パワーで寄せて、サイズで食わせる。ありそうでなかった小型フィネスミノーを生み出したのは、同じジャンルでも同じモノ(ルアー)は作らないと言うismのこだわりがなせるワザ。システムハイパワーフィネスプラグの末っ子、シャローレンジ潜行モデルが今春ついに解き放たれる!
ismの2021ミノー『ピペン』は見た目にそぐわず…?
今年4月に発売が予定されているismの新ルアー、『ピペン』。
【スペック】
●ウエイト:約5g ●サイズ:65mm ●タイプ:サスペンド ●潜行深度:0.5~1m ●フック:RYUGIピアストレブル #10 ●本体価格:1,650円(税別)●2021年4月発売予定
一見しただけでは普通の小型ミノーに思えるかもしれないが、ismの理念は「市場にあるものと同じものは作らない」。単に見ただけでは気づけないヒミツが隠されているはずだ。
ism代表、杉山貞圭氏にこの『ピペン』についてお話を伺った。
開発ブレーン、skillfull岡本巧氏の理想とするハイパワー小型ミノー
杉山「ウチには岡本巧というルアープロデューサーがいて、彼が言うにはいまの世の中にあるちっさいミノーって弱いんですと。小さいがゆえに弱いルアーになってしまうんですよ。世の中の小さいシャッドやミノーってサイズのまんまフィネスに寄っていってしまう」
当然のことながら、小さいルアーはサイズのボリューム感で魅せにくく、魚を寄せるためのパワーはどうしても弱くなりがちだ。
杉山「でも、小さいルアーでパワーがあるのって釣れると思うんですよ。パワーで遠くから魚を寄せやすくて、来てみると小さくて一口サイズだからパクッ!っとなりますよね(笑)」
同じコンセプトのルアーが同社のシャッド「クローザー」。
杉山「クローザーはシャッドですが、今度はしっかり水を押して強い小型ミノーを作りたかった。だから、ピペンは同サイズの他のミノーと比べると明らかに引きが強いです」
杉山「小型のプラグはフィネスだと言うイメージを普通の釣り人さんは持ってるでしょう。ただ小型でもアクションが強いルアーもあれば弱いルアーもあるって理解していれば、そこだけでローテーションできるじゃないですか。そうなると『ピペン』も代わりのきかないアイテムになると思うので、そのローテに加えてもらえたらなっていう意図があります」
タフなときほど強かった!? ピペンの使い方&出しどころ
杉山「基本的にはバーッて巻くと強いルアーです! トゥイッチやジャークを入れると水を押しながらドリフトするイメージです。素のアクションが強いので左右に飛ぶことはないんですよ。ポーズもあまり気にしないで、テンポよく動かしましょう」
杉山さんがピペンの「魚を寄せる力」の強さを実感したのはとりわけタフな状況下だったという。
杉山「いまのところ、僕がバスを釣ってる状況が、釣れないって言われているときが多いんですよ。琵琶湖でディープもミドルもダメでシャローをやってもなかなか口を使わない…ってときにたまたま『ピペン』で当たったみたいな」
杉山「芦ノ湖でもそういうことはありました。たぶんアクションの強さがちょうど効いてるんでしょうね。芦ノ湖はドクリアなんで、引いてるとすごい勢いでバスが飛んでくるんですよ。寄せる力が強いんだなと。タフなときほど強いルアーは強いなって実感しました(笑)」
ピペンのマッチタックルは典型的な「ベイトフィネス」
杉山「ロッドは66Lみたいなのをよく使ってて、ラインも8lbですね。いわゆる典型的なベイトフィネスって感じです。理由としては、アクションを入れて動かしたいとき、スピニングだとラクなんですけどどうしても軽い。ベイトタックルのほうがアクションは出しやすいかなって思ってます」
杉山「そもそも小型ですけどフィネスではないってのがコンセプトなのでベイトでいいかなと(笑)」
ちなみに『ピペン』という聞き慣れない単語。名前の由来は…?
杉山「(笑)。何にしようかってすごい考えたんですよ。で、ピッて動かしてピンッ!ってなるからピピンだ、そうだピピンにしよう!って決めたんですけど、ピピンあるやん!ってなって、パピプ…そうだピペンだ! となりました(笑)。名前もアクション重視です(笑)。強さがない? うーん、そうですかね、そこまで考えませんでした(笑)」
無限の可能性を秘めた”種=アイテム”を産み出す者達をコンセプトに、使用者がismを見い出せるタックルを世に送り出します。