「強度と感度」に徹底的に拘ったバス釣り用ナイロンラインの最高峰!『オルトロス DU-S ナイロン(XBRAID)』



釣り糸として長年様々な魚種や釣法で活躍してきた「ナイロン」。バスフィッシングにおいてもビギナーにも扱いやすく、トラブルレスなことは周知の事実。現在では主に巻物と呼ばれるファーストムービング系ルアーでは抜群の性能を発揮し、多くのエキスパートも愛用する。そんな同ラインにおいて、弱点を克服した「究極」のナイロン「オルトロスDU-Sナイロン」がXBRAIDから昨年リリースされた。一体どのような機能的アドバンテージを手にいれたのか。その特徴を改めてXBRAIDスタッフに解説して頂こう。

解説して頂くのは大手釣具問屋のラインスペシャリスト!

【Profile】福元秀樹(ふくもと・ひでき)

大阪を拠点にした大手釣具問屋・(株)魚矢の『エックスブレイドYGK課』というライン専門部署に所属し、マーケティングおよび生産管理を担当。日本各地で釣れる魚種の違いや釣り方の違い、そして自然環境の違いなどから生まれるさまざまなライン需要に応えるべく、いつも頭の中は糸のことで一杯のラインスペシャリスト。

オルトロス DU-S ナイロン(XBRAID)

【スペック】

●サイズ:12~30lb
●糸巻量: 100m
●素材:ナイロン(比重1.14)
●カラー:アルマグリーン
●価格:1,100円(税込み)



DU-S(デュース)ナイロンの特徴とは?

まず頭文字にDU-S(デュース)とついているのですが、これはどのような略称になるのでしょうか?

福元「これは素材名になります。「DU-S=デュラブル・ユーブイ・ソフト」デュラブルというのは耐磨耗、ユーブイはそのままでUVカット、ソフトはソフトタイプ、この3つの特性を持った耐磨耗性がありながら、紫外線に強く、柔らかい糸に仕上がっているナイロンラインということになります。

弊社では以前にもDMVナイロンという耐磨耗性に強いナイロンラインをリリースしていて、非常に好評だったんです。DU-Sはその進化系ということになります

まず耐摩耗性についてですが、通常何も施していない、いわば生のナイロンに比べて耐摩耗性は20倍あります。1号の糸が20号クラスの摩擦でようやく破断するぐらいの耐磨耗性強度になります。

そしてUV加工、通常のナイロンであれば1日使うと強力が半減してしまうんですけれども、DU-Sナイロンは5%程度しか低減しないので強さが長持ちするんです」

そもそもナイロンラインはUV(紫外線)がその性能を落としてしまうのですか?

福元「そうなんです!ナイロンラインの『紫外線』と『吸水性』が2大弱点と言っても過言ではありません。しかし、加工をすることで生のナイロンよりも強度が落ちてしまうケースが多く、弊社に限らずこの弱点を低減するために各ラインメーカーは試行錯誤をしております。

ですがDU-Sに関しましては弊社のナイロン素材の中で、最も強度のあるものを採用しております!

3号でも実質強度が14lb以上出ていて、通常よりも1.2倍以上の強さがあるナイロンに仕上がっています。これぐらいの強さを出さないと、今のナイロンを使われる環境では紫外線劣化など、何回も使われる状況を加味した際に切れてしまうので」

3号なのに4号クラスの強度があるとは!

強度だけでなくフロロのような感度も併せ持つ!

福元「強度と同じく感度も通常のナイロンの倍近い『感度』を備えています。初期感度は、負荷が掛かったとき通常のナイロンだと20%ぐらい伸びてしまうのですが、DU-Sは5%ぐらいの伸び感で、魚が掛かり、負荷が掛かかっていくことでナイロンらしく伸びてくれる。だからこそ感度が良いんです。

フロロカーボン的な硬さも持ち合わせているんですけれども、最終的にはしっかり伸びてくれます」

ナイロンラインに悩めるアングラーはDU-Sを一度試すべし!

DU-Sを使用する際に福元さん的おすすめ使用シチュエーションはやはり巻物?

福元「そうですね、巻物もしくはトップですね。一番ルアーのポテンシャルを発揮できると思います。特にベジテーションなどがあるシーンにおいて、DU-Sでトップルアーを使って頂くと強度の強さをはっきり感じられると思います」

福元「クイックリーにナイロンの比重を使いながら、ルアーを動かしたいと考えるならば、DU-Sは伸びないので操作性は他のナイロンとは全く変わってきます。アクションを掛けた際に、すぐにルアーが追従して動くのか、一瞬間をおいて動きが伝わるのか、そこまで差がはっきりでると思いますよ。

フロロでトップをやるとどうしても糸が入り込みすぎて、使いにくかったりするのですが、ナイロンではまったくない。スラックも伸びがない分取りやすいので巻物やトップにおける使いやすさは顕著に出るのではないかと思います」

やはりナイロンを多様する、特性を理解しているアングラーにおすすめしたい感じですか?

福元「そうですね、今ナイロンをメインで使っていて、伸び感、強度、スラック感などを悩まれているアングラーには救いの一手になるのではないかと思います。ナイロン独自の使いやすさを確保しながらも伸びも抑えているので、フロロカーボン的に使えながら、比重が軽い事によってクランクやトップなどの巻物系のルアーにピッタリなんです。

また、現在ではナイロンでビッグベイトゲームをやられている方も多いので、DU-Sは7号までしかラインナップはないのですが、小型のビッグベイトを多用する方にもおすすめです。

DU-Sは今までYGKが培ってきたナイロン技術の現時点での集大成となる超スペシャルナイロンラインなので是非とも1度お試し頂ければと思います!」