ジグ単以外のルアーって? アジングを意識したメタルジグ、プラグについて解説【アジングの教科書#007】



現代アジングのメインストリームはジグ単仕掛けの釣りです。単体で使うにしても飛ばしウキやキャロライナリグで使うにしてもジグヘッド+ワームの釣りが王道。しかし、メタルジグや、プラグを使う釣りというのも存在します。今回はそんなジグ単以外のルアーについて解説します。<釣り方については、連載中に別記事にて解説します。

【Part.4】メタルジグの役割

メタルジグとは、比重も高く、重量もある鉛を主材料にしたルアーです。その特徴からもわかるように、「遠くに」投げる必要がある。「より深く」沈める必要がある。「速く」動かす必要がある。この3点が釣りにおいて優先順位が高くなった場合に選択されます。

達人たちは、メタルジグボックスをジグ単以外に用意していることが多い。7g前後を基準に幅広く用意。

例えば、陸っぱりの場合。アジが回遊してくるブレイク(急激な水深変化)のポイントまで、どうみても50mはある。この場合、ジグ単でいくら投げてもポイントには届きませんから、飛ばしウキやキャロライナリグで遠投するか、メタルジグを投げるほか有効な選択肢がありません。

なおかつ、狙いたい水深が20m以上と深い。なんて付加条件がついてきた場合、手っ取り早く水深がサーチできるメタルジグは有利になってきます。

また、高活性時、素早い釣りの展開で釣果を稼げる場合はメタルジグが使いやすいです。

購入の目安としては5〜30g前後くらいまでの重さのメタルジグを使用するシチュエーションに応じて購入しましょう。20〜30gクラスになると使用するロッドも専用が必要になりますが遠投が可能になります。

ちなみに、ほぼジグ単と同じような重さのメタルジグも特殊ですが近年販売されています。こちらは前述したようなメタルジグの使い方とは異なり、ジグ単に近い使用法で釣果を挙げることが可能です。

また最近はジグサビキと呼ばれる5g前後のメタルジグと、サビキ用のハリを組み合わせた釣りもあり、多様化していますのでそちらは、後半の釣り方の連載にて解説いたします。

アジングロッドでも使える重さのジグにサビキ用のフックがついた商品。投げて待つ、シャクる(上下にロッドを煽る)などで、アジの群れに当たれば釣れる手返しの良いシステム。


【Part.5】アジング用プラグの役割

では、プラグの場合はどうでしょうか。プラグとはプラスチック製樹脂で魚などを模してたルアーのことです。メタルジグに比べて、造形に幅があるために、泳ぎや動きの点で優れていますが、こちらもアジングで有効な局面は限定的であったり、趣味趣向だったりします。そういった性質もあり、まだ発展途上のジャンルだと言えます。

ジャクソンから発売されているミジンコは数少ないアジ専用プラグ(プラスチック樹脂製ルアー)
こちらはミジンコのテスト時の一コマ。フォールで喰わせるプラグなので、ジグ単と使い勝手は近い
シマノのライズショットもアジを意識して開発されたプラグです。

アジングの醍醐味はジグ単の釣り! と思われがちですが、様々な釣り方が存在します。それぞれの特徴を掴んで使いこなすことで釣果も愉しみ方も増えますので、知っておくことは有意義ですよね!

POINT:プラグのメリット

発展途上といえるアジングのプラグですが、市場にも徐々にではありますが増えつつあります。同じライトゲームカテゴリーのメバリングに関しては、市民権を得つつあるジャンルですが、メバルほど明確な有利状況が無いことが、多用なアイテム展開に繋がっていないことが理由かもしれません。ですが、メタル系ルアーは極小系メタルジグ、小型バイブレーションなどがラインナップされつつあります。

そんななか、プラグ系ならではというメリットをもう少し考察してみましょう。比較的重量がありますので、台頭しつつあるベイトフィネス・アジングとの相性は良いでしょう。それに付随しますが、手返しの速さは魅力です。マヅメ時などのベイトフィッシュに絡んだパターンの場合は、プラグ系ルアーの動きが武器になるかもしれません。プラグゆえの遠投力なども魅力ですが、飛ばしウキ系の使い勝手も向上していますので、そういったメソッドの差別化、優位点がもう少し浮き彫りになれば、より発展するかもしれません。