低価格かつ高品質なバスロッドシリーズ、DAIWAの『ブレイゾン』が2021年にリニューアル! スタイリッシュで使いやすいこのロッドを、若手実力派JBトッププロの山下兄弟が、毎回その月にマッチした1本を紹介する。 今回は兄である山下一也さんが、7月はもちろん、1本あればオカッパリもボートにも使いやすいヘビーバーサタイルモデルを解説して頂きました!
【Profile】
山下一也 (やました・かずや )
兵庫県淡路島出身・在住。JBトップ50選手であり、2020年にはJBマスターズでAOYを獲得。 弟の山下尚輝さんもともにバスプロで、山下兄弟は次世代を担うアングラーとして現在注目されている。
ブレイゾンはこんなロッド! 『ビギナーから上級者まで納得させる、死角のないバーサタイルロッド』
DAIWAのバス用低価格帯ロッドシリーズとして、多くのアングラーに支持されてきたのがブレイゾン。2021年にリニューアルされ、その使いやすさにさらに磨きがかかった。
ブランクスはHVFやブレーディングXといったカーボン補強がされ、軽量化とパワーを両立。カーボンモノコックリアグリップを採用し、軽量感と感度も向上。デザインはさらにスタイリッシュに進化している点も見逃せない。
ベイトキャスティング10機種にスピニングが6機種、それぞれ1ピースと2ピースがあり、全部で32機種という豊富なラインナップになっている。価格は定価でアンダー2万円。スタイルを選ばず、幅広いアングラーが納得できるロッドシリーズといえるだろう。
ベイトモデルはブランクタッチトリガーのエアセンサーシートを採用。さらに、リアグリップはダイワ独自のカーボン成型で感度に優れ、取り回しも良い。
ハイエンドと一緒に並べても存在感を発揮するブレイゾンの個性
普段からブレイゾンを愛用している山下さん。まずはこのロッドの率直な感想を聞いてみよう。
山下「ひと言で言えば、『軽くて扱いやすい』というロッドですね。軽量なブランクスと新しいグリップでライトに扱えるんだけど、ロッド自体はパワーもあって粘りもあるんです。負荷に応じて自然に曲がり込んでいくので、バラシが少ないんですよね」
山下「僕の場合、試合でもハイエンドから低価格帯まで、いろいろなロッドを使うんですが、ブレイゾンももちろん愛用しています。ブレイゾンを使った釣りがメインパターンになることもありますし、勝負を左右する場面でも安心して使えますね。コスパが良いロッドですが、少し前のフラッグシップに近いクオリティですし、自信を持って多くの人に勧められるロッドですね」
ハイレベルなトーナメントの舞台から、プライベートのオカッパリフィッシングまで、どんな場面でもブレイゾンの懐の深さは頼りになる。トッププロは、ロッドを値段ではなく個性で使い分けるのだ。
ヘビーバーサタイルなブレイゾン最長モデルでため池の夏を攻略
それでは、ブレイゾンのラインナップの中から、7月にマッチする1本をチョイスしていただこう。
山下「ブレイゾンC72Hですね。7ft2inのベイトロッドで、ヘビーアクション。全モデルの中で一番長いロッドです。ファストテーパー〜レギュラーのアクションで、感度が良く、フッキングパワーもしっかり伝わります。掛けてからは、スムースに曲がり込んでファイトができますよ。キャストもしやすいし、レングスがあるから大遠投もできる。感度が良いので、遠投した先でもルアーの存在感を感じながらアクションさせられるし、バイトもちゃんと感じられます」
【スペック 】
●全長:7ft2in
●継数:1ピース(グリップジョイント)
●自重:126g
●適合ルアー重量:3/8~1・1/2oz
●適合ライン:12〜25lb
●アクション:ファスト
●価格:19,200円(税込)
オススメタックルセッティング
●ロッド:ブレイゾンC72H
●リール:タトゥーラTW 100XHL
●ライン:スティーズフロロタイプモンスター16lb
※すべてDAIWA
ブレイゾンC72Hには、巻き上げスピードの速いハイギアリールに、ラインはフロロの16lbをセット。DAIWAのNEWアイテムのバンクフラッター(プロト)など、クローラーベイトにもマッチする組み合わせだ。
山下「ラバージグ、バックスライド、リーダーレスダウンショットなどの撃ち物はもちろん、ビッグベイトやスイムベイト、クローラーベイトまで、なんでもできるロッドです。あとはヘビキャロにもバッチリです。パワーストロング系の釣りのバーサタイルな1本ですね。オカッパリでもボートでも、よく使うロッドです」
ブレイゾンの個性をしっかりと感じられる、ヘビーバーサタイルなブレイゾンC72H。7月にこのロッドを選んだ理由は?
山下「これからの時期は、台風などで雨が降ったり、梅雨が明けてもローライトなコンディションもまだまだ多い。また、ため池などではギルの産卵床が所々で見られるようになりますし、はウシガエルなども、自分の地元のため池ではパターンになったりします。そうなると、釣りはパワー系のものが多くなってくるんです」
ギルの産卵床のパターンでは、どんな釣りで攻めていくのだろうか?
山下「ギルの産卵床の周りは、それを意識したバスがウロウロしていたりするので、それをビッグベイトやブルーギル系のワーム、クローラー系、ノイジー系などで狙います。ギルの産卵床の近くにルアーを通して、近くにいるバスを波動でバイトさせるイメージです。C72Hはティップがしっかりしているので、ルアーに瞬発力のある操作ができるのもこのロッドのメリット。ビッグベイトをクイックに操作したり、ルアーを逃して反射的にバイトさせたりといった操作がしやすいですよ」
また、ウシガエルパターンというのも気になるところ……。
山下「雨や雨が降った後のタイミングでクローラーベイトをウシガエルをイメージしながら巻くとよく釣れるんですよ。ため池ではワカサギなどの小魚がいないことが多く、エビ系だけでなくカエルなども意識していることが多いような印象を受けますね。なので、波動が強く、かつスローに動かせるものがよく効くんじゃないでしょうか。巻きの釣りでもバイトを弾かずに乗せてくれるし、バラシも少ないので、こういった釣りにぴったりなんですよね。ぜひ使ってみてください!」