でかバスハンティングには欠かせない「デプス」のハイポテンシャルなルアーたち。2021年にはマグナムサイズのジャイアントベイトが立て続けに5つ登場する。長年開発が続けられてきた『ギラギラコウゲキ』もついにリリース予定だ。それぞれについてデプス代表の奥村和正さんに話を伺った。そのビッグでヒュージなサイズと釣力に驚け!
ギラギラコウゲキ【365mm/320、350g】
長きに渡る開発期間を経て繰り出される
デプスの新たな「超マグナム」ビッグベイト
マグナムベイトとして第1線で活躍する、スライドスイマー250。
これを超えることができなければまったく意味をなさないという信念のもと、新たなビッグベイトは開発を進められてきた。
魚を寄せる強烈なギラツキ。スライド幅の大きいダート。これらを追い求め、長期にわたる開発期間を経て、「超マグナム」ビッグベイトがまもなくお目見えする。
奥村「もう7年、8年開発をやっている。さすがに、動きもサカナを引っ張る力も、耐久性も追い込めた」
奥村「最終プロトでは、推定5kgオーバーを含め、1日6発バラした。全部掛からなかった。丸見えバイトでも掛からずに、回収時に別の魚が吹っ飛んできたけど、それも掛からず。1回はガードが曲がってて、丸呑みバイトを邪魔していた。マグネット方式がダメなのかという疑念がわいた。だからもう少しだけテストします」
ルアーのアゴから生えているワイヤーガードは、ラインスラックでフックがラインを拾わないように、そしてウィードレス化を企図したもの。
奥村「現状ではフロントフックだけマグネットで固定してあるので、ライントラブル対策とジャークでキレが多少ですが向上しています。ゆっくり引きなら、ばっちり掛かる。2点掛かりとかね。でも高速ジャークになると、軒並み掛からなかった。その部分の改良が必要かと。でも、今年中に出すというのは断言します。お待ちください」
一切の妥協を許さず追い求め続けた試行錯誤は、高次元のレベルへとブラッシュアップされ到達点はすぐそこ。
アクションとしては、魚の目線から外れてはまた視界に入り込むことでリアクションバイトを誘発させる、超ワイドなダート軌道が大きな特徴だ。
これに加わるのは、フラットな300mmボディから放たれる強烈な水押し波動と広範囲にギラつかせるフラッシング効果。サイズだけではない、超弩級の存在感を放つことは間違いない。
【スペック】
●全長:365mm ●自重:320g(フローティングモデル)、350g(シンキングモデル)
ビッグミノー【250mm/180g】
奥村和正をも唸らせ、欲しがらせる
山田祐五渾身のどでかミノーがお目見え!
マザーレイク琵琶湖北湖をホームフィールドとし、そこで培ってきた独自の理論で周囲が圧倒する釣りを魅せ続けてくれる「北の鉄人」山田祐五さん。
彼が手掛けるビッグジャークベイトの全貌が見えてきた。全長250mm、180gのマグナム級だ。
奥村「山田祐五プロ開発のミノー。まじまじと見るのは初めてやけど、このリップはイケてるわ! フック4本でミスバイトしようがない(笑)。ビッグベイトのシルエットに頼っていた部分を、動きとスピードでリアクションバイトさせるという考えかな」
奥村「これ、飛距離もハンパなく出るよね。ジョイントルアーだと失速したりするけど、これは1.5倍くらい飛びそう。超ハイスピード、超イレギュラーダートで騙せるし、それと、顔と模様がビワマス…そんな美味いベイトを食わせるのか。さすが北湖でやりこんでる祐五だけあるな。個人的にも強烈に欲しい、一番楽しみなルアーや」
ただ巻き、ジャーク、トゥイッチというミノーの基本アクションを高いレベルで兼ね備えた究極の王道を、マグナム級のビッグミノーとして実現させる。
でかバスへと焦点を絞り込んだ北の鉄人渾身のスープアップミノーの発売が待ち遠しい。
【スペック】
●全長:250mm ●自重:180g
ビッグペンシルベイト【230mm/100g】
細身と太身のビッグペンシルベイト
悩んだ末に「どっちも出します!」
デプスのビッグルアーの勢いはまだまだ止まらない。
今度は、トップの王道と言えるペンシルベイトなのだが、全長230mm、自重100gとこれもバスフィッシングの想像を超えたビッグサイズだ。
現在、2つのボディタイプでテストが行われているとのことだが…。
奥村「2タイプあります。細身と、太身。どっちにするか迷ったあげく、どっちも欲しいという結論に達した(笑)。一日投げるなら、細身のほうがラクかな」
テールがやや下がり気味の浮き姿勢で魅せる幅を抑えたスケーティングアクションは、230mmサイズとは思えない低抵抗だという。おかげで1日中軽快に操れるほどの操作性をみせてくれるビッグペンシルベイトに仕上がった。
奥村「フレッシュウォーターやべた凪下では細身の方がスケーティングしやすくて扱いやすい。だけど湖面がざわついたり、濁ったりで存在感を出したいときは抵抗感も少しある太身が良い。水押しのトルクがエグいんで、ちょっとじゃじゃ馬だけど(笑)。ケタバスフォルムで始まった開発が、いつの間にか東京湾シーバスも視野に入れたペンシルになりました。ほぼ完成です」
230mmのペンシルベイトと聞くと、シーバスを超えて「ヒラマサでも狙うのかな」という気持ちになる。
そんなルアーを投げて、淡水面が爆発するような水飛沫をあげた日には、バスマンとしてたまらない気持ちになるに違いない。
【スペック】
●全長:230mm ●自重:100g
NEWハイサイダー【250mm/195g、172mm/75g、145mm/45g】
マテリアルを見直して、廃盤からの復刻へ!
