初心者でも手軽に楽しめる釣り、ショアジギング。しかし、単純にタックルを揃えてジグを投げるのではなく、装備品などにも注目していただきたい。ショアジギのメッカ、湘南に店を構えるアンテナショップ・キャスティング平塚店のスタッフに、様々な視点からタックル選びを解説してもらった。
ショアジギのメッカ・湘南の釣具店スタッフなら何でも知ってるハズ!?
ショアジギの盛んな湘南エリア。この釣りのことならなんでもお任せ! 的な釣具店を探して、たどり着いたのが今回取材で伺ったキャスティング湘南平塚店だ。
ルアー担当の木部さんに、昨今のショアジギ事情からタックル選びまで、根掘り葉掘り話を聞いてみることにした。
木部「例年は4月の後半くらいになると、ワカシやサバの釣果が聞こえるようになってきます。現在の西湘サーフでは30㎝くらいのワカシや40㎝くらいのサバがメインターゲットになっていますね」
西湘の釣り物はその後どう推移していくのでしょうか?
木部「年によっても異なりますので、なんとも言えませんが、去年に関しては11月・12月くらいになりイナダやワラサクラスが回ってくるようになりました。最大で10㎏クラスのブリの釣果もありましたよ!」
そんな夢のような魚を船に乗らず、しかも関東近郊で狙うことができる…。ショアジギって、なんて素敵な釣りなんだろう♡
木部「ショアジギングは各地で流行していますが、タックル等は地域やターゲットによって若干の差があります。湘南エリアは比較的ライトですが、沼津周辺エリアはメータークラスのシイラが釣れる可能性もあったりするので、タックルの基準自体が若干強めのスペックのものになってきたり」
なるほど。一口にショアジギと言っても、道具選びは場所に合わせて慎重に行わなければならないようだ。身の回りのアイテムからタックルまで、ショップスタッフ厳選のアイテムを教えてもらった。
湘南エリアのロッドは“40g”が投げられればOK!
木部「湘南なら40gのメタルジグに対応できれば、比較的ライトな組み合わせでも十分釣りになります。初心者から中級者クラスの方であれば、ジグキャスターライトです」
【スペック】
●全長:2.95m ●継数:2 ●仕舞寸法:152cm ●ライン:PE0.6~1.5号 ●ルアー:10~40g ●価格:2万6000円(税抜き)
木部「ただ、もしご予算に余裕があるなら、ぜひモンスターサーフMSS-1052-TRがおすすめです。振り抜けはいいし、軽いし、一度触るとそのよさが明確に分かってしまうかと思います」
【スペック】
●全長:10ft5in ●継数:2 ●ライン:PE1.5号(マックス)、1.2号(ベスト) ●ルアー:42g(マックス)、M23g /V28g(ベスト) ●価格:6万4000円(税抜き)
沼津エリアは調子硬めの“60g”対応ロッドを!
木部「遠浅の湘南に比べて、沼津サーフは水深もあり潮の流れも聞きやすいんです。そうなると重たいジグを使ったりするので、湘南スペックよりもややハードなものが必要になってくる。またメーターシイラが掛かったときのことを考えると、60g程度のジグまで扱える、ライトな調子の中でも硬めのものがおすすめです」
ここで木部さんがチョイスしたのは海の彼方へぶっ飛ばすダイワの『オーバーゼア』と目標地点を正確にぶち抜けるシマノ『コルトスナイパー』だ。
【スペック】
●全長:3.12m ●継数:2 ●仕舞寸法:169cm ●自重:200g ●ライン:PE0.8~2.0号 ●ルアー(ジグ):10~65g ●価格:2万4000円(税抜き)
【スペック】
●全長:3.12m ●継数:2 ●仕舞寸法:169cm ●自重:200g ●ライン:PE0.8~2.0号 ●ルアー(ジグ):10~65g ●価格:2万4000円(税抜き)
ショアジギリールは“4000番”! ハイorローはお好みで
木部「上位機種だとイグジストより、モノコックボディ+メタルギア採用のセルテート。大型の魚がかかればリールに負担がかかるので、軽さよりも剛性を重視するといいかと思います」
【スペック】
・LT4000-C
●巻取り長さ:82 ●ギヤ比:5.2 ●自重:235g ●最大ドラグ:12kg ●糸巻き量:PE1.5号-200m ●ベアリング(ボール/ローラー):10/1 ●価格:4万9500円(税抜き)
・LT4000-CXH
●巻取り長さ:99 ●ギヤ比:6.2 ●自重:235g ●最大ドラグ:12kg ●糸巻き量:PE1.5号-200m ●ベアリング(ボール/ローラー):10/1 ●価格:4万9500円(税抜き)
木部「ビギナーの方にはレガリスがおすすめです。この価格帯で基本性能が十二分に盛り込まれているので、十分戦力になります! どちらもLTコンセプト採用モデルとなります」
【スペック】
LT4000D-C
●巻取り長さ:82 ●ギヤ比:5.2 ●自重:245g ●最大ドラグ:12kg ●糸巻き量:PE2号-300m ●ベアリング(ボール/ローラー):5/1 ●価格:1万1200円(税抜き)
LT4000D-CXH
●巻取り長さ:99 ●ギア比:6.2 ●自重:245g ●最大ドラグ:12kg ●糸巻き量:PE2号-300m ●ベアリング(ボール/ローラー):5/1 ●価格:1万1200円(税抜き)
フィールドで使い分けるPEライン
ラインについては、木部さんも愛用するスーパーフッ素加工が施された「キャスティングPEショアマスター」、8本撚にしては安価な「R18完全シーバス ステルスグレー」、耐久性に定評のある「デュラセンサー8ブレイド+Si2」をおすすめしてくれた。
木部「湘南界隈で言えば、遠浅なのでドラグが使えるという点があります。そのため極端に太いラインはいらない。1号を基準にして、釣りのスタイルに合わせて0.6号~1.5号くらいがラインのキャパシティになるかと思います。ただ、西伊豆や沼津周辺になってくると最低1.5号は必要ですね。ラインの長さに関しては、最低200。300mあると安心です」
確実な釣果はリーダーの強度から!
木部「リーダーは湘南でいくと3号が基準で太くて5号程度。シーバスと同じようなセッティングで挑めます。これが西伊豆や沼津だと最低5号は必要になってきます。選択基準としては、やはり強度の高いものが好ましいです」
遠浅の湘南と深場の西伊豆、沼津の違いが木部さんのリーダーチョイスにも現れてくるようだ。それでは実際に木部さんが使っているリーダーとは?
木部「一番のおすすめはグランドマックスですね。使っていて、ワンランク上の強度を感じます。これに対して、プレミアムマックスショックリーダーはしなやかなタイプ。スーパーライトの釣りであればこちらの方が合うと思いますが、その辺りは好みも影響してきます。ノットに自信がなかったり、スピーディに結束したければお手軽なクイック®リーダーのチョイスもありです」
次回は湘南~沼津までを知り尽くした木部さんがおすすめのメタルジグをご紹介! 見逃すな!!