『スタンドアウト』はレジットデザインが仕掛ける「自由に遊ぶためのバスロッド」



2021年、レジットデザインからワイルドサイドに続く新たなロッドブランドが誕生する。その名はスタンドアウト。ワイルドサイドとの違いやこのロッドに秘めた思いを、鬼形 毅さんが語った。 

ロッドエンジニアありながらトーナメンター、2つの顔を持つC.O.O.

【Profile】

鬼形毅(おにかた・たけし) 

レジットデザインC.O.O.として、ロッドのデザインとブランドのプロデュースを手掛ける。現在も競技の舞台に身を置き続けている第一線のトーナメンターでもある。バスフィッシングの豊富な知識を活かし、艇王などの解説者としても活躍。 

もっと手軽に、もっと自由にバスフィッシングを楽しむためのロッド 

すべて19,800円(税込み)で、幅広いアングラーが手を伸ばせる!

満を持してリリースされるレジットデザインの新たなブランド、スタンドアウト。まず、このシリーズの開発の経緯を聞かせてください。 

鬼形「レジットデザインはこれまで7年間、ワイルドサイドをメインに専門的なバスロッドを作ってきました。用途は細かく分類されて、特化したモデルを中心にラインナップしています。 

そんななかで、もっとリーズナブルなロッドが欲しいというニーズもありました。そこで、もっとわかりやすい竿というか、バスフィッシングの基本に立ち返るロッドも欲しいということで、このスタンドアウトを作りました。 

自分たちは店頭でのイベントなども積極的に行なっているんですが、ワイルドサイドはリールもラインも、ときには使うフックまで指定して使い方をレクチャーすることもあるんです。やはり、そこまでの専門的なところまでではなく、もっと手軽に、自由に遊んでもらえるロッドも必要なんじゃないなと思ったんですね」 

やはりオカッパリアングラーにもっとアピールしていきたいという思いもあったんでしょうか? 

鬼形「オカッパリ用ロッドとボート用ロッドでは、個人的には大きな線引きはないと思っていますが、やはりワイルドサイドではボートからの釣りに特化したモデルがありました。そこで、スタンドアウトのラインナップはベーシックに、撃つ釣りも巻く釣りもオールマイティにできるロッドをラインナップしています。それが結果的に岸釣りでの汎用性に繋がっていると思いますね。 

価格はすべてのモデルが19,800円(税込み)。エントリーモデルとして選んでもらえる値段設定ですが、ビギナー向けやオカッパリ用というつもりはないので、ラインナップの中から好きな番手を見つけて、自由な発想で使ってもらえたらと思います」 

ロッドは全部で17機種で、そのうち7本が2ピース。1ピースモデルはグリップ着脱式になっており、携行性に配慮した作りになっている。 



ラインナップ 

ベイトキャスティング(1ピースモデル) 

モデル 全長 対応ルアー 対応ライン パワー 
SOC 66L+ 6ft6in 3.5~11g 6~14lb L+ 
SOC 66XH+ 6ft6in MAX 4.5oz 14~30lb XH+ 
SOC 610M 6ft10in 5~18g 8~16lb 
SOC 610MH 6ft10in 5~21g 10~20lb MH 
SOC 70H 7ft 10~42g 14~20lb 

ベイトキャスティングモデル(2ピース) 

モデル 全長 対応ルアー 対応ライン パワー 
SOC 65L+ -2 6ft5in 3.5~11g 6~14lb L+ 
SOC 69M -2 6ft9in 5~18g 8~16lb 
SOC 69MH -2 6ft9in 5~21g 10~20lb MH 
SOC 611H -2 6ft9in 10~42g 14~20lb 

スピニング(1ピース) 

モデル 全長 対応ルアー 対応ライン パワー 
SOS 63UL 6ft3in 0.9~5g 2.5~5lb UL 
SOS 65UL 6ft5in 0.8~5g 2~5lb UL 
SOS 65L 6ft5in 1.8~7g 2.5~5lb 
SOS 65ML 6ft5in 1.8~11g 3~6lb ML 
SOS 69ML 6ft9in 3~11g 3~6lb/PE0.6~1号 ML 

