初心者でも大型アジがガンガン釣れる!? 東京湾で流行しつつある「バチコンアジング」ってなんだ…!?



アジのストック量が豊富なフィールド東京湾で、にわかに人気の高まりを見せるバチコン(バーチカルコンタクト)アジング。この釣りにいち早く取り組んでいるのが、アジング王ファイナリストでもある渡邉長士さん。今回、沖釣り経験は豊富だが、バチコンは初体験だという釣りガールみほさんとともに実釣をしてきたんですが…、意外過ぎる展開が…!?



オフショアも得意な房総アジングのパイオニア!

【profile】
渡邉長士(わたなべ・たけし)
房総半島を中心に活躍するマルチアングラー。中でも、アジングを中心としたライトゲームに精通。東京湾でのバチコンアジングゲームの可能性にも、いち早く着目。グローブライド、オーナーばりなどのテスターをつとめる。

インスタ発信でキラ星の如く颯爽と現れた注目の釣りガール!

【profile】
金澤美穂(かなざわ・みほ)
父親に連れられた釣行で、釣りの楽しさに目覚める。東京湾での沖釣りを中心に活動中。SNSでは、釣果とともに魚の料理なども披露し、多くのフォロワーを持つ。好きなアジ料理は、なめろう。

バチコンは初めてだが、沖釣り経験は豊富! 単独釣行もこなす、ガチの釣り好き釣りガール

インスタグラムで、かなりの頻度で釣行を投稿しているみほさん。メインは沖釣りだが、バチコンでのアジングには依然から興味があったそうです。

みほ「今日は、いつもと違うルアーなんですごく楽しみです! 渡邉さん、よろしくお願いします!」

渡邉「こちらこそ、よろしくお願いします!」

みほ「ところで、バチコンって変わった名前ですよね?」

渡邉「これは、バーチカルコンタクトの略です。陸っぱりのアジングが通常、”ヨコ”に引いてくる釣り方がメインなのに対して、”タテ(=バーチカル)”で誘う釣りなのでそう呼ばれてます」

仕掛けの概略を説明する渡邉さん。沖釣り経験が豊富なみほさんは、その内容をすぐに理解。

名前の由来がわかったところで、早速、仕掛け作りスタート! 渡邉さんが説明する仕組みをすぐに理解し、テキパキと作業を進めて仕掛けを完成させるみほさん。

渡邉「えっ、もうできたの!? 手際がいいなぁ」

みほ「へへへ…(笑)。って言うか、渡邉さんと私の仕掛け、ちょっと違いますよね?」

「三つ又サルカンを使用の胴付き仕掛け、完成! 早く釣りたいなぁ…」

渡邉「みほさんのは、三つ又サルカンを使用した、初心者にも作りやすい胴付き仕掛けです。で、ボクのは、最近主流になりつつある逆ダン仕掛け」

みほ「へ~、どう違うんですか?」

渡邉「逆ダンは、ハーフヒッチの編み込みで、オモリをつける捨て糸を付けるから、状況に応じて枝スの長さを任意に変更できるという自由度があるんですよ。胴付きは、枝スの長さを変えるには切ってから新たに付け直す必要がある。でも、三つ又サルカンをかますので、糸ヨレがしにくくトラブルも少ないのが特徴ですね」

みほ「なるほど~! あっ、そろそろ出船かな? ワクワクする~」

●バチコンアジング仕掛け図

胴付き仕掛けは、枝スの長さを変えるのに手間がかかるが、編み込みを使う逆ダン仕掛けは、簡単に変更ができる。後述するが、枝スの長さは釣果にダイレクトに関係し、非常に重要な部分。

10分程でポイントに到着! 早速、仕掛けを投入! 実釣スタート

「エサじゃなくワームを使うのが新鮮! ケイムラカラーを使ってみます!」

みほ「えっ、もう到着? 早っ!」

渡邉「ではまず、仕掛けを落とし込み着底させます。その状態で、ロッドを細かくシェイク、ワーム動かしてアジを誘います。これがバチコンアジングの基本。簡単でしょ?」

渡邉さんの一挙手一投足をガン見し、すぐに実践するみほさん。飲み込みが早い!

みほ「ところで、枝スの長さって、何か基準とかあるんですか?」

渡邉「これは、エサ釣りも同じだと思うけど、潮が効いている場合は長めに取って、よりナチュラルに誘った方が効果的。潮が効いていない場合、長すぎると仕掛けが垂れ下がってしまうから、短めの方がいいですね」

みほ「なるほど~。枝スの長さは重要なんですね」

1尾目ヒット! 華麗なフッキングがきまり、危なげのないやり取りを見せるみほさん。

バチコンアジングの基礎編講義が終了し、両者、本気モードに突入。

みほ「ちなみに、渡邉さんが使ってるワームのカラーは……あっ、キタァ~!」

渡邉「おおっ、スゴイ、スゴイ!これは、 いいサイズじゃない!?」

危なげのないファイトとスムーズな取り込み、上がってきたのは良型のアジ!

