長良川流域に拠点を置く靴下工場「東洋繊維」が、釣りに特化したソックスブランドを立ち上げた。その名も「rootwatsocks(ルートワットソックス)」。地産地消をテーマに掲げ、地元の伝統工芸品“美濃和紙”を採用した和紙ハイブリッドソックスを皮切りに、新感覚のウェットウェーディングシステムなど、釣りを快適にしてくれる“足下の装備”を中心に精力的に開発を続けている。
東洋繊維
長良川の中洲に拠点を置く創業80年の老舗靴下工場。様々なジャンルの靴下を製造しているが、製造におけるすべての工程を自社でこなす、国内でもめずらしい一貫工場だ。例えばかかと・つま先・土踏まずなど各部位の織り方の技術パターンも複数持ち合わせており、製造における自由度の高さも売りにしている。百貨店専門店からトップアスリート用まで幅広いジャンルの靴下の製造を請け負っている。
東洋繊維が展開するブランド「rootwatsocks」
長良川を拠点とする生活のルーツ「root」、豊かな自然が生み出す清流の水(何かを生み出す)「water(what)」。ブランド名には、地産地消、太陽光発電、エコロジー素材の採用など、最小限のエネルギーを使うなど、開発者とプロデューサーのモノづくりに対する理念が込められている。
そんな理念をもとにブランドを盛り上げていくのがプロデューサーの福山正和さんと、東洋繊維の専務取締役を務める水谷陽治さんという2つのキャラクターだ。
【Profile】
rootwatsocksプロデューサー ・福山正和(ふくやままさかず)
1975年奈良生まれ、群馬在住。プロスノーボーダーやファッションモデルなどを経て、8年ほど前に渓流のルアーフィッシングにのめり込む。「残された人生の中で、できるだけたくさん川を知りたい」と、ここ数年は全国各地のトラウトフィールドの開拓に明け暮れている。rootwatsocksのプロデュースを始め、メガバスのフィールドスタッフも務めているほか、「Man of Moods」と「Mountain of Moods」という2種類のアパレルブランドも手掛けている。
【Profile】
東洋繊維(rootwatsocks)・水谷陽治(みずたにようじ)
東洋繊維の専務取締役であり、rootwatsocksの代表を務める。北海道など各地の雪処でスノーボードに明け暮れていたこともある。フィッシングソックスの開発と時を同じくして、渓流釣りにどっぷりハマり、時間を見つけては長良川水系を中心に通い詰める。
山と川のエキスパートが手がける究極のフィッシング専用ソックス
福山正和さんがトップスノーボーダーとして活躍していた頃、水谷陽治さんも同様に、熱心に雪山に通っていた。そんな繋がりから、福山さんが代表を務めるアパレルブランドでスノーボード用のソックスをコラボで作ったこともあるそうだ。今回、フィッシングブランドの立ち上げに際し「釣り専用の靴下なんかあったらいいよね」という何気ない会話の中から企画がスタート。
水谷「福ちゃんがアパレルをやっているから、素材(生地)にかなり精通していたこともあって話は早かったですね。加えて、渓流&スノーボードで年間の約半分は山に入っているわけですから、しっかりしたテストもできることは目に見えていました」
福山「陽治の会社はスポーツメーカーとの取引も多く、山歩きや沢登り向けの靴下なんかも手がけていたんです。なら、渓流のウェットウェーディングやウェーダー向けの靴下も開発できるんじゃないかと。実際に詳しく話を聞いてみたら、工場の設備、職人さんの技術など、かなり自由度の高い商品が作れることもわかりました」
水谷「まずブランドテーマについて議論しました。地産地消とか、太陽光発電とかエコロジー素材など、持てる技術をすべて注ぎ込むことを大前提にしつつ話し合った結果、テーマも色々見えてきました。そんな折に出会ったのが“美濃和紙”だったんです」
東洋繊維の水谷さんにとって、長良川は生活の一部でもある。 右が細く加工した美濃和紙。これを撚り糸にした時に様々な利点があることがわかった。
WASHI HYBRID SOCKS(和紙ハイブリッド靴下)
和紙ハイブリッドショートタイプ
和紙ハイブリッドミディアムタイプ
和紙ハイブリッドミディアム“アユ”(5本指タイプ)
通気性、吸湿性、耐水性に優れた「美濃和紙」と「超撥水加工を施したポリエステル」の融合
地元で今なお生きる歴史ある素材「美濃和紙」を採用したソックスが第一弾アイテム。和紙と聞くと「破れてしまうのでは……?」と疑問に思うかもしれないが、実は耐久性および耐水性がある上に、速乾性と湿度調整機能、さらには天然の消臭作用まで備えているすぐれものなのだ!
この「美濃和紙」の撚り糸と「超撥水ポリエステル」を混紡することで作り上げたハイブリッド生地が渓流アングラーの遡行をサポートしてくれるのである。
ウェットウェーディング
サポートタイツや速乾タイツとクロロプレンソックス、さらにはウェーディングシューズを組み合わせて濡れながら遡行するスタイル。最盛期の渓流釣りに最適な、涼しいフィッシングスタイルだ。和紙ハイブリッドソックスはこちらのクロロプレンソックスのアンダーソックスに推奨される。
ウェーダースタイル
渓流釣りの最もポピュラーなスタイル。耐久性および耐水性がある上に、速乾性と湿度調整機能、さらには天然の消臭作用まで持ち合わせる和紙ハイブリッドソックスは、透湿素材のウェーダーの中に履くアンダーソックスにも最適。
さらには長年、靴下を作り続けてきた技術も光る。岩などの衝撃を緩和し、濡れ感のストレスを軽減する「足底のパイル編み」や、長時間の渓流遡行の疲れを和らげてくれる「かかと部分のマチ目」など、技術力にも注目したい! 夏場のウェーディングにもウェットウェーディングはもちろん、普段使いにも最適なアイテムである。
“世界初”の素材を採用した新作もお目見え!
rootwatsocksでは、現在新製品を開発中!こちらは世界初!?となる“和紙”と“メリノウール”をハイブリッドした素材を採用したもので、3シーズンの使用に対応しているという。こちらは、makuake内にてクラウドファンディングも実施中。以下のページもチェックしていただきたい!