スピニング(2ピース) 

モデル 全長 対応ルアー 対応ライン パワー 
SOS 62UL -2 6ft2in 0.9~5g 2.5~5lb UL 
SOS 64L -2 6ft4in 1.8~7g 3~5lb 
SOS 68ML -2 6ft8in 3~11g 3~6lb/PE0.6~1号 ML 

ガイドはステンレスフレーム+アルコナイトリング。コストパフォーマンスを抑えつつも、使い心地は損なわれていない。 

スピニングモデルにはフックキーパーが標準装備されているのも嬉しいところ。 

かゆいところに手が届く全17本のラインナップ 

汎用性が高いからオカッパリでもボートでも使える 

ラインナップは17機種で、ベイト9本にスピニングが8本、そのうち7機種が2ピースです。 

鬼形「2ピースロッドはワイルドサイドでも望む声があって、2ピースはどこかで出さないとなという気持ちはありました。最近は技術的にも素材的にも、2ピースのクオリティはどんどん上がっていますから、それで今回のスタンドアウトに入れました。 

全部で17本ありますので、ベーシックなラインナップのなかにも、ワイルドサイドで培った専門性を取り込んだ竿もあります。ベイトフィネスモデルや、ビッグベイトが使えたりミドストができたりというロッドですね」

鬼形「なので、ワイルドサイドで揃えていて、足りない部分をスタンドアウトで補強するという考えもありだし、スタンドアウトでメインどころを揃えて、もっと細かく特化した釣りにワイルドサイドを選ぶという、その両方の選び方ができると思いますね。オカッパリでもレンタルボートでも、いろんなスタイルにマッチするロッドシリーズだと思いますよ」

各セクションの素材的にはどのような特徴があるでしょうか? 

鬼形「ガイドやグリップなどは、コストを抑えつつ使用感や強度のバランスを考えてセレクトしています。やはり大きく違うのはブランクス。ワイルドサイドにはアラミドレインフォースメントの補強が入っていますが、スタンドアウトはカーボン含有率を上げた、レジットデザインオリジナルのブランクスを採用しています」 

デザインはブラックを基調としたイメージになっています。 

鬼形「ワイルドサイドはパープルのイメージが強いと思うんですが・・・、といっても実はそこまで紫のパーツを使ってはいないんですけどね、まぁ一方で、スタンドアウトはもっとシンプルなデザインでいこうと。グリップはEVAにすることで全体的にブラックな色合いになったので、そこにゴールドとシルバーの色味をプラス。本来はもうちょっと派手な感じもあったのですが、あれもいらないこれもいらないと、引き算でデザインをしていきました。どんなスタイルの釣りにもマッチするように、シンプルに仕上げていきました」 

ブラックをベースにゴールドとシルバーを配色。スタンドアウトには、出る杭になることを恐れず、自由に楽しんで欲しいという思いが込められている。 

己の信念に従って、自由にバスフィシングを楽しもう! 

では、スタンドアウトの名前の由来はなんでしょうか? 

鬼形「直訳すると、目立つとか際立つといった意味ですね。また、ロゴには“己の信念に従え”という『Follow your Soul』という言葉も入っています。出る杭は打たれるといいますが、その出る杭でいいじゃないかというメッセージもありますね。釣りは本来、とても自由な遊びですから。流行を追うだけじゃもったいないですからね。承認欲求や同調圧力で、みんな同じような釣りばっかりしているのが現状の今のバスフィッシングで、もっと気軽に遊んで欲しいというメッセージです」 

では最後に、このスタンドアウトはどんな人に使って欲しいですか? 

鬼形「スタンドアウトをきっかけに、もっと深く取り組んでいこうと思っている人に使って欲しいですね。バスロッドを1本しか持っていない人の次の2本目とか、スタンドアウトからベイトとスピニングを1本づつ持っているから、さらに1本増やして釣りの幅を広げてみようとか。新たなステージに上がる人にぜひ使って欲しいですね」