みほ「しゃべってたら釣れました!(笑) 楽しいですね、バチコンアジング! 次は、ちゃんとアタリを取って掛けたいな」

バチコンアジング、記念すべき1尾目! そして、ここからみほさんの快進撃がスタートするのである…!

途切れることなく、コンスタントに反応が出るのが楽しい!

1尾目をキャッチしたみほさんですが、アタリがしっかりと取れなかったことに悔しさをにじませています。

みほ「あっ、またきました! ヒット~! 今度は、しっかりとアタリを取れましたよ~!」

以前からバチコンアジングをやっていたかのような、スムーズなやり取りで2尾目もキャッチ!

渡邉「これもナイスサイズ! 絶好調じゃないですか!」

2尾目も難なくキャッチ! バチコンアジングを修得…!? 渡邉「もう、教えることは何もないです(笑)。オレも早く1尾釣らないと…」

この後も、みほさんは淡々と釣果を重ね、快進撃が止まらない!

渡邉「いや、もう、教えることないですよ、マジで。逆に、教えてもらいたいくらいです(笑)。どうも、ケイムラカラーが当たってるみたいなんで、自分もみほさんの真似してルアーカラーをチェンジしてみますよ」

すると、渡邉さんにも、待望の1尾目がヒット!

実戦モードで小さなバイトをフッキング! 渡邉「かなり集中してました(冷汗)」

渡邉「アタリはかなり小さかったんですが、何とか拾えました。みほさんがすでに3尾釣ってる状況で釣果ゼロだったんで、自分の中の感度を上げました。ええ、かなり集中してました(笑)」

百戦錬磨の渡邉さんを実戦モードにさせるみほさん、かなりの釣りウマです。初心者扱いしてすみません…。





刻々と変化する状況に合わせるため、ワームやジグヘッドの手数は多めの方が有利

渡邉「極力軽いジグヘッドを使用した方が喰いがいい。今回だと、基準は0.2gです。ワームが潮流に漂うよううなイメージです」
その日によって、反応の良いカラーやワームタイプが違うため、数種類を用意しておくとアジャストしやすい。今回は、2.5inサイズをメインに展開。

渡邉「さっき、ワームのカラーの質問が途中になりましたが、この色が釣れる、というのはなくて、その日によって、もっと言うと、時間帯によっても変わってくるんで、釣行時は色んなカラーを持っておいた方がいいですね。あと、ワームサイズは、今回2.5inをメインに使用しましたが、3inの方が反応が良い場合もあります。カラー、タイプ、サイズは数種類持っていくのがおススメ」

そして、釣果の最終結果は? 11尾対10尾で…

7時に出船し、11時過ぎには実釣が終了。後半は、2人ともアタリを取ることに集中し、合計22尾の釣果を得られました。気になる内訳は、みほさんが11尾、渡邉さんも追い上げたものの1尾届かず10尾、何と、初挑戦のみほさんが渡邉さんに勝利…!?

渡邉さんが1尾釣って追いつこうとすると、みほさんもきっちり釣り上げ差を縮めさせないデッドヒートを展開。

みほ「えっ、勝負だったんですか、今回!?」

渡邉「なんか、スタッフさんに完全に煽られてた気もしますが…。でも、みほさん、釣りがすごく上手で、ホント完敗です。結構、本気出したんですけどねぇ、釣っても釣っても追いつかない、ちょっと悪夢のような展開でした。今度、勉強させて下さい(笑)」

みほ「今回は、ありがとうございました。いつもはエサ釣りなんですが、ワームを使ったアジングも手軽だし楽しかったです! 初挑戦の私でも、すぐに釣れるのもすごく気に入りました!」

一人での釣行も楽しめるが、仲間と競い合うのもの楽しめる東京湾のバチコンアジング、まだまだ広がりを見せそうなポテンシャルを感じさせます。コロナ騒ぎが落ち着いたら、皆さんも是非、挑戦してみてください!

今回の実釣を動画でチェック!

利用した船宿は、新山下の「渡辺釣船店」

今回、バチコンアジングの実釣でお世話になったのは、横浜の新山下から出船する「渡辺釣船店」。アクセスも良く、料金設定もリーズナブル(女性は割引あり)。

ルアーマガジンソルト2020年6月号(4/21発売)に、詳細記事掲載!

今回の実釣は、ルアーマガジンソルト2020年6月号に、カラー5ページにわたって掲載されています! ここでは紹介しきれなかった使用タックルの詳細や実釣テクニックを、より詳しく解説! 是非、ご覧ください!