アユ釣りは「難しくない!」道具が簡単友釣りライトスタイル【フィールドの探し方】



アユ釣りといえば日本の清流を代表する魚。見た目にも美しく食べて美味しいアユの友釣りを自分でもやってみたい!とはいえアユ釣りというと道具を揃えるのが大変で躊躇してしまう……という人も多いのではないでしょうか。そんなアユ釣りを簡単な道具立てで楽しめるとして近年注目が集まっているのが「友釣りライトスタイル」です。今回は友釣りライトスタイルを楽しむうえでのフィールドの探し方をご紹介していきます。



今回友釣りライトスタイルを教えてくれたのはこの人!

【Profile】
中村大輔(なかむら・だいすけ)
バリバス・フィールドテスター(バス)を務める中村さん。2018年からアユ釣りを始めてみると想像以上にのめり込み、いまやローカルのアユ師も認めるほどの腕になる。その経緯から、アユ釣りをより身近に、もっとアユの魅力を広めるべく自発的(!)に活動。釣りの楽しさに垣根なし!

友釣りライトスタイルってこんな釣り

簡単に言うと、アユの友釣りが成立するうえで最短の竿を使い、膝下が水に浸かる程度の水深くらいの小さな川で楽しめるのが友釣りライトスタイルです。

本式のアユ竿に比べると道具は手に入れやすく、難しげな仕掛けも1パックで簡単にセットできること。そして腰まで水に浸かる本格的な水中装備が不要で、気軽にパッと楽しめるという特徴があります。

詳しい道具の説明はこちらからどうぞ!⇩⇩



アユ釣りできる川って? どう調べる?

正直アユ釣りってものすごく釣りの初心者に向かなさそうな印象があります。どこへ行ったら釣りができるのかもよくわからないし、川で釣りをするには遊漁券が必要といってもどこで買ったらいいのか……。

という素朴な疑問を中村さんに聞いてみました。

中村「まず、行ってみたいと思っている川でアユ釣りができるかどうか、漁協のWebサイトで調べてみるのが手っ取り早いです。基本的には河川はほぼどこも漁協の管轄下で、アユ釣りができる川はかなり多いです!

中村「どこの川へ行くかが決まったら、実際に現地に行って「オトリ屋」さんを探してみましょう。アユ釣りが可能な河川ならオトリ屋さんはたくさんありますし、初めての方にはすごくフレンドリーなことが多かったです。アユ釣りってわからないことだらけって印象は私にもあったんですが、オトリ屋さんで色々教えてもらうことが一番の近道だったですね

オトリ屋さんにもいろいろな形態があって、道端にノボリが出てるだけの簡単なところから、今回お世話になった「うめ吉」さんのように釣ったアユを食べさせてくれる食事処と併設しているような大きいところも。こういうところでの情報交換がかなり役立つとのこと。

おとりアユ屋で、アユと遊漁券を購入

それではオトリ屋さんで、友釣りに使うアユを購入します。

中村オトリのアユは3尾はあると安心だと思います。実際にアユ釣りをやってみると、水温が上がらないなど、川の状況によってはアユがなかなか掛からないことがあります。友釣りはオトリのアユを攻撃させて釣るので、オトリの活きがものすごく重要です。3尾もあればオトリをローテーションさせて体力を回復させることができます」

オトリのアユって1回使ったらもう死んでしまうのかと思っていましたが、仕掛けから外して活かしておけばまた元気になるのだそう。

アユを弱らせないよう素早くイケスに移し替えます。

中村「あと、オトリ屋で遊漁券を購入しましょう。別にここで買わず外の場所でも買えますし、最悪見回りにくる監視員さんから直接買うという選択肢もあるんですが、直接購入は少し割高になります。遊漁券はオトリ屋さんで買うのがいいでしょう」

