このアジングワームの作り込みに惚れた! テトラワークスの極小ワームに込められたコダワリ<バーニー(テトラワークス)>



先日、ルアマガプラスの記事にて今回紹介するバーニーというアジングワームの兄弟分となる、チョップというテトラワークスのワームを取り上げさせていただきました。コロンブスの卵的に斬新すぎる「斜めリブ」の造形に感動したわけですが、このテトラワークスのワーム群を開発する萩原徹さんの小さい中に込められたコダワリ、まだまだあるんですぅ!ということで、行ってみましょう。バーニーでございます!!



萩原徹(はぎはら・とおる)。Duoのライトゲームブランド、テトラワークスの開発責任者をつとめる。古くからルアーの設計に携わってきたルアーデザイナーであり、様々な釣りを楽しむマルチアングラーとしての一面も持ち合わせる。独創的なルアーデザインにぜひ注目していただきたい。

2つのテールが動くべきか、動かざるべきか。

まずは、今回の主役、バーニー(テトラワークス)の写真を見ていただきましょうか。

42mm・テトラワークスのバーニー

はい、特徴は一目瞭然。2本の独立したテールではないでしょうか。はい、そして単なるヨイショ記事ではないので、ライバルメーカーさんのワームも比較しちゃいます。ほぼ、バーニーと同時期に発売されたワームがサーティフォーのプランクトン1.8in。アジングファンならこれを思い浮かべた方も多いかとは思います。サイズ感もほぼ同じ。

46mm・サーティフォーのプランクトン。

ただ、ツインテール繋がりだけど、ぜんぜんコンセプトは違うんだからねっ! 

今回はバーニーが主役ですので、さらりとプランクトンには触れますが、こちらも実に良く釣れるワームです。が、バーニーと設計思想はまったくの真逆。こちらの開発者である家邊克己さんのアジングはフォール主体のアジングで、なおかつ動きを見せることに主眼を置いているワームと言えます。こちらは、2つのテールが独立して動くことで誘いをかける機能をもっております。

どちらにせよ、コンセプトが違いますので、ユーザーとしては使い分けけることができると思いますよ。アジング楽しい。



バーニーは一体化を意識したツインテール。種族?的にはストレートワームに近い!

さて。話を主役のバーニーに戻しましょう。表題の通り、バーニー(テトラワークス)は動きの一体化を意識したツインテールのワームです。テールの動きの分離にこだわったプランクトンとは、ある意味真逆。

バーニーはなんと、わざわざテールを2つにしているのに、テールが同期することを意図して設計されています。このへんの、コダワリにグッときたのであります。

本来このワームはこんな感じで紹介されるべきワームなのかもしれません。きっちり一体型。

萩原「アクションをさせると、2つのテールは基本的に同期します。そしてフォールのときだけ、テールが分離する、そういう設計になっています。で、テトラワークス的にはそこがキモだと考えているんですね」

どういうことでしょうか。

萩原「僕的には、複雑な波動をアジは嫌うんではないかと考えているんですね。なので、アクション時にはテールが一体化します。安定した弱波動ってやつです」

ん、ちょっとまってください。それならばストレートワームでもいいんじゃないでしょうか。

萩原「このバーニーのツインテール。動きのために2つにわけたんじゃないんです。アジの吸い込みをよりスムーズにするためにツインテールにしたんです。1本になったボディより、片側だけが曲がれば?より弱い力でも吸い込みやすくなるでしょ?」

……。天才か! ツインテールによってアジの弱い吸い込みでもフッキングしやすくなっていると! ということは、つまりある意味ストレートワーム的立ち位置と言っても過言ではないんですね。

萩原「そうですね(笑) あと、ダートなども意識してボディは扁平になっているんですけど、ツインテールにしていると、フォール時に水が抜けますので、フォールスピードが極端には遅くならないんです。ボデイのリブですか? これは水噛みをさせることが目的のリブになっています」

微に入り細に入りですね! チョップの設計思想といい、驚きの連続です。まとめると、安定した弱波動を目指したがゆえの同期型ツインテール。そして、フッキング力を高めるための、割れるテールということなんですね。それだけでなく、フォール時に別れるツインテールでハイアピール。扁平ゆえにアクションをさせやすい仕様….。理屈に非の打ち所がないので、欲しくなりました。テトラワークスのアジングワーム4兄弟のなかでは、最も汎用性の高いワームと言えますね!

そして、ピピンとメガロパにも驚きのギミックが….。それについては次回!