シーバス用ベイトリールとして人気のエクスセンスDC。その弟分といえるエクスセンスDC SSがデビューする。その性能、そして価格は、ベイトシーバスゲームに興味津々のアングラーにおすすめのリールと言えそうだ。
推奨ポイント①
PEラインでトラブルレスのDCブレーキ、I-DC4エクスセンスチューンを搭載
エクスセンスDC SSは、その名のとおりDC(デジタルコントロール)ブレーキを採用するベイトリール。心臓部は、SLX DCに搭載されるNEW I-DC4をPEライン対応のシーバスゲーム用にスペシャルセッティングしたI-DC4エクスセンスチューンだ。
これは一言でいえば、ベイトキャスティングのビギナーでも扱いやすいDCブレーキ。ベイトシーバスゲームに憧れるけど難しそうと、一歩を踏み出せなかったアングラーの背中を押してくれるリールなのだ。
推奨ポイント②
たった4段階のシンプルなブレーキ設定。迷ったら“2”で幅広い状況をカバー
兄貴分のエクスセンスDCのDCブレーキは、4つのラインモードと8段階のダイヤルでブレーキ力を調整する4×8DCエクスセンスチューンを搭載。これはエキスパート向きの微細なセッティングができるのが強み。逆に言えば、ベイトリールビギナーにとってはブレーキ力調整がちょっと複雑。
一方、エクスセンスDC SSのI-DC4エクスセンスチューンは、4段階の外部ダイヤルのみで簡単にブレーキ力調整が可能。追い風~風速2m程度の弱い向かい風なら目盛を「2」にしておけば、空気抵抗の大きいミノーからバイブレーションまで幅広いルアーに対応できる。迷いなしのブレーキセッティングでバックラッシュを防ぎ、ストレスなく飛距離が出せる。
ダイヤルモードの設定
1:PEライン 遠投用
2:PEライン 標準
3:PEライン ナイト&強風時
F:フロロカーボン 標準
適正ルアー | 1m以上の追い風 | 無風や1m以下の微風 | 弱風や風速2m程度の向かい風(少し風がある状況) | 5~10m以上の強風や向かい風(キャストが困難な状況) |
---|---|---|---|---|
空気抵抗が大きいミノー (7g前後の軽量ルアー) | 3~2 | 3~2 | 3 | 3 |
飛行姿勢が安定した中・大型ミノー | 3~2 | 3~2 | 3~2 | 3 |
飛行姿勢が安定した大型ミノー(シンペン・軽めのバイブレーション) | 2 | 2 | 2 | 3 |
重めのバイブレーション | 1 | 2~1 | 2~1 | 3~2 |
鉄板バイブ、メタルジグ | 1 | 1 | 1 | 2 |
推奨ポイント③
高性能で4万円を切る本体価格はベイトシーバスゲーム入門者のメシアとなる!
エクスセンスDC SSは、高剛性&高精度のハガネボディや滑らかな巻き心地を実現するマクロモジュールギアなど、エクスセンスDCに採用される主要スペックを踏襲。
さらにエクスセンスDCのラインナップはギア比7.8のXGのみだが、DC SSはギア比7.4のHGも追加。スローな展開が多いシーバスゲームに対応しやすくなっている。
そして本体価格はエクスセンスDCの74,000円に対して、DC SSは40,000円を切る設定。ベイトシーバスゲーム入門者にとって買いの一台だ。
自重 | ギア比 | 最大巻き上げ長さ(cm) | ハンドル長 | BB数 | 価格 | |
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20EXSENCE DC SS HG | 220 | 7.4 | 79 | 45 | 6 | 39,500円(税抜き) |
20EXSENCE DC SS HG L | 220 | 7.4 | 79 | 45 | 6 | 39,500円(税抜き) |
20EXSENCE DC SS XG | 225 | 8.5 | 91 | 48 | 6 | 39,500円(税抜き) |
20EXSENCE DC SS XG L | 225 | 8.5 | 91 | 48 | 6 | 39,500円(税抜き) |
推奨ポイント④
「トラブルの気配すらない!」エキスパートも太鼓判を捺す実釣性能
スペックと価格を照らし合わせると、コストパフォーマンスの高さがわかるが、実際の使用感はどうなのか? シーバスゲームのエキスパートでキャスティングの名手、辺見哲也さんに聞く。
辺見「僕はエクスセンスDC SSをテストやロケで何度も使っていますけど、簡単なブレーキセッティングでバックラッシュの気配すらない。誰が投げてもトラブルが非常に少ないリールです。トラブルの心配が少ないから、ロッドをしっかり振り切れる。それによって飛距離が伸びる。ベイトシーバスゲーム入門者のキャスト技術の向上をサポートしてくれるリールですね」
ところでベイトタックルのメリットとは?
「ベイトで釣りたい、というこだわりもシーバスゲームの楽しみ方です」
最後にシーバスゲームにおけるベイトタックルのメリットを辺見さんに聞いてみた。
辺見「まずサミングで飛距離の調整がしやすく、キャストの精度が上がります。あと重くて空気抵抗の小さいルアーほど、スピニングと比べても遜色なく飛びます。なぜならベイトはスプールを回転させながらルアーが飛ぶから、飛行姿勢が安定して飛距離が伸びる。巻く力はスピニングより圧倒的に強い。バイブレーションなど巻き抵抗の大きなルアーが楽に巻けるし、大型魚とのファイトも有利です。まぁ、なんと言っても、一番はこだわりの部分だと思いますけど」
こだわりとは?
辺見「ベイトキャスティングって、カッコいいじゃないですか。いかにもルアーフィッシングという感じで。このスタイルで釣りたいというこだわりもシーバスゲームの楽しみ方の一つで、その入り口を広げてくれるのがエクスセンスDC SSということです」