最強のフラッグシップジギングライン「ジグマンウルトラ X8(エックスブレイド)」はどう変わったのか?



昨今のオフショアゲームは近海のスーパーライトジギングからマグロのキャスティングまで、ターゲットもフィッシングスタイルも多彩。当然タックルセッティングも細分化されており、魚と釣り人を結ぶラインも最適化された特性が求められる。ジギングに特化した傑作ライン『ジグマンウルトラ X8』は15年の時を経てリニューアルされたエックスブレイド最強のフラッグシップモデル。その愛用者である上原和彦さんにお話を伺った。

解説はヒラマサゲームのスペシャリスト・上原和彦さん

【Profile】

上原和彦(うえはら・かずひこ)

福岡県出身。佐賀県在住。九州北西部の玄界灘をホームに約25年のキャリアを持つオフショアゲームのスペシャリスト。メイン釣種はヒラマサのジギングで、ジギングによる10kgオーバーのヒラマサ捕獲数は通算52尾(2021年4月末現在)。根の荒い玄界灘で群を抜くキャッチ率を誇る。

XBRAID ジグマンウルトラX8の特徴とは?

上原「ジグマンウルトラX8は発売から15年経ち、XBRAIDブランドの立ち上げと同時にフルモデルチェンジされました。その特徴を一言で表すなら“強い”。これに尽きます(笑)。最新のWX工法や先進技術のGPD加工などによって、その強度は驚異的に進化しました」

ジグマンウルトラ X8(エックスブレイド)

【スペック】

●号数(lb数):0.8号(16lb)~6号(90lb)
●編み数:8本
●素材:ポリエチレン
●比重:0.98
●カラー:5色
●規格(m):100m(1.5号~)、200m(0.8号~2号)、300m(1.5号~)
●価格:3,300円~10,560円(税込み)

上原「直線強度、耐衝撃性、耐摩耗性が高く、釣り場ではそう簡単には切れないという安心感が体感できます。僕は玄界灘のヒラマサのジギングでPE6号を使いますが、新しいジグマンウルトラX8はしなやかで太号数でも扱いやすい点も気に入ってます」

上原さんがジギングではかなり太めなPEライン6号を使う理由と、ジグマンウルトラX8の使用感をさらに掘り下げて解説いただきましょう!



ジギングで15kgオーバーのヒラマサを制するために6号をセレクト

上原「玄界灘のヒラマサのジギングで使うラインは、PE4号が標準的です。僕は6号がメイン。太いラインを使う一番の理由は、15kgオーバーのヒラマサを手堅く獲るためです。活性が上がればラインが太くても喰います。釣り場は深くても水深60mくらいまで。極端に深くないので6号でもさほど潮の抵抗を受けず、ジグマンウルトラX8はしなやかなので扱いにくさは感じません。でも低活性で喰わないからといってラインを3、4号に落とすと、いざ15kgのヒラマサが喰ったときにラインが出されて根ズレで切られます」

ヒラマサは、かけると強烈なパワーで根に向かって走る魚。ボトム付近で喰わせるほど、根ズレで切られるリスクが高まるというわけだ。

上原「僕はジギングもキャスティングもサオを立てて曲げずに、グリップを脇に挟むストレートファイトをします。魚と綱引きをするような形で、ジギングはジグマンウルトラX8の6号で、リールのドラグは14~15kgかけています。これだと15kgクラスのヒラマサが喰って根に走ろうとしても止まる。止められれば上がってきます。さすがに20kgを超えるヒラマサにはやられますけど(笑)」

では20kgオーバーを獲るには?

上原「根がないなど釣る場所を考えないといけないですよね。そもそもジギングで20kgオーバーが喰うことはそう多くはない。だから僕はジギングで10kgオーバーのヒラマサを目標に釣りをしています。現在、通算52本(2021年4月末時点)獲っていますが、しなやかで強いジグマンウルトラX8がその数をさらに伸ばしてくれるはずです」

しなやかさがメタルジグに命を吹き込む

上原さんはジグマンウルトラX8の使用感として強さのほかにしなやかさも挙げている。そのメリットは?

上原「一般的なPEよりしなやかで扱いやすく、メタルジグを動かしたいときにスッと素直に伝わる感じがします。僕は、ヒラマサのジギングでタイラバロッドをちょっと強くしたようなサオを使っています。ターゲットのサイズとパワーを考えるとかなり軟い」

上原「軟らかいサオでジグを動かすときにラインに張りが強すぎると、ジャークが伝わりにくい感覚があります。ジグマンウルトラX8は、しなやかで違和感なくアクションをつけやすい。カッコ良く言えばジグに命を吹き込みやすい。ジグの操作性も向上しています」

1日シャクリ倒しても不安を感じさせない耐久性

上原「ジグマンウルトラX8の強さは、ただ単にヒラマサの走りを止める強度だけでなく、耐久性も魅力です」

耐久性というのは?

上原「毛羽立ちにくさであったり、耐摩耗性の高さです。ジギングは、その日のコンディションによって同じような水深を狙うことが多い。ラインも同じところばかり使うことになります。1日やってるとどうしても部分的に弱くなって毛羽立ったり、最悪の場合、高切れということがありますが、ジグマンウルトラX8はそういったトラブルが極端に少ない。僕もジギングでブリを釣るときは1.5号を使います。細いラインを使うときもジグマンウルトラX8のタフさは頼りになります」

ジグマンウルトラX8は0.8号からラインナップ。近海のライトジギングでもその特性が活かせるということだ。