アンチバックラッシュ・スイングをマスターして、ベイトロッドを使いこなせ!@Fishman上宮



ベイトロッド専門メーカーFishmanのテスターとして活躍する上宮則幸さん。ベイトロッド・キャスティングを意のままに操るためのキャスティングノウハウを連載で語ってきていただきましたが、いったん、キャスティングのお話は今回で完結! ではよろしくおねがいします!(文:上宮則幸)

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上宮則幸(かんみやのりゆき)
ロッド開発中に『もっと投げやすく、もっと遠くに』を追求することでロングキャストとアンチバックラッシュに開眼! 釣るより投げることに夢中になるあまり、『釣れないおじさん』になってしまいました(笑)。ベイトキャスティング用ロッドの専門メーカーFishmanのテスターを務める。

まずは過去の連載を簡単におさらい

さて、これまで2回に渡りソルトキャスティングゲームにおけるベイトタックルでのロングキャストにスポットライトを当てて連載してきたわけですが、今回がその最終回となります。

本編を語る前に先ずは動画でおさらい。

第1回ではロングキャストの大敵であるバックラッシュが発生するメカニズムとその解決法についてお話ししました。

アンチバックラッシュのためにはルアーの初速を極力維持する事が大切で、それにはロッドのブレを抑えるスイングを身に付ける必要があるた解説いたしました。

そして第2回では、そのロッドのブレを抑えるスイングを習得すりためのわたし独自のトレーニング法である『シャドウ』の解説です。

このトレーニングをしっかりマスターすることで、ロッドをブレさせない竿さばきと、スイングそのものやリリースに関するタイミングとアキュラシーを明確に感じていただけるようになります。

※本サイト以外で記事をご覧になっていらっしゃる皆様へ。ルアマガプラスサイトにて動画のリンク先を案内しております。



バックラッシュを封じるアンチバックラッシュ・スイングとは?

そして、満を持しての最終回である今回、解説する動画は…

『アンチバックラッシュ・スイング』です。

ただしかし、どうでしょう?

『シャドウ』をしっかり体得済みの方には何も目新しい解説は無いはずです。

ですが、シャドウがまだおぼつかない方でも、以下の補足を読んでいただく事でよりシャドウの大切さを理解していただけるかもしるません。

●テイクバックはゆったり大きく!

あくまでもロングロッドによるロングキャストの場合ですが、バスフィッシングなどで行われるコンパクトでクイックなテイクバックでは、ロングロッドの性能をフルに発揮できません。

「じゃあ、鋭く大きくは?」とあなたはたずねるかもしれません。

そちらの方がよりロッドを曲げやすく合理的に感じますよね。

実は、以前のわたしのスイングはまさに鋭く大きなテイクバックでした。

それを改めた理由は、比較的早い速度で後方にテイクバックするのは身体が不安定になりやすいのです。

目視できない自分の背中でのティップやルアーの起動を早い動きでは高い精度で安定させることは難しいものでした。

しかし、ゆったり大きくテイクバックを行えば動作も安定してフォロースルーへの切り返しもブレなく行えます。

●肘を後方に!

これまたテイクバックの際の注意点ですが、動画のように肘は必ず後方に向けます。こうすることによりスイングを肘ではなく肩で、より大きく行えるようになります。

●大きなスイングでより早くロッドを曲げろ!

肘を後ろに回しゆったり大きくテイクバックしたら肩を使ってフォロースルーに移行します。

自分の頭の横をリールが通過する頃には、既にロッドがフルベンドするくらいのイメージが必要です。

なぜスイングの早い段階でロッドを曲げる必要があるのでしょうか?それはリリースに余裕を持つためです。

リリース寸前まで竿を曲げようと力んだスイングでは、リリースが不安定になったりティップのブレに繋がります。

大切だと思う事を3点あげましたが、全てスイングの前半に関する点だけです。しかしそれこそが、ロッドやルアーを暴れさせないアンチバックラッシュとベイトロングキャスティングの肝なのです。

その大切さは『シャドウ』をしっかりやり込んだ方なら皆さん理解出来ますね。

さて…

これを持ちましてわたしが長年掛けて編み出したソルトベイトキャスティングのレクチャーは終了です。悩めるベイトシーバスアングラーの活眼を開く機会に繋がればこれ程嬉しいことはありません。

キャスティングはベイトタックルを駆使したソルトキャスティングゲームの楽しみの主要な一部ではありますが、それ以外にもベイトのメリットや魅力はまだまだ沢山あります。

次回からは実釣動画てんこ盛りでソルトベイトキャスティングゲームをより掘り下げていきます!

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