ソルトルアーフィッシングで現在人気急上昇中の「アジング」。そのゲーム性の高さはベテランソルトルアーマンにも好まれながらも、手軽なタックルや全国各地の身近なフィールで楽しめることからビギナーは勿論、女性や子供にもうってつけ。そして食味も抜群! そんなアジングゲームにおいて釣り具メーカー各社もルアーをはじめ、ロッドやリールなど精力的にリリースしている。今回は国産ロッドブランクスメーカーの老舗であり、OEMをはじめ名作ロッドを数多く輩出してきた「オリムピック」からハイコスパなアジングロッドがリリースされたので編集部員で徹底インプレしてきちゃいました!
実釣インプレするメンバーは万年中級者のルアマガプラス編集部員!
【Profile】
フカポン
フライ、バス、ソルトと広範囲に渡って作り続ける今や古豪(?)の編集マン。その経験を活かしたモノを見る目は本物であり、ルアマガソルトではオリジナル商品も多数生み出している。最近は魚の血を抜くことに執念を燃やす。アミを握ってガサガサをすることも多い。魚に愛されるタイプ。
【Profile】
ふくしげ
5月よりルアマガソルトから本サイト・ルアマガプラスへと異動となったムーバブルファッティー(動ける◯ブ)編集部員。本格的に釣りにのめり込んだのが遅かった為、色々と偏った癖を持つ。釣りに対するモチベーションは高く、様々な釣りを経験。モノオタク気質な点を認められ、今回インプレメンバー入り。ここ数年で体重が増加し、遂に0.1tを超過。
【Profile】
大木
元大型釣具量販店の店員という経歴を持つ『ルアマガ+』編集部員。編集部、というよりはむしろ会社内で最も幅広い釣りの知識を持つ本企画の要。釣りはシーバスをメインに幅広く楽しむ。特技はモノマネ。
過去の2本のロッドのインプレ記事はコチラ
「コルトUX」ってどんな竿?
ロープライスながら高性能を追求し生まれたハイコストパフォーマンスなアジングロッド
アジングに求められる繊細な操作性と超高感度を追求し、ジグ単での必須アイテムとも言えるハードソリッドティップ、バットセクショングラファイトクロスLVを採用。徹底的に無駄を省いてシンプル・イズ・ベストを具現化したコストパフォーマンスの高いアジング専用ロッド。
ロッドの外観やガイドなどのパーツについては以前フクシゲがスクープでお届けした下記記事を見ていただきたい⇩⇩
今回はコルトUXシリーズの中でも、ジグ単を中心とし、オカッパリやボートなどあらゆるシチュエーションで使用出来るアジングスペックど真ん中な「20GCORUS-642L-HS」をインプレッションしてきました!
スペック
●全長:6ft4in ●パワー:ライト ●ティップ:ソリッド ●対応ルアーウェイト:0.5~5g ●対応ライン:FC 3lb ●アクション:エクストラファースト ●定価:12,500円
ファーストインプレッション!
フカポン 「値段はリーズナブルなのに、ものすごく本格的。アクションもこの値段帯にはない掛け調子。コスメもシンプルなんだけど、元々、装飾を排してシンプルなのがアジングロッドの特徴でもあるので、全然安っぽい感じはしない! これは名機の予感!!」
大木「これぞアジングロッド! 見た目もオリムピックらしさと1万3000円とは思えない高級感があります!ロッドを触った感じも軽くて感度が良さそう。またハイエンドほどパリッと硬すぎず、軽いジグヘッドもキャスト出来、操作もしやすそう」
ふくしげ 「黒地に差し色のシルバーが非常にクール!名作・コルトシリーズの流れを汲んだデザインで安心感がありますね。そしてなにより明らかに軽い! 価格が分からなくなるほどよく出来ている印象で、個人的には好みな調子のアジングロッドです」
キャストフィーリング:アジングロッドらしい先調子、振り抜けが軽い!
