのも、ワンランク上のテクニックだけど必要になってくるね」
秋✕「流れ」
基本的にはベイトの回遊ルートの流れを狙う
村越さん「秋だからって特別なところはないけれど、やっぱりその時期のベイトがいそうな場所は狙っておきたいね。ミオ筋に沿って流れなどのできるポイントは、ベイトの通り道になるし、捕食スイッチも入りやすい」
秋✕「にごり」
にごりが生じやすい季節ただし氾濫には注意しよう
村越さん「秋は前線などの影響で増水しにごりやすい。ただし、あくまで釣りができる状態であることが重要。危険な場合、釣りにいかないように」。実釣前には天気情報をチェックして、氾濫などの危険がないか確認しよう。
次回は初めてのシーバスを手にするための「アプローチの仕方」について解説致します。
※本記事はルアーマガジンソルト2018年11月号より抜粋したものです。
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