エギの素材に一般的なプラスチックや木材ではなく、硬質発泡ウレタンを使用するというメーカーが佐賀県にある。それが、国内一貫生産にこだわり続ける職人集団「キーストン」。独特の浮力の高さがもたらす感度の高さ、そして噛みごたえは、唯一無二だとか。その核心に迫ります!!
硬質発泡ウレタンは唯一無二の特性を持つルアー素材!
プラスチック(ABS)とも、木材(バルサや桐)とも違う第三のルアー素材。
ウレタン樹脂が固まる際に気泡を多く孕んだものであり、発泡スチロールをもっと固くしたものといったイメージの素材です。
特徴を簡潔に表すと、
・ABSや木材以上に高い浮力をもたせることができる。
・吸水性が低く、耐久性が高い。
・高密度かつ均一な成形が難しい。
といった具合です。
この素材を使用したエギを制作しているのが佐賀県にある「キーストン」なんです。
硬質発泡ウレタンエギの特徴1:ハイレスポンス
例えば、同じ表面積のエギがあったとき、ボディがプラスチックの場合では内部の空間は浮力を持ちますが、周りのABSマテリアル部分は水に沈む素材です。
一方、硬質発泡ウレタンで作られたエギはボディ全体が高浮力素材なため、浮き上がろうとする力が強く働くことでレスポンスの良さを実現しているのです。
硬質発泡ウレタンエギの特徴2:感度
浮力が高いため、水中の流れの変化が掴みやすいんです。潮止まり前後にフっと潮が動くような状況では、多くの人が違いを体感できるレベルです。
これはハイレスポンスなのと同様、ボディが硬質発泡ウレタンなので高い浮力を持っており、潮の流れの微妙な強弱を敏感に拾ってくれるからなんです。
フォール中に手元に伝わってくる情報量が多い、潮流の微妙な変化を捉えられるかいなかは、エギングにおいて釣果に直結する大切な要素ですよね。
硬質発泡ウレタンエギの特徴3:噛みごたえ
なんと硬質発泡ウレタンだからこその噛みごたえもイカを魅了しているとか。
様々な釣りで使われるワームに関して言えば、味や匂いといったファクターが重要になることはご存知のとおりですが、噛みごたえとは…?
ですが実際、キーストンの硬質発泡ウレタン製のスッテを使っている漁師さん曰く、使い続けてボロボロになっても、まだ釣れ続けるらしいんです。
どうやら、硬質発泡ウレタンの噛みごたえによって疑似餌であることを勘付かれにくく、抱き続けてくれるからフッキングのチャンスを長くとれるようなんです。
キーストンエギを紹介!
エギシャープ
キーストンのショア用エギの中核を担うエギシャープ。硬質発泡ウレタンの浮力のおかげで、極限までシャープなデザインを実現しています。シャクり時のレスポンスが良く、軽い力でのダートが可能。フォールスピードやサイズごとに、シンカーやカンナだけでなく硬質発泡ウレタン自体の浮力も設定されています。
モンローエギⅢ
感度の高さを体感しやすく、移動距離の少なさが武器になるエギです。エギシャープに比べてフォール角度がより垂直に近くなっており、重量も約2g重く設定。回遊待ちでできるだけ移動させたくない場合に重宝します。また、潮受けの良いファットなボディは感度の高さも特徴です。
早福型/邪道編
ショアからのエギングをもっと手軽に楽しめるようにと開発されたのが、長崎県平戸の早福エリアの漁師と共同開発したエサ巻き専用エギ。硬質発泡ウレタンの浮力を活かしつつ、キビナゴ1匹を背中に巻きつける前提でバランスを設計。ケンサキやアオリイカだけでなく、根魚なども喰いに来るとか。
モンローエギ・モンスターチューン5.0号
沖縄地方特有の超ディープへとエギをアプローチするディープエジングの釣法に合わせた専用エギ。深い場所で掛けたエギをより確実にキャッチするためのオリジナル設計のカンナが特徴です。