今やジャークベイトの代表的ルアーとして知られる『ヴィジョン ワンテン』。その派生モデルは何種類もリリースされていますが、とりわけ、早春のフィールドで活躍するとされるのがリップが少し長い『+1』と呼ばれるモデル。2021年はそのダウンサイジングバージョンが登場するのですが、その特徴を、メガバスプロスタッフにして琵琶湖の大人気ガイド・杉村和哉さんに語っていただきました!
【Profile】
杉村和哉(すぎむら・かずや)
凄腕の琵琶湖フィッシングガイドであるとともに、近畿圏の野池情報にも精通。ストロングかつテクニカルなスタイルでバスを量産。メガバス、レインズ、キサカ、ラインシステム、BIGFISH1983がサポート。
ワンテン+1 Jr.(メガバス)
【スペック】
●全長:98mm
●重さ:3/8oz
●タイプ:サスペンド
小さくなっても『+1』の魅力は失っていない!
杉村さんは琵琶湖ガイドでもよくワンテンシリーズを使われていると思いますが、『+1 Jr.』が出るとなったときの感想を率直にお願いします!
杉村「正直言ってちょっと不安でした。というのも、ルアーのダウンサイジングって、図面をそのまま縮小するような方法で行うと動きが変わってしまうことがあるんです」
浮力や水の抵抗のかかり方とか、大きさが変わっただけでは対応しきれない部分があるということですね。
杉村「オリジナルには無い、『+1』だからこその強みというのは大きく分けて2つあります。より深く潜ることと、左右へのしっかりとしたダートです。小さくなってもこの点は変わらないで欲しかったんです」
実際に使ってみて、いかがでしたか?
杉村「それが『+1』のままでした! 潜行レンジこそ若干浅くはなりますが、+1で狙っていたときと同等のレンジが狙えます。また、アクションも同様で、しっかりと左右にかっ飛ぶようにダートしてくれます!」
ダウンサイジングで得たもの
性能としてはオリジナルサイズの『+1』のいいところを踏襲しているということですが、小さくなったことで新たに得られた強みはあるのですか?
杉村「もちろんありますよ! 例えば、ボリューム感が抑えられたことで、オリジナルサイズに比べてより小さいサイズのバスからも反応が得られやすくなっているんですよ」
釣れるサイズ感を問わなければ、オリジナルサイズよりも釣果が上がりやすくなるわけですね!
杉村「あと、マッチ・ザ・ベイト的に考えて、全国の多くのフィールドで使いやすいサイズになっていると思います。よく見るベイトフィッシュのサイズにより近い。琵琶湖もここ最近ワカサギが重要な要素になってきているので、ジュニアサイズは重宝すると思いますよ」
水深2mオーバーを丁寧に攻めろ!
ワンテン+1 Jr.ですが、杉村さんは実際、どうやって使っているんですか?
杉村「普通のジャークベイトと一緒で、2ジャーク1ポーズが基本です。投げて、ハンドルを5~8回ほど巻き、丁寧にジャークしていきます。これで水深2.2mほどのいいレンジを通してこられます」
この深さが肝なんですよね。
杉村「そうなんです。オリジナルのワンテンやJr.では届かない水深。3月初旬から4月の中頃など、水温がまだ上がりきらなくてバスも気難しい季節はとくにこの深さが重要になってくるんですよ」
他の時期は使わないんですか?
杉村「状況次第ではいつでもですが、やはりワンテンに比べて深く潜ることがポイントになりますね。例えば秋でも、大雨が降ってバスのレンジが下がっているときであれば『+1』の潜航深度が役立つはずです」
ジャーク以外の使い方はいかがですか?
杉村「釣れるジャークベイトはただ巻きでも釣れるというのが持論です(笑)。ハイピッチなウォブンロールアクションが魅力的ですよ。あとはストップ&ゴーやポンプリトリーブもいいですね。+1 Jr.はピタッと止まってくれるので、これらの使い方とも相性がいいんですよ」
オススメタックルもお願いします!
杉村「ロッドは、メガバスのヴァルキリーであれば、VKC-66M+かVKC-67ML。一般的なところでいうと、6ft5in前後のミディアムライトくらいですかね。カーボン製のクランキングロッドとかがいいと思います。ラインはフロロの12lbです」
おすすめカラー3選
最後におすすめのカラーがあればお願いします!
杉村「琵琶湖はもちろん、野池からクリアなリザーバーまで、あらゆるフィールドに合わせやすい『和銀オイカワ』
杉村「琵琶湖の北湖でも南湖でも、つまりクリアウォーターでもマッディウォーターでも使いやすい、水色問わず活躍してくれる『Mシャンパンキンクロ』」
杉村「特にクリアウォーターでの活躍が期待できるのが『GLXコットンワカサギ』です。一見するとかなり攻めたカラーのようですが、実は背中のピンクが人には見やすく、バスには見られにくいカラーだと言われているんですよ!」
杉村「このあたりがおすすめですよ!」