未だに続く新型感染症の影響で、昨年は思うように釣行できなかった期間も多かった。それでもやはり、釣り人にとって現場で釣りをすることは、かけがえのない時間である。そこで、業界で活躍する10人のエキスパートに、2020年の印象的な釣行ストーリーを取材した。今回は「サムライジャーク」でお馴染み、ショア侍JOEこと湯川マサタカさんの2020年メモリアルフィッシュをご紹介しよう。
YouTubeも絶好調! 最近はガイド業もスタートさせた紀伊半島のSAMURAI!
【Profile】
湯川マサタカ(ゆかわ・まさたか)
和歌山県在住。紀伊半島をホームに活躍する日中エギングのスペシャリスト。昨年12月からショアエギングのガイドサービス『ジョースタイル・エギング・ラン&ガン・アドベンチャー』を始動。詳細はホームページを参照。
湯川さんの2020年メモリアルスクイッドはこちら!
使用タックル
●ロッド:セフィア・エクスチューンS86M
●リール:ヴァンキッシュC3000+夢屋チューン
●ライン:ピットブル8+0.6号
●リーダー:セフィア・マスターフロロリーダー3号(すべてシマノ)
捕獲ポイント
串本町周辺(和歌山県東牟婁郡)
串本町は本州最南端の潮岬を擁し、沿岸は黒潮の影響が色濃く豊かな漁場を形成。エギンガーの間では、本州では稀な4kgオーバーの赤系アオリイカが出る地として知られる関西エリア屈指の人気エギングフィールドだ。
コロナによる釣り自粛明け一発目の最高に嬉しい1杯
背後に3kgクラスが! 大笑いの結末に
昨年は4月にコロナによる緊急事態宣言が出されて、6月半ばすぎまで都道府県境をまたぐ移動の自粛要請もありました。自分はその間、プライベートも含めて釣りを自粛したので、春イカシーズンをほぼ棒にふったことになります。それだけにTVのロケでしたけど、自粛明け一発目の釣りは一番印象に残っています。
釣りをしたのは6月下旬です。釣り場は移動をできるだけ抑えるために地元の串本を選びました。時季的には夏イカシーズンに入っていましたが、当然春サイズも狙っていこうと思っていました。
そこで朝イチに入ったポイントが大きなワンドの中にある足元から水深のある磯です。ワンド内で緩やかに潮が流れて、産卵期のイカが捕食のために集まって溜まりやすい場所です。回遊待ちになりますがイカの反応がない。
そうこうしているうちに気温がぐんぐん上がってめちゃくちゃ暑くなって風も強くなり、ここはちょっと厳しいやろうなという状況になったので、そこから磯場をランガン。キロ弱を頭に夏イカがポロポロ釣れました。
ロケ時間が残り1時間半くらいになった頃、朝イチのワンドがやっぱり気になって、もう一度チャレンジすることにしたんです。潮も干潮潮止まりから上げ潮に入るタイミングで悪くない。
入って1投目でした。水深は10数mあって潮が緩く動いて、3.5号のエギが流されてどれだけ送り込んでも底が取れない。
やっと底がとれてシャクろうとしたら、あーあ引っかかったわ、と。根がかりを外そうとロッドを振っていたらいきなり走り出したんです(笑)。これはヤバいサイズやな、と引きを楽しんでいたら後ろに一回り半でかい3kgくらいのイカが付いてきたんです。
釣り上げたイカは2.4kgか2.5kgくらいで、すぐに投げたかったけどロケなので撮影を済ませてからの4、5投目ですね。今度はイカがエギの後ろにつく前アタリからとれました。そこからエギを送り込んで、ハイ抱いた! とバンッとアワせたら、めちゃくちゃ重量感のある引きで一気に走って放されました(笑)。完全に横抱きでドラグは締めていたけどかからなかった。それだけ大きかったんでしょうね。
アタリがとれなかったイカが釣れて、前アタリからとれたイカが釣れやんかった。大爆笑のオチがついた超メモリアルな出来事です(笑)。何より自粛明け一発目の釣りで2kgオーバーはめちゃくちゃ嬉しかったですね。
HITパターン
根がかりがイカに変わった。良くありますよね?(笑)
ヒットパターンは、何もせずに喰ってました(笑)。ラインをどんどん送り込んでもエギが流される状況で着底がわかったのが唯一の勝因。根がかりかと思って外そうとしていたら走り出した。エギが底に着いてシャクったらのっていたってこと、ありますよね? そのパターンですわ(笑)。
HITルアー
セフィア・クリンチラトル・エクスカウンター3.5号012アジアカ(シマノ)
でかイカに高実績のカラーをセレクト
水深があるエリアの回遊待ちででかいイカを狙うのでサイズは3.5号。潮は透明度が高すぎるとなかなか喰わないけど、当日はささ濁りが入ってめっちゃ良い感じでした。そこで選んだカラーがアジアカ。自分にとって緑に赤テープは一発大物狙いで実績が高い。残りわずかの時間で勝負エギはこれや! と選びました。
【スペック】
●サイズ:3.5号
●重量:19g
●沈降速度:約3.5秒/m
●価格:1,232円(税込)
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今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!
このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。
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- 発売日:2023年3月21日
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