ベイトキャスティングを極めるための、メカニカルブレーキの有効な使い方。@Fishman西村【連載第2回】



さて、第1回目の記事で、ベイトキャスティングを使いこなすために、必要なメカニカルブレーキのセッティング、その基本について、ベイトキャスティングロッドの専門メーカーFishman(フィッシュマン)のテスターを務める西村均さんに解説いただきましたが、今回はもう少し踏み込んで、お話を伺うことにしましょう。では、よろしくおねがいします。



Profile
西村均(にしむらひとし)

ベイトロッド専門メーカー「Fishman」のテスターを務める。新潟県をホームに小渓流から海のルアー釣りまで幅広く楽しむマルチアングラー。人気サイトfimoでブログも執筆中。ドクトル・ニシニシの愛称で変な格好もするが、釣りのテクニックには定評あり。

前回のおさらいから(文:西村均)

『メカニカルブレーキとは遠心やマグネットブレーキを適正に使う為のポイント調整』でしたね。今回は、そこから一歩進んだ使い方を解説しようと思います。

メカニカルブレーキがスプール左右位置の調整であり、摩擦抵抗を生み出す為のものであるのは前回の解説でお話しした通り。この『摩擦抵抗』をキャスティングで有効に使ってしまおうと言う訳です。

皆さんもチャレンジしたことがあると思います。メカニカルブレーキも遠心、マグネットもほとんどフリーにしてキャストしたら、どれだけ飛ぶのか?

大体は大バックラッシュでは無かったでしょうか(笑) でも力を抑えて投げたらそれなりにキャスト出来て、そして相当飛んだのでは無いでしょうか。

その時のルアーの弾道、覚えていますか? かなり山なりの放物線になったのではないでしょうか…。この放物線と言うのは、例えば、海の戦艦の大砲では、適正に調整することで射程距離を伸ばす為に使います。ですが、正確な狙い撃ちをしようと思ったら、弾道は真っすぐ直線的が圧倒的に有利です。砲弾と銃弾の違い、みたいなものですね。

この真っすぐな弾道、釣りではどう生きるのか?

例えば対岸のオーバーハングの水面との隙間、水門の更に奥、海上のバースの奥など、とにかく直線低弾道が必要な、『天井が低い場所』でのピン撃ちシチュエーション。そんなポイントで山なりなキャストじゃあ、茂みや天井にルアーがぶつかりますよね。

そのキャスト弾道は、実はメカニカルブレーキの調整で簡単に調整出来るのです。



キャストの弾道はメカニカルブレーキの調整で制御できる!

試しに、前回調整した左右ガタゼロのポイントから、もう少し、そうですね、クラッチを切ってルアーが落ちていかない、それくらいにメカニカルを締め込んでサイドハンドキャストしてみて下さい。

びっくりするほどロッドティップから真っすぐにラインが伸びて、直線的な弾道になるはずです。それでもまだ放物線になるならば、もっと締め込んで、強くリリースしてみましょう。あれほどフリーで放られたルアーが、驚くほどアングラーの制御下になると思います。

御覧の通り、簡単に直線的な飛行を生み出せるようになります。

この制御こそ、メカニカルブレーキの恩恵です。シャフト左右のほんの少しの接点に接触摩擦を与える事で、一定の抵抗を与え、それがスプール完全フリーになる事を抑え、ラインの無駄な放出を抑制してくれるのです。あとはアングラーの距離感でピっと停めてやれば、簡単ピン撃ちの出来上がり!

ただし、このメカニカル調整は、実はアングラーのサミングでもほぼ同じ効果があるのです。回転するスプールをほんの少し触れるくらいのサミングをしてやれば、かなりの低弾道精密キャストも可能になるのです。

が!

そんな神業のようなサミングが毎キャスト決まるか?と言うと、中々上手くは行かないものです(笑)その日の風の状況や、指の皮膚の手荒れとか、ラインを巻いた面の凹凸とか、サミングを一定にさせてくれない要素はたくさん。

ですがそれをメカニカルブレーキに任せれば、『機械的にサミングと同等の効果を発揮してくれる』訳です。今日の釣りはキャスト練習だな、なんて事も言わずに済みます。もとより、練習より実釣したいのです、僕ら釣り人は!それを実現してくれるのが、今回のメカニカルの一歩進んだ使い方なのです。

慣れればメカニカルなんて要らないよ!ではなく、慣れたからこそメカニカルを上手く調整する。そしてキレッキレのピン撃ちキャストを決めて、普通じゃ撃てない奥の奥のポイントから、素晴らしい魚を仕留める。

そんな釣りが出来たら、その日の晩酌はさぞ進む事でしょう(笑)

皆さんも次回の釣行では、『メカニカルのゼロポイント』と、『そこからもっと締め込んだポイント』をお試しください。

きっとベイトキャスティングがもっともっと楽しくなると思います。

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