様々な状況下にアジャスト可能なサーフェスランナー
サイレントキラーやスライドスイマーに続くリニューアル第3弾は、『NEWハイサイダー』。
惜しまれつつも廃盤となっていた機体が、ABS樹脂製中空ボディへと刷新された4ピースボディへと進化を遂げてまさかの復刻!
奥村「オリジナルでは発泡樹脂だったが、中空ABS樹脂に変えると同時に、フェザーフックをやめてテールに変えた」
旧モデルが発売されていた時代はビッグベイトで豪快に食わせる術が確立されていなかったのだという。チェイスがあっても食わず、バイトがあってもテールバイトのみ…。
旧モデルの尾部のフックは、そうしたバスを拾うためのものだったのだ。
奥村「今ではビッグベイトゲームが洗練されて、頭から本気食いさせられる術が確立している。だから拾うためのフックより、生の波動を出せる後方波動のテールが必要になった。もっとタイトに、もっとスピードで食わせられるバスがいるというのが分かったので」
ジョイントアングルを可変させることにより、多連結によるナチュラルなアクションが多彩になる。
また、リップを取り外せることにより、サーフェスやクランキングへの切り替えも可能。様々な状況にアジャストできるルアーとなる。
ラインナップは250、172、145mmの3モデルだ。
奥村「リップは脱着式にして、リップレスでも使えるようにした。高速巻き仕様のサーフェスランナー。ジョイントの折れ角も間接ごとに煮詰めてある。これもほぼ完成です」
【スペック】
ハイサイダー250
●全長:250mm ●自重:195g
ハイサイダー172
●全長:172mm ●自重:75g
ハイサイダー145
●全長:145mm ●自重:45g
FUNA type SWIMBAIT【370mm/800g、130mm/38g】
驚愕の37cm800gボディ!
超弩級のフナ型マグナムスイムベイト
さまざまなベイトフィッシュを捕食しているバス。
ベイトのサイズを度外視してまでも果敢にアタックしてくるその様に、年々ビッグベイトゲームが浸透し、定番になりつつある。
そんな中デプスが送り出すのが、記録級のモンスタークラスを狙い撃つことができる、超リアルな超弩級のフナ型マグナムスイムベイトだ。
奥村「これも、もう3年掛かってる。初期のプロトがね、とにかく重い。当たり前だけど。サカナの反応はエグいが、食うまでには至らなかった。なのでちょっとサイズダウン。着水の衝撃でフックがズレるのをどうしても防げなくて。でも、試行錯誤してきてやっと煮詰められそう。でかいのが釣れるというんじゃなく、コレで釣りたいというルアーです」
ワイヤーアシストによるシステムで後方のフックを固定。これにより、モンスターバスとのファイトにも耐えられる。
130mmサイズにおいては、インラインスルーシステムを採用し開発が進められている。
誰もが「スイムベイトも、ついにここまできたのか」と感嘆するはずのスペックは、半端なくデカいと思ったあのギラギラコウゲキさえも凌ぐ全長37cm、重量800g。
もはや、でかブナそのものといったフォルムだ。ビッグベイトルアーに、まだ終わりは見えない。
【スペック】
FUNA type SWIMBAIT 370
●全長:370mm ●自重:800g
FUNA type SWIMBAIT 130
●全長:130mm ●自重:38g