木曽三川のひとつである揖斐川の支流ながら、農業用水路としての役割を果たす大江川と五三川。仙石さん曰く「川というより、細長い野池みたいな感じ」。でかバスの追い詰め方も、河川というより野池っぽい方法だった!!
【Profile】
仙石快(せんごく・かい)
岐阜県在住でismのプロスタッフを務める。大江川・五三川をホームフィールドに、中京~近畿圏でオカッパリゲームを中心に展開。その場その場で感じたことから釣果を導き出す、直感型アングラーだ。
メインベイトのボラの成長にルアーを合わせる
仙石「大江川と五三川は揖斐川に注ぐ水路のような川で、両方とも下流に水門があり、開放された時だけ流れ出す構造です。だから普段は流れがほとんどなく、野池で釣りをしているような感じです。
ただ、野池と違うのはベイトフィッシュが定期的に入ってくるということ。春先に前述の水門が開くともの凄い量のボラの稚魚が入ってきて、バスはそれをメインベイトにしています。入ってきたばかりの3月は1in程度の大きさですが、徐々に大きくなっていくのでルアーもマッチ・ザ・ベイトを意識してサイズを上げていきます。他にもテナガエビやヌマエビ、モクズガニといった甲殻類も食べているようで、特に夏までは甲殻類イミテートのリグには反応が良いです。
また、1年を通じてでかバスが釣れやすいタイミングというのが、西側にある養老山脈に日が沈んだ時。川面に養老山脈の影が落ちた瞬間、50アップのバスたちが一斉にボラを追い出す。明らかに活性が上がるのを感じます」
通年デカバスが位置する中層レンジを把握すべし
さらに、大江川と五三川ならではの、でかバスが捕食しやすいポイントというのも存在します。両河川とも小規模なワンドと細い水路を無作為につなげたような複雑な形をしていて、ワンド部分はある程度の水深がありますが、水路部分は深くても1.5~2mしかありません。その浅くて狭い水路部分にボラの群れを追い詰めて、ボラがより『密』な状態になったところを狙って捕食しています。
ルアー選択はボラの群れに馴染ませやすいスイムジグをメインに、水面がうねるくらいにバスが高活性ならばチャターベイトを投入します。いずれにしても地形や水深を把握しているなら、ボトムは無視して中層をキープし続けることが大切です。でかバスは一年を通じて中層に浮いていることが多いので、そのレンジを把握できれば釣果につながります。
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[一年を通じてベイト馴染ませパターン]:カーヴァー(ism)+ヴァラップスイマー(ボトムアップ)
障害物の中層に積極的に当てる
仙石「水深が浅いだけにウエイトは5~7g、トレーラーにはシャッドテールワームという組み合わせ。ボトムには当てないけれども、岸から7~8mの距離に並ぶクイやレイダウンにはガンガン当ててバイトを誘います」
【フォロー】RVドリフトクロー(ジャッカル)※ノーシンカーリグ
ゆっくり沈めて中層を長く探る
仙石「速い動きに反応が鈍ければ、バックスライド系ワームをノーシンカーでフリーフォールさせ、可能な限り中層を漂う時間を長く取ります。フックはザ・スタンダードかリミットの#3(いずれもリューギ)で、伸びにくい太軸がオススメです」
【秋の荒喰い時のパターン】:マックスブレードタイプパワー1/2oz(レイドジャパン)+フラテリス5.5in(ism)
ボラに合わせてルアーも強く大きく!!
仙石「10月になるとボラも10cm程度に成長するので、デカバスは躍起になって喰いに来る。こんな時は強い波動のチャターベイトでちょっと目立たせたい。マッチ・ザ・ベイトを意識して、トレーラーにはフラテリス5.5inを合わせています」
【上記ルアー使用タックル】
●ロッド:インフィニットブレイドIBC610MH(ism)
●リール:タトゥーラSV TW(DAIWA)
●ライン:アブソルートMG14lb(バリバス)