購入した遊漁券はキャップなど、目立つような位置につけましょう。

オススメ服装、装備

タックルの解説はタックル編にて説明するとして、足回りなどの装備を教えてもらいました。

中村「友釣りライトスタイルでは腰まで水に浸かるような大きな川の本流を狙うことはありません。なので基本的には本格的なウエーダーを使うより、ウエーディングシューズを履くのがいいでしょう。オススメは滑りにくくて歩きやすいフェルト生地にピンを組み合わせたタイプがいいでしょう」

たしかにウエーダーだと小川でざぶざぶという気軽な感じではないかも。

友釣りライトスタイル完全武装の中村さん。浅い川で移動しながら釣りをしやすい合理的な仕立てになっています。

中村「また、川では上流から色んなものが流れてきますし、どんなアクシデントがあるかもわかりません。足回りは速乾性のタイツを履いて防御するのがいいと思います」

……気軽に楽しめると聞いて水着だけで来てしまいました。

中村「無理というわけではありませんが気をつけてくださいね(笑)」

ハイ!

いかにもラフな水着とウエーディングブーツだけというスタイル。特にケガをすることはありませんでしたが、何かあったことを考えるとタイツはあったほうが圧倒的に安心です。

中村「あとはフローティングベストですね。万が一流された場合、川では水中の状況がどんどん変わるので、このような首巻きタイプが動きやすくてオススメです」

首巻きタイプは手の自由度が高いのもいいですね。

首巻きタイプは身体が動かしやすくて便利でした!

中村「それからアユ釣りにほぼ欠かせないのが「引舟(ひきふね)」。これは腰のベルトに装着して使います。たくさん釣れた場合はオトリのアユを別に活かしておける「オトリ缶」もあると便利。これは岸辺に置いて使います」

本式のアユ釣りと違って岸辺近くで釣ることが多いので、重い引船を岸辺につけて使うのもよさそうです。

右の船のようなイケスが「引船」。これを腰のベルトなどに結んで使います。が、ちと重い。


ポイントの選び方、入り方

アユ釣りをやったことがない自分のような人間にとって大きなハードルなのが実際のポイント選び……ぶっちゃけどこで釣りをしたらいいかまったくわかりません!

中村「ですよね(笑)それもやっぱりオトリ屋さんや他の釣り人さんに聞いてしまうのが一番です。どこのポイントなら川に入りやすいとか、車を止められる場所を教えてもらえます。アユ釣りが盛んな地域では釣り人の車にも寛容ですが、自分で探して迷惑駐車になるのは避けたいですし」

なるほどそれなら確かに安心です。

この日入釣したポイントは、獣道のように河原へ降りられるような小路が。アユ釣りの盛んな地域ならこういうところが無数にあるそうです。

中村「友釣りライトスタイルのポイント選びは、本式のアユ釣りとは異なります。大きな河川の本流よりも上記の写真のような支流を選びましょう。特にポイントとして重要なのが、底が砂地だけという感じではなく、このように石が多いこと。黒い石はアユのエサとなる苔がついていますので、こういう石を探すのがいいですね。それから底質が岩盤なところも狙い目です」

確かに橋の上から川を見たとき、石や岩盤のあるところの流れにアユがたくさんいるのが見えました。大きな岩があるところより、大きめの石というのがいいとのこと。

コケがついている石がたくさんある場所ならアユがいる確率が高くなります。

動きやすい友釣りライトスタイルですが、川に入ったらそれほど上流下流に移動しなくても釣りになるそう。本流と違って人が少なめというのもあります。デイキャンプよろしく、テーブルや椅子とクーラーボックスを持ち込んで岸辺に置くのも休憩ができていいかもしれません。こういう気軽なところが友釣りライトスタイルの良いところなんでしょうね。

ちょっとした小場所でのんびり釣りができるのが友釣りライトスタイル。ただし川は天候などによって急激に水位が増したりします。危ないという予兆があればすぐに釣りを中断できるよう心がけるのも大切です。

次回はライトスタイルの釣り方についてご紹介!!アユの引きは一度体験すると病みつきになるのは本当なのか!?乞うご期待!!