フカポン「ファストテーパーでスティッフな印象なので、ビギナーには少し投げにくいかも。でも、ある程度慣れた人なら問題なし。ダブルハンドで丁寧に投げれば、軽いジグヘッドでも素直に飛んでいく。シングルハンドもロッド自重が軽いので、違和感なく扱える。掛け調子のロッドに慣れている人は扱いやすい汎用度はあります」
大木「先調子だけれどもキンキンに固くないので、軽量ジグヘッドも投げやすい! ワンハンド、ダブルハンドどちらでも非常に投げやすかったです!! ただし、軽いが故に同価格帯以上のリールでなければバランスをとるのが難しそう」
ふくしげ 「ロッドが軽く、振り抜いたときにもスピードが出るので、風が吹いてても投げやすい!ただし、先調子で竿が曲がりにくいのでビギナーが投げるのはちょっとコツが居るかも。あと大木さんも述べていたように、ロッド自体が軽いのでリールを選びそう」
操作感:軽さゆえに操作感もスムーズ!
フカポン「操作感ですが、誤解を恐れずに言うと、価格相応だと思います。ネガティブな意見ではなく、アジングに必要な感度情報を違和感なく扱えるのでビギナーには非常に扱いやすいと思います」
大木「ロッドが軽いので、シェイクも非常にしやすくて、シェイクした後のストップでもティップが「ピタッ」と止まる。ジグヘッドの操作感もしっかり伝わってきますね」
ふくしげ 「軽いのでロッドを立てた操作がしやすく、シェイクもしやすいです!アジングロッドのダイレクトな操作感を思いっきり味わえます!」
感度:アジングに必要な情報量がしっかりと伝わってくる感度!
フカポン「第一印象では、かなりピリピリしたロッドなのかなと思っていたのだけど、使ってみるといい塩梅に収まっています。無駄に感度も良すぎず、必要な情報を手元にしっかりと増幅してくれます。アジングロッドは感度が良ければ良いほどいいというのは間違い(特にビギナーには必要ない)と考えていて、不必要な雑音を拾わないのでグッド」
大木「上位機種ほどの感度では無いけれど、初心者が初めて使うには相応の感度。投げやすさ、値段を考えれば十分過ぎます!」
ふくしげ 「個人的には持ったときの第一印象の割に感度は普通でしたね~。でも実釣当日はラフコンディションだったのですが、しっかりとアタリを感じて掛けていくことはできました! キンキンの感度というよりかは湿った感じ(モゾっ)といった感度ですかね」
ファイト:ドラグセッティングがキモ
フカポン「掛けてみた感じでは、良い意味でスタンダード。しっかりとドラグのセッティングをして使えば、アジングロッドとしての優等生っぷりを発揮します。粘りで躱すタイプのロッドではないので、常にロッドをある程度曲げてやり、ランディングに持ち込みたいですね。焦りは禁物、他の2本よりは強引にファイトすると身切れバレなどが増えるかと」
大木「フッキングも含め、しっかりとファイトは楽しめました。ただ、釣りの前にドラグセッティングはしっかりしておいた方が良いですね。先調子のソリッドティップなのですが、ミッドからベリーの部位は反発力が高いため、ドラグを緩めにセッティングすることにより余裕を持ってファイトすることが出来ます」
ふくしげ「ファストテーパーでベリーが固めなので並サイズのアジだとあまり竿を曲げること無く上がってくる。ドラグセッティングもちょっとシビアになってきそう」
総評&こんな人にオススメ!
低価格ながら、本格的なアジングロッドに比肩するようなロッドの軽さと感度。「これがアジングロッド!」ということを分かりやすく表現しているロッドです。
コルトUXをメインインプレ担当した大木的には、今回インプレッションした3本(コルトUX、BRS、オーシャンゲート)の中では断然コルトUXがオススメです。
そして更に感度や軽さ、使いやすさを求めて行く際にも同コルトシリーズでステップアップしていけばその性能差をしっかり感じていけるかと思います。
ただ、唯一懸念点があるとすればロッドが非常に軽いので、安めな比較的重いリールだとバランスを取るのが難しいかもしれません。合わせるリールは買える値段の範囲内で極力軽いものを選んだ方が良いと思います。個人的には1000~2000番台で重量が200g切っているもの、ストラディックやソアレBB(シマノ)レガリスLTやフリームス(DAIWA)などがカラーリングもマッチしてカッコ良さそうです!
こんな人におすすめ!
・他のルアーフィッシングは経験済!新たにアジングにチャレンジしてみたい!
・基本的に先調子で硬めのロッドが好み!
・アジングは既に中級者以上。サブロッドとして使ったり友人の貸したりする際にもう1本欲しい!